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兄弟たちの進化・眷属化

難産でした……。説明会みたいなもの?

どうぞよろしくお願いします!

 あの激戦から翌日。オークとゴブリン達の肉は俺たちが綺麗にいただいた。オークは美味だったが、ゴブリン達は相変わらずの微妙な味だった。だが、食わないといけない。それが倒した責任だと思うんだ。

 野生の世界は厳しい。だからこそ尊い暗黙のルールがある。そのルールに沿って勝負をして俺たちが勝った。ただそれだけの話なのだ。


 だからこれ以上センチメンタルな心境になるのはやめよう。



 それよりも兄さんたちは昨日の戦闘でレベルがMAXになった。まだ進化してないけどどうしてだろうか?

「弟よ、話がある」

「え、どうしたの?」


「実はな……」

 衝撃的なことだった。



 なんと、昨日の戦いが終わった後の睡眠時に魔神様からお声が届いたそうだ。それが--

「兄さんたちを眷属にしてから進化しろと……」

「そうなるな」

「そうね」

「そうだ」

 3体にそれぞれお声がかかったようだ。進化のほうも魔神様が止めていたみたいだ。



 念のために確認しておこう。【解析】先生もう一度解説してください!

『承諾。こちらになります』

_____________________

特性スキル:【眷属化】

 ・対象の同意が必須。眷属かぞくとして迎え入れる。

 ・主の影響を受け、ステータス上昇効果。

 ・主の所持しているスキルの獲得条件緩和。

 ・主の命令に逆らえなくなる。

 ・眷属の数が増えるごとに主のステータス上昇効果。

_____________________


 ふんふん、群れを強くするのにいいスキルだよなぁ。ただひとつ問題があるんだよね。

「みんな。眷属化は命令に逆らえなくなるみたいなんだけど、それでもいいの?」

「ふん、貴様が無茶なことを言い出すか?」

「確かに一番慎重だもんねぇ~」

「それに優しい。甘いくらいに」

 みんなは構わないみたいだ。甘いのはわかっているけど余計なお世話だ。それに強くなれる可能性があるならそっちがいいってやつかな?

「え、えーと。わかった。それじゃ始めるよ」


 【解析】先生どうやって眷属化すればいいの?

『解説。対象に自身の情報を植え付ける必要があります。自身の一部と名前を与えて完了です』

 自分の一部……? それは血とか爪でもいいの?

『はい、そうです』

 俺は前足に噛みついて血を流す。ぽたぽたと地面に落ちる。

「これを飲んでくれ。あ、それと飲んだら名前を与えなきゃいけないんだ。それで眷属になれるって」

 3体はそれぞれ俺の前足についた血をひと舐めしてくる。こそばゆい。


 そしてふわっと名前が浮かび上がる。自然とそれがいいように思える感覚だ。

「イグニと名付ける!」

「フブキと名付ける!」

「エクトと名付ける!」


 名づけが完了した瞬間――



 洞窟に光が溢れた




 ******




 …………はっ! 気を失ってたのか?

『解析より報告。MPを使い切ったため気絶していました。スキル【ステータス開示】【眷属化】がレベルアップしました。ご確認ください』

 あぁ、眷属化ってMPをかなり消費するのか……。こ、これじゃ気軽にできないぞ。

『解析より指摘。眷属する相手の器によって注がれるMPの量が左右されます。今回の場合、ご兄弟の器が広かったからかと』

 ふんふん、なるほど。さすがみんなってところかな? そういえばみんなはどうしてるんだろう。



 俺と同じように倒れていた。だがその姿がみんな大きく変わっていた。まず大きさはそれほど変わっていない。だがその体毛の色が違うことと精緻で柳眉な紋様が額に描かれていた。


 まず長兄、イグニ兄さんは体毛が暗い赤で足の末端としっぽの先へ行くほど白くなっている。ステータスはどうなったのやら? えいっ

_____________________

名前:イグニ

種族:ブラック・ヘルハウンド

状態:健康・祝福

L V :1/60

H P :180/180

M P :71/71

攻撃力:101

防御力:53

魔法攻:46

魔力防:32

素早さ:159

ランク:C


特性スキル:

