詩 記憶の塔
(胸が痛んでも 涙がとまらなくても それは大切な記憶でしょう?)
(なら、ほら。ちゃんと持っていなくちゃ。もう失くさないようにね)
駆けて 駆けて 駆け抜けろ
欠けて 欠けて 欠けていかないように
思い出の扉が開く
記憶の封印が開く
――忘れていた事 それが大切なものだった
間にあえ 間にあえと急ぐ
守れ 守りつくせと急ぐ
―湧き上がってきたこの心に従おう
「約束を果たしに行こう」
「もう二度と大切な事を忘れない」
舞台に上がり 役者はそろう
台本はすでに 書き換えた
誰が幕を引くのか
「もう誰も この舞台から降ろさせやしない」