悪魔と子供~特訓と光罪~ 第二章
徳魔と天雲は徳魔一族の一集落に滞在していると一つの可愛い妄信者とのちょっとしたいざこざが…。淨櫳以外の所も大事になり始める!
悪魔と子供~特訓と光罪~
第二章…凶悪と救急
徳魔と天雲は東京の最西端にある徳魔一族の集落に訪れていた。
徳魔と天雲は族長に挨拶していた。
(徳魔)「族長、この度は部屋を貸して下さり有難う御座います」
(族長)「改めなくてよいぞ」
(徳魔)「そうはいきません。貴方は仮にもこの集落の族長を担っている御方です。礼儀はちゃんとしないと流儀に反します」
(族長)「相変わらず、ちゃっかりしておるのだから」
(徳魔)「これでも――」
その時、族長の屋敷の庭に一人の男の子が乱入して来た。
(男の子)「この…悪者!」
男の子は徳魔と天雲を指差して『悪者!』と言った。
(徳魔)「この子は?」
(族長)「儂の曾孫に当たる徳魔 正真じゃ」
(天雲)「…族長さん、悪者ってどういう事ですか?」
(族長)「それはのぉ、お前さん達が行った裁判事件(大異天使との激突事件)を皆で見ていたのじゃよ」
(徳魔)(ああ、だからか)
(天雲)(…天使を倒したのだから表面状だけで見れば私達は悪者か)
(正真)「おじい様と気軽に話すな!」
(族長)「コラッ! 正真! 止すのじゃ!」
(正真)「おじい様は黙っていて下さい!」
(徳魔)「…悪者なら、如何する?」
(正真)「追い出す!」
正真は《氷の刀》を左手に持った。
(徳魔)(…物質を氷に変化させるのが得意なのか)
(天雲)(…将来が心配になるわ)
(徳魔)「…だったら、今から勝負をしよう」
(族長)「陽殿!」
(徳魔)「大丈夫ですよ……場所は集落の広場で行なう。ルールは広場に着いてからだ」
(正真)「絶対に追い出す!」
正真は徳魔と天雲を本気の敵対心を向けていた。
(徳魔)(…悪く無い眼だが……)
(徳魔)「じゃあ、行こうか」
徳魔は優しく微笑んだ。
集落の広場
広場には集落の者が集まり始めていた。
徳魔と正真はお互いを向いていた。
(徳魔)「今からルールを伝える。ルールは無制限で俺と雪の二人に『参った』を言わせる事だ」
(正真)「それだけ?」
(徳魔)「後は俺と雪の一人ずつ勝負を行う」
(天雲)(徳ちゃんは相変わらず手加減はするけど手加減は無いのよね)
(徳魔)「休憩は自由だ。その間は攻撃を行わない…良いか?」
(正真)「分かった」
(徳魔)「族長、お願いします」
(族長)「…仕方ないのぉ」
族長は徳魔と正真の中央に立った。
(族長)「…では、始め!」
族長は試合の合図を出すと正真が一瞬で徳魔の懐に潜り込んだ。
(徳魔)「……」
(正真)「一気に――」
正真が氷の刀を振ろうとした。だが、正真の腕が動かなかった。
(徳魔)「…見えている物が全てとは限らない!」
正真はゆっくりと宙に浮いた。
(正真)「ど、如何なってるんだぁ~!?」
(天雲)(…【微風の手】ね)
(徳魔)「…甘くは無いよ」
徳魔は微笑むと正真を後方に飛ばして家屋に突っ込んだ。家屋が粉々になったが中から正真が徳魔に突っ込んで来た。徳魔は左手に微風の棒で正真の足元を攻撃して正真を転倒させた。
(徳魔)「…まだ、弱い」
(正真)「絶対に追い出す!」
正真は地面に左手を置くと徳魔の周囲に氷柱が現れて徳魔を閉じ込めた。
(徳魔)「これでは動きづらい」
徳魔の右手は氷柱から出ていた。
(正真)「右手を切断したくなければ『参った!』って言え!」
正真は徳魔の右手の部分に走り出した。
(天雲)「徳ちゃんの勝ち」
(徳魔)「…動きを封じられた…と喜ぶのは甘ちゃんだよ」
