突然ですがサバイバルの時間です
見てくださりありがとうございます。
頑張って書いていきます!
さぁサバイバルの時間だよっ!頑張って生き残ろうね!!
…………よし、冷静になろう。冷静に冷静に……なれるかぁぁぁぁぁっ!!!
えっ? ほんとに放り出されたよ。親はどっかに行っちゃったし、残されたのは俺たち兄弟だけ。
とはいえ、驚いてるのは俺だけみたいだ。みんななんか悟ってるような顔してたし。
「なに驚いてるんだ弟よ。巣立ちの時が来ただけだろうが?」
「そうだぞ、これで自由に動けるぜ!」
「そうね、そろそろ自分の力で生きたかったもの」
「肉! 肉!」
あ、はい。すでにやる気満々でいらっしゃる。どうやら俺だけが親のすねをかじる満々でいたようで……。これは恥ずかしい……。
「そ、そうだね! 来るべき時がきたってことだね! でも、何すればいいのかな……?」
「そりゃお前、狩りをして強くなるしかないだろうが」
単純明快なことだったようだ。弱肉強食。食わねば生きていけない。となれば、獲物を探しに行くのは自明のこと。幸い、親が俺たち兄弟を連れまわして森の地形は把握している。
遊びがてら、狩りの練習も済ましてあるし俺たち兄弟の連携もなかなかのものだと自負はある。
……何とかなるような気がしてきた。
いい機会だからこの森についておさらいをしておこう。
親に「スートアの森」という名も聞いてある。規模は…正確なところはわからないが、とにかく広い。沼も山も高地もあるという不思議なところだ。人間の集落もあるようで、そこには決して近づくなと厳重に注意された。やっぱり人間もいるんだね。
それはさておき、ここはその森の中部に位置しているようで親はそのなかで最強に君臨していた。
だがそんな親でも深部には決して行かなかった。つまりそれだけ危険なところなのだろう……。
となれば、ここは浅いところに行って経験値を稼ぎに行くしかない。
「兄ちゃん、浅いところにいってウサギとか狩ろうよ。おいしいし」
「はぁ? ここはイノシシ、クマあたりだろうが。それでも狼王の息子か?」
うぅ、長兄は乱暴だからちょっと苦手なんだよな。でも仲間思いで悪い奴じゃない。無鉄砲だと思うけど。ちなみに頭突きしちゃったのもこの兄である。その節は申し訳なかった。
「でも私たちはまだ弱いわ。ここはチビの言う通りにウサギあたりで我慢しましょ」
「肉食えればいい」
姉ちゃんと肉好き兄ちゃんは賛成してくれた。チビは余計だけど! 同じ日に生まれたでしょ!
でも、これで3:1だ。兄ちゃんが頑固にクマだのと言わなければ決まりだろう。
っとそういや自由兄ちゃんはどうしたんだろう?
ふと探してみるといつの間にか遠くにいた。……相変わらず自由だなぁ。いつも離れてうろうろしていることが多い兄である。だから俺たちは誰一人として気にしてなかった。
だから俺たちはこのことを後悔することになる。親の庇護からはとっくに離れていることを忘れていたのである。
「ギャァォォォオォォンンンンンッッ!」
緑の荒々しい毛並みの大猿が集団で狼の子供を嬲っていた。
「ギャギャギャ!」
拳が振りぬかれるたびに悲痛な鳴き声と共に血が飛び散る。いつの間にこんな近くにいたんだ!
(ど、どうしよう! 兄ちゃんが!)
俺はどうにか助けたかった。兄弟が命を散らすのを見捨てたくなかったから。
(……この場を離れる。あいつらに気付かれないようにだ)
(ええ、そうするしかないわね)
(ああ、そうだな)
兄と姉たちはすぐさま踵をかえして、逃げ出す。素早い行動だった。
呆然とした俺は頭の中ではそれが正しいことだと本能が告げていた。
忘れるな、俺たちはまだまだ弱い。たとえ兄弟で束になってかかったとしても猿1体しか道連れで終わりだろう。
震える足で地面を踏みしめながら猿たちの歓喜の雄叫びを聞く中、俺は兄弟たちに続くように駆け出した。
後ろを振り向きながら誓う。
_____________________
名前:グォスファン
種族:フォレスト・エイプ
状態:健康
L V :10/30
ランク:D-
_____________________
いつかお前たちを倒してやる―――
お猿さんがちょっと弱いと思ったのでランク修正。
詳しいステータスはあとで掲載します。よろしくお願いします。




