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縄張りを広げよう!

おまたせしました。どうぞよろしくお願いします!

 眷属化が完了して無事みんなも目を覚まし、ごはんを食べ腹も膨らませた。


 次にすべきことはこの拠点の周辺の調査と狩りだろう。重要なのは人間の集落とどれくらい離れているかどうかだ。他にもいろいろ留意すべきことはあるが今は重要ではない。


 というか、俺も早くレベルを上げて兄弟に追いつきたいというのが本音でもある。俺だけE+なんだぜ? 泣けるぜ。まぁそこら相手に負ける気はしないくらいにはステータスが上がってるから急がなくてもいい気はする。




「というわけでこの周辺を調べにいきますよー!」

「なにがというわけだ」

「どこから繋がりがあるのかしら?」

「それより肉だ肉」

 それはもちろん俺の頭の中からである。言っても伝わらないだろうけどね! てか、エクト兄さんまだ食い足りないの? さすが肉好き。

「コホンッ俺たちはここにきてからまだそう経っていない。水も川が近いけど他にもないか探そう。それに獲物もどれくらいいるかわかっていないしね」

「ふむ、またカメでもいればいいが」

「私はイノシシがいいわ」

「俺は何でもいい。肉なら」

 食い気がすさまじいよ兄弟。自分の能力を試したいとかそういうのないんですか……。まぁいいけど。




 ******



 時刻はまだ陽が昇ったばかり。天気は晴れ。遠くの山に流れてゆく雲と青い空。絶好の探索日和である。



 さて、どこへ行こうか。とりあえずは俺たちが来た方向と逆に行ってみるか? そこからぐるりとこの拠点を中心に回っていけばいいだろう。




 ~なだらかな崖の先の小さな木々の森で~

「ピィッ!?」

 羽休めしていた鳥の魔獣をエクト兄さんが電撃で痺れさせて撃ち落とした。すかさず、首を噛み折り食べ始めた。早業であった。

「うまいうまい」

「その攻撃便利だねぇ」

「む、我もあれくらいできるぞ」

「私も~」

 あーできそうだけど、イグニ兄さんはやめてほしい。森が燃える。そのことを伝えたらふてくされた。



 ~ドロドロとした沼で~

「グゲェェェッ!」

 なになに、ステータスによるとビッグトードという名の魔物か。もう死んでるけど。

 その名の通りでかいカエルだ。人間サイズなら大人でも丸のみにできそうだ。さすがに俺たち相手じゃのみこめないみたいで、逃げようとしたところを仕留めた。


 もちろんおいしくいただきました。



 ~風が通り抜ける丘で~

「どこまで広いんだかこの森は……」

 森が途切れることはあってもそこは沼だったり湖だったり人工的な道があったりとして、森じゃないところを俺たちはまだ知らない。高いところから見ても森はまだ続いている。

 ちなみに人工的な道は石ころをたくさん敷き詰めていていたのですぐわかった。それは例の集落に続いて、あの道をたどっていけば人間の国に行けるのだろう。

 おそらくだが、人間から見てここは辺境なのだろう。住んでる俺たちから見てもここは広すぎる。人間からすれば宝の山なんだろうか? いつか森を切り拓かれそうだなぁ。



 ~木の実が色付く果樹のふもとで~


 ガツガツッガツガツッ

 ムシャムシャムシャ

 もぐもぐもぐもぐ


 ぷはっ久しぶりにおなかいっぱいになるまで食った食った。


 味はリンゴに近い。見た目は瓢箪(?)の形をしている。そして結構大きい。まぁ果樹のサイズが樹齢500年いってそうな大樹だしな。まわりの樹を眼下に置くようにそびえている。


 もちろんすごく高いところにあるわけで、俺たちじゃ登って実をとることはできない。

 ただ、たまに落ちてくるのだ。それをいただいているわけである。


 これをできるだけ持ち帰りたいなぁ。……まだ尽きそうにないか。また来よう。




 ~拠点にて~

「獲物も木の実も大量にあるね。ここはいい場所だ」

「うむ。食うに困らぬ」

「おいしかったわね~」

「おなかいっぱいだ」

 俺もみんなも満足げに一休みしつつ周辺の感想を言い合ってる。前にいたところで留まっていたらこうもたくさん食べることはできなかっただろう。

 第一に幼体だった俺たちが狩れる獲物がいたことと危険が少ないことに徹していた場所だった。逆に言えばうまみが少ない場所でもある。進化して大きくなった体では到底足りるものではない。


 だから、冬が近づいていることに危機感を覚えていたのだ。比べてここならば冬がこようとも耐えて乗り越えられそうである。


 ……しかし、この洞窟は広いな。俺も含め4体程度じゃ余裕がありすぎて寂しさを覚えかねないくらいだ。





 連日、周辺への探索と狩りでおおよその状況と地理も把握した。人間がたまに狩りするためこのあたりの獣は少ないが木の実とキノコといった自然の恩恵が多い。

 獣が少ないと肉も食べられない。だが、遠くへ行けばかなり多くいる。しかも種類豊富。俺たちの足ならそんなにかからないので問題なし。




 また狩りにでかけようとしたある日。

「長はおられるか! 面会を望む!」

 狼の鳴き声、ひどく切羽詰まっている声が洞窟の外から聞こえた。




展開に納得いくのが書けなくて時間がかかりました。

次に投稿するの1週間後にさせていただきたいと思います。

それまでにより面白く練らせていただきます!

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