正真が徳魔の右手を切断しようと氷の刀で上から振るった瞬間に氷柱から横に氷柱が急に出て来て正真を勢いよく吹き飛ばして正真を気絶させた。
(族長)「勝者…徳魔 陽殿!」
天雲は徳魔に駆け寄った。
(天雲)「…手加減したでしょ?」
(徳魔)「手加減と言うよりはこっちは手負いだからな」
(天雲)「本気を出せば二秒で終わっていたのに」
(徳魔)「周りが見えなくなる癖はお前と一緒だからな」
(天雲)「あそこまでじゃないわよ」
(徳魔)(…どうだろう)
(徳魔)「…俺達がこの集落に訪れたのは休憩だけじゃ無い!」
徳魔と天雲は西を見ると巨大で凶悪な瘴気が漂っていた。
(天雲)「そうね」
(天雲)(普通はあそこまでの瘴気は在り得ない)
(徳魔)「…次の特訓だ!」
(天雲)「分かっているわ」
天雲は徳魔に接吻をすると天雲は巨大で凶悪な瘴気の元に走り出した。
その頃、獅血は動物園内で動物達をなだめていた。
(獅血)「皆、落ち着いてくれ!」
(象)「我等は自由になった!」
(キリン)「私達は絶対に戻らない!」
(熊)「人に聖なる裁きを!」
(獅血)「落ち着け!」
(動物達)『五月蠅い!』
(獅血)(…可笑しい、動物達が暴走を始めて――)
(獅血)「…そうじゃ無かった!」
獅血は急いでボス猿を追い掛けた。獅血は猛獣の宿舎に入るとボス猿がトラの檻の鍵を解錠しようとしていた。獅血は急いでボス猿にタックルを仕掛けた。ボス猿はギリギリの所でかわして何とかトラの檻の開放を阻止した。
(獅血)「危なかった」
(ボス猿)「何をする!?」
(獅血)「これ以上は止めろ!」
(ボス猿)「止めない!」
(獅血)「何でだ!?」
(トラ)「…園長が…憎い」
(獅血)「憎い?」
(トラ)「僕を…家族と言って…友達と言って…何所が…何所がぁぁぁ!」
トラは檻の中で暴れ出した。
(獅血)「……そう言う事か」
獅血は檻を右手の爪で切り裂いて壊した。
(ボス猿)「如何して?」
獅血は暴れているトラに抱き付いた。
(獅血)「かわいそうに……気付けなくて悪い」
獅血の目から涙が流れていた。
(獅血)「俺が片をつける!」
獅血はそう言うとトラを宥めた。トラが安心して寝ると獅血はボス猿の元に駆け寄った。
(獅血)「…少しは……俺達は頼れ!」
(ボス猿)「お前らは一体?」
(獅血)「俺は人以外で弄ぶ奴が一番に大嫌いなだけだ!」
獅血はそう言うと宿舎を出ると座縁が待っていた。
(獅血)「…相手が変わった。黒幕は園長だ!」
(座縁)「行くの?」
(獅血)「ああ」
(座縁)「…私はこっちをやるから獅ちゃんは早くに終わらせて戻って来てよ」
(獅血)「ああ」
獅血は園長の家に向った。獅血が見えなくなると座縁の目の前に香衣が現れた。
(座縁)「…目的は分かったけど、貴女らしくないよ」
(香衣)「…貴女も私と同類を彼氏にするとは驚いたわ」
(座縁)「違うわよ」
(香衣)「違う?」
(座縁)「獅ちゃんは彼氏じゃ無くてペットよ!」
座縁は一気に香衣との距離を縮めて槍の突きを当てようとするが香衣は銛の刃の部分で受け止めた。
(香衣)「やるじゃない」
(座縁)「私は…保育士でも在るの! これ以上…子供達に危害が加わるようなら貴女が相手でも容赦はしないわよ!」
(香衣)「私だってあの人の計画の為なら座縁が相手でも容赦はしない!」
香衣と座縁の周囲に戦闘狂の瘴気が漂い始めた。
その頃、地泉は早めに角花の三者面談を行っていた。
(教師)「……角花さんは優等生ですよ」
(角花)「先生」
(地泉)「有難う御座います」
(教師)「…今までの事に問題は在りません」
(地泉)「そうですか」
