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VS.ゴブリン!

頑張りました(やつれた顔)指摘などあれば感想どうぞよろしくお願いします!

もっと表現を鍛えたい……。

PS.アシュトのスキルの頭突き抜けてたので修正しました。ど忘れしましたすいません…(泣

 向かい合う俺たちとゴブリン達。お互いにばったりと出会ったわけだから一瞬どうしたらいいかわからない状態と言えばいいのか? そんな奇妙な硬直はゴブリンの中心にいる頭一つ抜きんでてるゴブリンの吠え声によって解かれた。

「ギュロロロォォォォッ!」

「ギャァギャァ!」

「ギャギャギャ!」

 手に持つ粗末な武器を各々に構えて敵意をあらわに向かってくる。くっいきなりか!


「いったん後退! あの穴から離れた後迎撃するよ!」

「わかった!」

「ええ!」

「おう!」

 俺たちは素早さにものを言わせてゴブリンから大きく離れて森へ潜んだ。ゴブリンは怒りの吠え声を上げつつ追ってきていた。



 さて、あいつらは俺たちを見失ったようだ。こちらからは丸見えだが。

 現在俺たちは木の上にいる。この森の木々は前世では大樹と呼ばれるサイズが普通にあちこち生えている。それで俺たちのサイズでも上に登れた。

 リーダーらしき個体が怒鳴り声をあげながら指示を出してる。あれをつぶせば烏合の衆になるだろう。ステータスを見てみよう。

_____________________

名前:なし

種族:ボブゴブリンリーダー

L V :15/32

H P :60

M P :12

攻撃力:38

防御力:29

魔力攻:8

魔力防:12

素早さ:21

ランク:F+


通常スキル:

【剣術:LV1】

【棍術:LV1】

【指揮:LV2】

【逃げ足:LV3】

【危機察知:LV1】


耐性スキル:

【毒耐性:LV4】


称号スキル:

【悪食:LV5】

【ゴブリンリーダー:LV--】


_____________________


 結構強い。ただ、俺たち兄弟の1体だけでも倒せる程度のステータスだ。問題は周りにいるゴブリンたちだ。ステータスを覗いてみたが指揮を出してるゴブリンほど強いものはいなかった。

 ただ、数が多い。見てみる限りだが、優に30体はいるじゃないかってほどだ。あの数で襲い掛かられたらさすがにひとたまりもない。ここは……誰かが囮になって残ったやつが後方から襲撃をかけて混乱させる。混乱している間に指揮個体を討つ。


 他に方法はあるだろうが、俺の頭で考える限りではこれが一番な気がする。そして、この場合問題となるのは誰が囮になるかだ。無論、囮が一番危険だ。

 俺はもう誰も失いたくない。だからそのためにも生き残れるやつがなるべきだ。つまり、俺だ。この中で一番強いのは俺だからこそ向いている。覚悟は……決めた。


「みんな、俺が引きつけるからあのゴブリン達が俺に集中している間に後ろから攻撃して。できたらあの頭一つ大きいゴブリンを倒して。あれが指揮を出してる」

「それは……危険ではないのか? やり過ごすという方法もあるが」

 長兄の言う通りやり過ごすという手がないわけでもない。だが、その手を使うとここから大きく離れないといけなくなる。そうすれば人間に見つかる可能性が高くなる。これはこれで危険なのだ。

 そして、勝てば俺たちは強くなり、あの洞窟を手に入れる可能性が高くなる。これは惜しい。


「確かに危険だ。でも、ここであの洞窟を手に入れれば休める拠点を手に入れる。だから俺はここであのゴブリンたちを殲滅したい」

「そろそろ腰を落ち着ける場所がほしいものね……。わかった、私は賛成するわ」

「俺も。おなかすいたし」

「ならば、我も言うことはない。従おうリーダー」



 ゴブリン達はかなりの数がいるが固まって移動してるわけじゃない。2,3体ずつまとまって俺たちを探すためにそれなりに散らばっている。その中心に指揮を出す個体がいる。そこだけがかなりの数でまとまっている。まず、散らばっているやつらを集めつつ、俺に注目させなければならない。

 俺は木から降り、静かに近づく。だが、この巨体だ。すぐ気づかれるだろう。その前に……

「先手必勝! アォォォォォオオオオオオオオンンンンッ!」


 素早さにものを言わせ、鋭い爪で後ろを向いていたゴブリンの頭をたたき割る。続いて、隣にいたゴブリンに噛みつき振り回す。ごきりっと骨が折れる音がした。断末魔が響く。

 これでゴブリン達は気づいただろう。

『経験値を獲得しました。レベルが上がりました。確認してください』

 【解析】先生の声を聞き流して、すぐ駆け出す。

「ギャォォォ!」

「ギャギャギャ!」

 指揮個体が怒鳴り声を出して剣を振り回している。散らばっていたゴブリン達も仲間をやられた怒りに顔を凶暴にゆがめて俺に向かって殺到してくる。殺意が降りかかってきていてかなり恐ろしく感じる。

「だが、それがなんだ! かかってこい!」


 近くにいたゴブリンが棍棒を振り上げてかかってきた。俺は駆けている勢いのままに頭突きを繰り出した。棍棒と頭がぶつかる!

 ゴツンッ!

 棍棒のほうが耐え切れず折れ、頭突きはゴブリンのどでっぱらに激突する。

「ギャァァァ!」

「ギャッ!?」

 頭突きされたゴブリンは仲間を巻き込み吹っ飛び、動かなくなった。


『経験値を獲得しました』

 今ので仕留めたようだ。だがまだまだ数はいる。30体はいると思っていたがもっといるんじゃないかこれは? 少しずつだが、俺に向かってくる数が増えてきている。じっとしていたら包囲されて袋叩きにされそうだ。

 凶悪な形相を怒りに歪ませて俺に向かって突っ込んでくるゴブリンが10数体。指揮個体は後ろで剣を片手に睨んでいた。その周りにはいまだ数体のゴブリンがいるが、その後ろにはいなさそうだ。―そろそろ頃合いか。

 腹に力を込めて吠え声をあげる!

「アオォォォォォォォォオオオオンッッ!」

 俺たちは取り決めを決めていた。遠吠えを合図に飛びかかれと。


 俺の遠吠えに怯んでいたゴブリン達は気づかなかった。後ろから俺の兄弟が牙を剥いているのに。

「ギャァァァ!」

「グギャ!?」

「ビギュゥ!」

 俺の兄弟たちが待ってましたと言わんばかりにゴブリン達を血祭りにあげている。うわぁ、兄弟だけどドン引きしますわ。だが頼りになる。

「ギャァギャァ!? ガフッ」

 お、指揮個体も仕留めたようだな。指揮個体がやられたことでゴブリン達は浮足だっている。今が好機! さらに仕留めるぞ!



 --ゴブリン全滅



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