学園へ
パーティーが終わった後牛魔王様と父にもう一度呼び出された私は隣にある個室で二人に会っていた。
牛魔王様は重要なことを最後にふと思い出したかのように言う癖があるので私はまだ何かるのかとびくつきながら部屋へ入っていった。
「そんなに重い顔をせんでも大丈夫じゃよ少し聞きたいことがるだけだ」
と牛魔王は切り出した私は警戒を解かずに顔だけ元に戻して
「何でしょうか?」
と尋ねた。
「何まあお前さんはこれからどうする?どうしたい?」
ハイ爆弾が来ました。予想通りです。ここまで予想通りだとなんだか不思議と混乱しませんやはり警戒は怠るべからずです。
「なに、お前ももう10才だろう将来どうしたいとか希望がるのか聞きたくてな」
「ああそういうことですか」
私は安堵のため息を漏らしていった。
「別にどうという展望などございませんがそもそもこの世界のことをよく知りませんし」
「大人のような振る舞いをするくせに思ったより物を知らんのか、まあいい本題はこっちだお前学園に入る気はないか?お前もいい加減いろいろなものに触れた方がよいころあいだと思うのだが、学園はそういうものにピッタリじゃと思うしの。どうじゃ?」
私は少し考える。確かに牛魔王様の言うようにそろそろいろんな経験を積む必要があるのだ。
いろいろ考えたが結局不安を覚えつつも私は行くことにした。
「お願いします。そろそろ頃合いだと思っていましたので。」
「そうかでは早速入学の手続きを進めておくぞ、まあいろいろと準備もあるだろうから来週ぐらいでいいだろう」
早!っと思ったが別に準備することもないので
「わかりました」
と返事をしてその日の話は正真正銘の終わりを迎えたのであった。
次の日は朝から父に学園での注意事項について説明された
要約すると父の子ということになっているので陽の気しか使わないことということだ。
これは特に大事で陰の気まで使えるとわかると大騒ぎになるとのことだ。
下手をすると学園にいられなくなるとのことであった。
まあ他はあたり触りのないことで喧嘩をしないことととかそんなとこだ。
それが終わると次は荷造りだ。ここから通うには少し距離があるので寮に入るのらしいのだが、制服は向こうで用意されているとのことなので下着や休日に着る服などが主となるようだ。
後は筆記具と生活費ともしもの時のために金貨をいくつかに分けて忍ばせたり、あと意外なことに剣を持参するようで短刀をわたされた。
その次の日からは学園のある魔王城の城下町に来て実際に寮の中に入り不具合がないか確かめた。
そして父が王城の一室を借りてきて最後の5日間は町を散歩した。
最後の日父は私に何か書かれた紙を渡してきた、また泣きそうになる手紙かと用心しつつも明けると、
中には毎日するようにという文言から始まる地獄の練習メニューが父の達筆な文字で書かれており僕は閉口した。
こうして僕の学園生活は幕を開けるのであった。