(教師)「…問題なのは将来の事です。 高校は貴方の母校との事ですが」
(地泉)「それは間違いないです」
(教師)「…一般入試の合格レベルがS以上です」
(地泉)(…まあ、色々な能力者を一ヶ所に集めて能力を向上させたり、力に飲み込まれない様にする所に能力者ではない者が行くとなればそうなる)
(教師)「角花ちゃんは別の高校に進学した方が――」
(角花)「いえ、私はこの高校に進学します!」
(教師)「…私達がどうこう言うつもりは在りませんが本当に良いの?」
(角花)「決意は変わりません!」
(地泉)「…まあ、少しだけですけど自分も手伝っていますので大丈夫です」
(教師)「…本当に大丈夫なのですか?」
(地泉)「それは如何言う事ですか?」
(教師)「失礼ながら貴方が彪登中の卒業生と聞いたので調べて見ると授業には学年全体の後半から受けていますよね、それも勉強態度は悪く、成績は下の下です」
(地泉)(…それは実力を下げての事ですけど)
(教師)「そんな貴方が家庭教師だと心配なのです」
(地泉)「大丈夫ですよ、彪登中に在学していた頃よりも頭は可なり良くなっていますから」
(教師)「なら、良いのですが」
(角花)「だったら、来週の土日に家庭訪問して下さい! そこで白黒着けるのは如何でしょう?」
(教師)「…角花ちゃんが言うのならそれでいいでしょう」
(地泉)(…ややこしい事に)
(教師)「これで三者面談は終りにします」
(地泉)「はい」
地泉と角花は室内を出た。
(地泉)「ややこしい事にするなよ」
(角花)「良いじゃない。お兄ちゃんだって私の家に住んでいるんだから」
(地泉)「そうだけど」
(角花)「嫌だった?」
(地泉)「嫌じゃないよ」
地泉と角花は下駄箱に着いた。
(地泉)「俺はまだ、要件が在るから残るよ」
(角花)「そう言えば昨日の夜中に校長先生から電話が掛かってきたっけ」
(地泉)(見てたのね)
(地泉)「俺は校長室に行くから角花は先に帰っていてくれ」
(角花)「そうね」
角花は靴を履き替えて外に出ると地泉に手を振って門まで走って地泉の視界から消えた。地泉は視界から消えるのを確認すると地泉は校長室に向った。
その頃、淨櫳は病院の屋上で考え事をしていた。
(淨櫳)(…獰子が盲腸で入院する事になるとは本当に驚いた)
(フェニックス)「今までの無茶が体に応えたのだろ?」
(淨櫳)(まあ、そうだけど)
(フェニックス)「この先は無茶をさせるべきでは無い」
(淨櫳)「まあ、当分の組手は不可能だな」
淨櫳がフェニックスと話し合っている頃、獰子は病室のベッドの上で空を見上げていた。
(獰子)「…当分、特訓は無理か……でも!」
獰子は微笑んだ。
その頃、心究は特殊制裁班に戻っていた。
(心究)「…今日は特に異常は無いですか」
(鏡魔)「そう言えばネット上で面白い話が在るけど聞く?」
(心究)「どうせ、下らない話なら聞きませんよ」
(鏡魔)「医療に関する怖いお話し」
(心究)「如何言う話ですか」
(鏡魔)(分かりやすいのよね)
(鏡魔)「…臓器が行方不明になる事件が勃発しているのよ」
(心究)「珍しくない話ですが怖くも無いですよ?」
(鏡魔)「それが、子供に臓器の山が車に大量に積まれているのを偶然に目撃したらしいのよ」
(心究)「…その子供は?」
(鏡魔)「それが記憶を失っていて催眠療法で何が在ったのかを訊き出したのよ」
(心究)「…逆行催眠か」
(鏡魔)「その子によると軍人らしい人が大量の臓器を車で何所かに持ち運んだらしいのよ」
(心究)「臓器の売買か」
