大阪でも市中感染のインド型変異株を確認、感染拡大は6月末ごろか? それでもIOCのコーツ委員長は「緊急事態宣言下でもオリンピック開催」だそうだ
さて、大阪ではコロナ変異株の英国株に続いてインド株が発見されているそうです。
4月下旬に発症した60代男性がインド変異株に感染していて最近の海外渡航歴がなく感染経路は不明なので、市中感染しているのはほぼ確実でしょう。
これまでのイギリス株の拡大傾向から考えるとインド型の拡大感染は6月末ごろになりそうです。
そして英国型に比べてインド型は感染力が高いですが致死率は低いということで、そこまで心配することはないと考えているようですが、一番恐れるべきは英国型のN501Yの変異とインド型のL452Rのある変異株が接触してN501Y変異とL452R変異を併せ持つ日本株が発生してしまうことです。
さらにE484Kの変異がある変異株、南アフリカ株、ブラジル株、フィリピン株などの変異も取り込んだ三重変異のグレート日本株が発生したら役満ですね。
それぞれN501Yの変異がある変異株は従来株よりも受容体に引っ付きやすいために感染しやすく、E484Kの変異がある変異株は液性免疫を回避し、L452Rは細胞性免疫を回避するのですね。
ちなみに日本では「N501Yの変異はないがE484Kの変異がある由来不明の変異株」が関東を中心に計1,553例(国内1,548件、検疫5件)確認されていたりします。
東京では、変異株中、E484Kが約57%を占め、N501Yの約33%を上回っていますが、厚労省は、N501Yほどの感染力は認められないとして、E484Kをスクリーニングの対象から外しています。
なおインド型のE452RおよびE484Q等のスパイクタンパク質の変異を有するシュードタイプウイルスでは、従来株に比べ回復者血漿での中和抗体価が1/2に低下し、ファイザー社製のワクチン接種者血漿での中和抗体価が1/3に低下するそうです。
しかしこれはE484Kを持つ南アフリカ株よりはだいぶましで、こちらは回復者血漿での中和抗体価が1/6に低下し、ファイザー社製のワクチン接種者血漿での中和抗体価が1/11に低下するそうなのですね。
じゃあインド株変異と南アフリカ株変異が合わさったら?
それでもIOCのコーツ委員長は「緊急事態宣言下でもオリンピック開催」だそうですね。
まあIOCの総収入の73%がテレビ放映権料だそうなので、あちらは無観客でも選手やコーチ陣などが新型コロナに感染しようとどうでもいいのでしょう。
うん、まあオリンピックは開催してみて、その後の世界の様子を観察するのも面白いかもしれませんが、仮に世界で再度爆発的に感染拡大したとしてもIOCは日本のせいにしないでくださいね?