業火インフェルノ:LV1】【纏篝火まといかがりび:LV1】


通常スキル:

【噛みつく:LV4】【引っかくLV3】【逃げ足:LV2】【嗅覚鋭敏:LV4】

【電光石火:LV1】【炎魔法:LV1】


耐性スキル:

【痛覚軽減:LV4】【毒耐性:LV2】【炎無効:LV‐‐】


称号スキル:

【狼王の息子:LV‐‐】【狩りの名手:LV3】【眷属:LV‐‐】【魔神の期待:LV‐‐】

_____________________


 ブフォッ。いやあの、いきなりDランクすっ飛ばしてCなんですか? 思わず敬語になったじゃまいか。いやまて落ち着け錯乱している。って、イグニ兄さんがこのありさまってことは他も……?

 確認しないと! つ、次はフブキ姉さんだ! 緑色の体毛がごっそりと色が落ちたかのように真っ白に染まっていた。耳、顔、しっぽの先だけは徐々に白からほんのりとした水色に変わっていくようだ。

 よし、見た目確認完了! 次はステータスだ…えいっ


_____________________

名前:フブキ

種族:コキュートス・ヘルハウンド

状態:健康・祝福

L V :1/60

H P :110/110

M P :120/120

攻撃力:60

防御力:44

魔力攻:109

魔力防:85

素早さ:140

ランク:C


特性スキル:

凍結ブリザード:LV1】【雪化粧ゆきけしょう:LV1】


通常スキル:

【噛みつく:LV2】【引っかくLV4】【逃げ足:LV3】【嗅覚鋭敏:LV4】

【水魔法:LV1】【氷魔法:LV1】


耐性スキル:

【痛覚軽減:LV3】【毒耐性:LV4】【氷無効:LV‐‐】


称号スキル:

【狼王の娘:LV‐‐】【狩りの名手:LV4】【眷属:LV‐‐】【魔神の期待:LV‐‐】

_____________________


 あ、あぁ……こっちもか……。種族まで違うし……。兄さんは炎属性で、姉さんは氷かぁ。すごいなあっはっはっは。……さぁて、次はこっちの兄さんか……。エクト兄さんも大きく化けているんだろうねぇ。

 えーと、見た目はフォレスト・キラーウルフだったころの体毛の緑色をさらに濃くした感じか? 濃い緑にとこどころと黒と黄色の毛が混ざっている。……属性もなんとなく想像ついたぞ。

 よし、覚悟完了! ステータス確認! えいっ


_____________________

名前:エクト

種族:ハウリング・ヘルハウンド

状態:健康・祝福

L V :1/60

H P :134

M P :90

攻撃力:89

防御力:35

魔力攻:76

魔力防:28

素早さ:170

ランク:C


特性スキル:

反響ソナー:LV1】【纏紫電まといしでん:LV1】


通常スキル:

【噛みつく:LV4】【引っかくLV3】【逃げ足:LV2】【嗅覚鋭敏:LV4】

【電光石火:LV2】【風魔法:LV1】


耐性スキル:

【痛覚軽減:LV3】【毒耐性:LV6】【麻痺耐性:LV4】【混乱耐性:LV1】【風無効:LV‐‐】


称号スキル:

【狼王の息子:LV‐‐】【狩りの名手:LV4】【肉好き:LV‐‐】【食あたり屋:LV--】

【眷属:LV‐‐】【魔神の期待:LV‐‐】

_____________________


 エクト兄さんはスピードファイターな感じかぁ。てか、耐性いつの間に混乱入ってたんだよ。また知らないところでつまみ食いしてたのか。まぁいつものことか。

 こうして見るとイグニ兄さんはパワーファイターで近接専門。フブキ姉さんは遠距離で氷で支援系かな。エクト兄さんは一撃離脱のタイプになるだろう。しかもそれぞれに属性ついている。


 魔神様、張り切りすぎですよぅ……。こいつらの手綱とるの大変なんですけど……。




 こうして洞窟で途方に暮れた俺であった。




3体のレベル上限がランクに見合っていなかったので40から60へと変更させていただきました。

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