(鏡魔)「その臓器が発見された報告は一例も無いけど、噂の域は出ないけど【非合法の者達が元気過ぎる】と【軍人の殉職者が激減している】と言う噂と繋がって行って」
(心究)「……もしかすると」
(鏡魔)「まあね、そこで都市伝説系統のサイトに添付されている子供が見た似顔絵を個人的に調べたら」
(心究)「…実在したんですか?」
(鏡魔)「その通りよ、似顔絵の人の名は着真野 練と言って国防省にある軍の組織に所属しているわ」
(心究)「国防省となれば可能性が在るのは【国を危険から防ぐ】のが大まかな目的だから――」
(鏡魔)「そう言えば、ちょっと前に着真野 練が羊川総合病院に入ったのを偶然に監視カメラに映っていたわ」
(心究)「そこって!」
(鏡魔)「復実ちゃんが現在、看護師として働いている病院ね」
(心究)「急がないと!」
心究は特殊制裁班から飛び出した。
(鏡魔)「…人は孤独で孤独じゃ無い」
鏡魔はコーヒーを飲んで寛いでいた。
その頃、復実が勤務している羊川総合病院では408号室の患者が行方不明となり患者も総動員で行方不明の患者を捜索していた。復実は数分前に遭遇していた軍人の男性の後を追い掛けて廃工場に潜入していた。
(復実)「…患者をこんな場所に運んで如何する気かしら?」
男性は患者を廃工場の中に担いで行った。
(復実)(…恋人じゃ無かったのかしら?)
復実は慎重に中を進んで行くと侵入者用の警告音が鳴って足元に落とし穴が現れた。
(復実)「…まずっ!」
復実は両足で壁を蹴って落とし穴を回避した。
(復実)(…助かったわ)
(???)(何時もの事です)
(復実)「…唯の廃工場じゃ無いわね」
復実は廃工場から外に出ようとするが扉がロックされて出られなかった。
(復実)「…閉じ込められた!」
(復実)(取り敢えず、タクちゃんに連絡を!)
復実は携帯電話を取り出して心究に連絡を取ろうとするが廃工場内は圏外だった。
(復実)「圏外って!」
(???)(廃墟等では良く在るでしょうに)
(復実)(…これじゃあ、救援を呼ぶ事が――)
その時、廃工場内に軍人男性の声が響いた。
(軍人男性)「応援を呼ぼうと無駄だ!」
(復実)「貴方は何者で此処は何なの!?」
(軍人男性)「我が名は言えぬが此処は病院とは違う人体実験の実験場だ!」
復実は【実験場】の単語を聴くと懐から拳銃を取り出した。
(復実)「実験場ですって!?」
(軍人男性)「そうだ。此処では国を危険から防ぐために人体実験を行い【最強の戦士】を造り出す場所だ!」
(復実)「…【最強の戦士】か…」
(軍人男性)「そうだ」
(復実)「何故、【最強の戦士】が必要なの?」
(軍人男性)「私も詳細は聴かされてはいないが上には上の考えが在るのだ」
(復実)(…上って事は……これは国家レベルかどっかの議員が勝手に行っている実験と言う事ね)
(復実)「…この工場を壊す!」
(軍人男性)「そうはさせない!」
その時、復実の周囲から人が現れた。
(復実)(こいつ等は!?)
(軍人男性)「こ奴等は不法者や軍人で負傷が特に酷かったが我々が救い出したのだ」
(復実)「…酷いわね」
(軍人男性)「お前ら! その女性を殺せ!」
軍人男性の言う通りに周りの人達は拳銃や刀を取り出して復実に襲い掛かった。
(復実)(…女性を何のために拉致したのかが分かったわ)
復実は涙を流して笑みを浮かべた。
天雲は凶悪な瘴気に向い、復実は光の罪に立ち向かう! その時、徳魔と心究はどう動くのか!? そして、罪は闇なのか光なのか?
悪魔と子供~特訓と光罪~ 第二章 完
悪魔と子供~特訓と光罪~ 第三章 続く――
これは可愛い、可愛い大事――。




