表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/25

3・独身。

 勇者のパーティは実は二組ある。

魔王を倒したときの連中と倒した後に勇者・ガングがお遊びで連れ歩いてる

まだ冒険者としては駆け出しな連中だ。


魔王を倒したときのメンバーは勇者・魔法剣士・神官・魔法使いでベテランだ。

駆け出しどもはガングの他は若いくせにヒネた元兵士・異世界の勇者だって言う

成人したてなガキ・荷物持ちなオレ・オレの荷物の幼児な勇者アリィ。


魔王を倒してからガングは退屈してたようでダンジョンに潜ったり闘技場の

闘士をしたりしてたらしい。

勇者の戦う相手としては「魔王」が一番だろうからな。

ソイツが居なくなっちまったらそりゃあすることが無いと思って当然だな。


退屈しのぎには記憶喪失だった異世界の勇者・ケンジは格好だったようだ。

面白がってつつき回してても無理はない。

女房の魔法剣士・キティに叱られてもどうにも止められなかったからな。


まあ、つつき回されてもケンジは平気な顔をしてた。

のほほんとした顔をしてるくせにレベルも実戦経験もガングに引けを取らない

猛者だそうだ。

背中の荷物な幼児は転生したのでレベル1に戻ってるそうで前は自分も強かった

って思ってしまうみたいだった。


「ノンビリまったりノンキ人生」とか言いながら転生前の強さが欲しいらしい。

「魔王」はガングとその仲間達が倒してしまったしダンジョンのスタンピードも

収まったんだ。

魔王国はあれから動きらしい動きをしてないしお前の出番なんて大人になっても

あるかどうか……


普通に幼児をやってる気は無いのかね? コイツ……


「前世の記憶が残っちゃってるんだよ。

消えるハズだったんだけどね。

オカゲで普通の幼児なんてやってらんないんだ。

なのに体はお昼寝もミルクも必要としてる。

歯がゆいったらないね」


大人な気で居ても体は幼児ガキだからどうしてもズレがでるのか。

なんだかんだとガングやケンジの周りから離れたがらないのはその辺りが

分かってる連中だからかもな。


だからって突然転移魔法で飛んできてオレに討伐依頼を受けさせようとすんな!  

ギルドの受付嬢が目を白黒させてんだろ!  


「ケンジ兄ちゃんが帰っちゃったから余計に退屈なんだよ。

報酬は全部ギルさんに上げるから手頃な討伐依頼を受けてくれよ。

この歳じゃあ冒険者登録なんて受け付けて貰えないからさぁ。

ギルさんの名前でならイイのが受けられると思うんだ」


異世界の勇者・ケンジは仲間が迎えに来て帰って行った。

また来ることにはなってるらしいんだが……


アイツらに色々鍛えてもらったんでソロの仕事をしてみようかと思ったんだ。

コイツが付いてくるとなるとソロはソロでもコイツのソロだよな。

絶対に無双したがるに決まってる! 

だけどココで断るときっとまたウソ泣きをしやがるからなぁ。


渋々と討伐依頼を受けるギル君。

なんだかアリィの親だと思ってる人も居るみたいです。

モテなくても独身なんですけどねぇ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