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4・登録。

 ギルドマスターに呼び出された。

オレだけかと思ったらお荷物勇者・アリィもだった。

どうやら前回の依頼を受け付けてくれた受付嬢が何か報告したらしい。


「何というか……ガングもそうだけど勇者って面倒くさい連中だよなぁ。

ギル、君を気の毒だと思っちゃあ居るがコレでも私も立場があってね。

公爵様からも勇者には配慮するように要請が来てるんだよ。

アリィ君のコトだけじゃあないけどね。


その歳じゃあ当然登録なんかできないんだが……

登録を許可するよ。特別にね。

ただし活動はギルバートが同伴することが条件だ。

それでも良いかい? アリィ君」


「ホントにそんなことしてイイの? 

オレってドコから見てもガキなんだけど」


「だからギル同伴なんだよ。

なにしろ『お父さん』だそうだからね。

それにもうギル名義で依頼を受けちゃってるだろ? 

それじゃあギルの実績がウソに成りかねないからな。

ちゃんとホントの実績を記録したいんだよ」


なんでオレが「お父さん」なんだよ!  

こんな生意気な息子なんぞ要らんわい! 

コイツなんぞ「お荷物」で充分だろうが! 


「まあそう言わないで。

アリィ君が居るから君も勇者のパーティの一員で居られるんだよ。

そんなに邪険にしないでやってほしいね。

ギルドとしては優秀な冒険者が一人増えてくれるのは有り難いんだよ。

たとえ面倒くさい『勇者』でもね」


脳筋勇者・ガングに色々手こずってたくせに……

こんなガキまでギルドに取り込むなんて……

そんなに大変なのかね? ギルマスって。


「あー、まあアイツは昔からあぁ言うヤツだったんだよ。

勇者だろうが勇者でなかろうがその辺は変わらんなぁ。

キティが結婚してくれたんでアレでも少しはおとなしく成ってくれたんだよ。


アレに比べたらアリィ君なんてマトモマトモ。

体はまだ幼児でも中身は転生してきた十四歳なんだろ? 

登録だけなら十三歳からできるからね。

大々的に公表は出来ないけど登録しても問題は無い……ってコトにするよ」


確かに十三歳で登録はできるさ。

だけどほとんどの連中は一・二年の間は街中の仕事をしている。

街の外に出るのは大勢で薬草・その他の採取に行く時くらいだろう。

採取に適期のある薬草は多い。

一気に集めるのには新人を集めてやらせるのが早いからな。


結局アリィは正式にギルドに登録されることになった。

依頼はオレと一緒でないと受けられないがな。


オイ! だからってガングが受けるような大物の討伐依頼なんか選ぶなってば!   

そんな大物、オレが処理出来るわけないだろ!   

ダンジョンの魔物みたいに倒せば消えるってわけじゃあないんだぞ!   


抵抗したギルさんでしたが無駄でした。

アリィ君は仲間の勇者・ケンジからアイテムボックスの魔法を伝授されてます。

魔力だけは天井知らずな雰囲気のアリィ君。

大抵の魔物は入っちゃうんですねぇ。

お気の毒さま~~。

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