キスから始まる恋
第七話
----公園
「おはよう恵介」
恵介は昨日の別れ際の
キスのの余韻が冷めず
まだ少し混乱していた…
「あぁ……おはよう」
「昨日さぁ寝るまえにさぁ
考えてたんだけど…」
「ねぇ聞いてる?」
「おっぉ•聞いてるよ」
え?キスの事は何にもないの?
やっぱ単なるおやすみの挨拶か?
今のJKはそれぐらいは当たり前なのか
なんかないのかよ
「わかってるよ」
「まだ何にも言ってないけど」
「鈴木和子がもう1人の
彼女じゃないかって考えたの」
「そうだとしたら
三角いや四角関係のもつれか」
「もう1人の彼女としたら
学校がある時間には来れないよね」
「それか休んで来るか?」
「私、今日は学校に行ってみる」
「恵介は今日も病院で張り込んでみて」
「わかった」
「なんか元気ないね、大丈夫?」
「元気ないんじゃなく
考えごとしてんだよ」
「どうしたのよ、何考えてるの?」
「レイナがさぁ…」
「私がなによ」
恵介は昨日の帰り際のこと
を思いだしていた
突然のキス
レイナは何も思ってないんだろうか
単なる挨拶だったんだろうか、と
もやもやしてると事件に集中
できないから、聞いてみた…
「昨日のキスはなんだよ
おやすみの挨拶か?」
「挨拶なんかじゃないよ」
おやすみの意味もあるけど
「ほっぺでもキスだからね
JKのキスなんて初めてだった?」
「当たり前だろうよ」
「それじゃなんでしたんだよ」
「恵介って気にするタイプ?」
「だれだって気にするよ」
「昨日初めて会ってそれも
21歳も離れててレイナは高校生だぞ」
「タイプって言ったじゃん」
「だからしたの!」
「本気で言ってるの?」
「本当だよ」
「彼氏とか居ないの?」
「いない」
「今までは?」
「何人かは付き合った事あるよ
けど3ヶ月も続かなかったね」
「みんな歳は近かったけど、なんか…
頼りないんだよね」
「俺もそんなに頼りにらならない」
「そうだろうね」
「なんだ、それじゃダメだろうよ」
「分かってないな」
「フィーリングとかの
直感とか雰囲気じゃないの」
「そのまんまなの、本能?かな」
「おじさんを求めてるの、でも」
誰でもいいってわけじゃないよ
「それと、まだ合格じゃないって
どういう意味」
「そのうちわかるよ」
「恵介は玲奈の事は好きなのか?」
「そんな事聞かれてもなぁ」
「はっきりしろよ、男だろ」
「まぁ好きかな••」
「なに?聞こえない」
「す、す、好きだよ」
「キモい〜」
「お前な、からかってるのか」
「楽しいね、ますます好き」
「恵介さぁ」
「キスから始まる恋もあるでしょ」
しってる?
わたしの術中にはまったかもね…
恵介、この玲奈の着ている
制服を覚えておいてよ
同じ学校の女子が病院に来るかも
しれないからね
玲奈は学校に行き聞き込み
そして
恵介は今日も病院で張り込み
万依は生徒会の役員
黒沢先生は生徒会の会計委員長
玲奈は副担任以外での生徒会の2人の
関係が気になっていた
他の生徒会の委員に聞いてみた
『少し前他の会計委員と少し揉めてるのを
聞いた事があるよ』
「揉めてる内容は知ってるの?」
『くわしくはわからないけど
たぶん、彼氏がどうのって••うわさ
相当、先生に詰め寄っていた』
『たしか、その時
遠くで万依も聞いていて
沈んだ顔になって離れていってたの』
「ねぇ、生徒会の運営は
上手く行ってるの?」
今は大変なんだ••
コロナ渦でことごとく修学旅行や
イベントが無くなってるから
積み立ての返納をどうするか
大変なのよね
ここは名門女子校だから
高額の積み立て金でしょ
けど、親はあまり気にしてないけど
学校側はだいぶん貯まってるから
一旦返した方がいいだろうって
学校の会計事務の人が
黒沢先生に話してたね
そうなんだ
そのお金は誰が管理してるの?
せれはもちろん実権は
生徒会会計委員と委員長の黒沢先生
先生と揉めてた委員って誰?
えっーとね
確か2年E組の可我谷可奈子
「その子今日学校に来てる?」
『どうだろうね』
玲奈はE組に行った
「ねぇ、可我谷さんはいる?」
『そうね、いつもならいるはず
だけど、今日はまだ来てないね』
「ありがとう」
玲奈は恵介に電話した
そして
可我谷という子が
くるかも知れないはずだから
気をつけてと、その子は怪しよ
私服かもしれないから
油断しないで
私も知らない子だから
顔もわからない
とにかく知らない人はチェック
万依を守って、お願い
私も黒沢先生に会ってから
そっちに向かうから••と電話を切った
恵介は陰からICUを見張った
「おはようございます」
「黒沢先生」
『あなたは2年C組の白川さん』
「先生に聞きたいんだけど
堀越健史って奴しってるよね」
『いいえ、知らないゎ』
「そしたらE組の可我谷さんは」
『可我谷さんは生徒会の会計係ね』
「以前揉めてたって聞いたけど」
『あぁ、生徒会の会合の事で少しね』
「そうなんですか? ふーん」
あっ!それと
万依のお見舞いありがとうございます
見舞いに来てくれてましたね
万依よくなりそうで
意識が戻りそうなんですよ
ありがとうございました。
「先生記念に一緒に写真撮って
もらえますか?」
『いいけどなんの記念?』
「万依の快気祝いかな」
玲奈は先生と話しをしてから
病院に行く前に、男子校に行き
昨日の学生に
さっき撮った写真を見せていた…
「恵介ごめん、どうだった?」
「ばっちり撮った」
「たぶん可我谷らしき高校生
同じ制服だったぞ」
「ほら、これが写真」
「記憶ないね、面通ししないと
で、ノートは」
『鈴木和子』同じ字だぞ」
「ICUに入ろうとらしたから
白衣借りて医者の振りをして止めた」
「恵介、悪い奴だね」
「けど恵介お手柄」
「それと、やっぱ付き合ってたのは
黒沢先生だった」
「写真を男子に見てもらったら
こいつって言ってた」
これで
完全に堀越と黒沢は繋がった••
それと可我谷可奈子