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悪魔と子供  作者: 戌尾 昴
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悪魔と子供~機械と可法~ 第二章

徳魔と裏表組と天雲と獰子組の運命は!? そして、徳魔達が隠す物が明かされる!

     悪魔と子供~機械と可法~


第二章…破鎖と手抜

工場の地下一階の奥深くの牢屋――

徳魔と裏表が目を覚ました。

(裏表)「……大丈夫か?」

(徳魔)「余裕ですよ」

(裏表)「…アンタ、最初から手を抜いてただろ?」

(徳魔)「物証が無ければ捕まえられませんからね」

(裏表)(…何時も余裕でいるんだよなぁ~。こいつがピンチになった表情を見た事が一度も無いし)

その時、牢屋の前に志喰が立っていた。

(志喰)「お前さんは相変わらずに余裕だな? 徳魔 陽!」

(徳魔)「へえ、あんたが工場の護衛をしているとは予想外だよ。志喰の時期族長最優力候補の志喰しくい 斬龍ざんりゅう!」

(志喰)「…徳魔、貴方が行った不始末で高校は壊滅した」

(徳魔)「ああ、覚えているさ」

(志喰)「俺は絶対に許さない!」

(徳魔)「許さないって…高校は再建されて今は――」

(志喰)「あの時! 妹が一緒に居た。だが、《あの一件》の後に行方不明なんだよ!」

(徳魔)「そりゃ、悪い事を――」

(志喰)「そんなで許される筈が――」

(徳魔)「――さてと、準備は整った。俺達は此処から出るよ」

(志喰)「馬鹿を言うな! お前は能力で簡単に――」

(徳魔)「なあ、志喰、俺が何故、こいつと一緒に来たか分かるか?」

徳魔と裏表は軽く手錠をぶち壊した。

(徳魔)「こいつは一応、人間を辞めているからだ!」

(裏表)「…俺は普通だが普通じゃない!」

徳魔は檻を軽く粉砕した。志喰が刀を抜刀して構えた。

(志喰)「この先には――」

(徳魔)「此処は俺がやります! 裏表さんは上をお願いします!」

(裏表)「お前に命令されるのは癪だが…分かった!」

裏表は志喰の横を通って志喰は裏表に斬りかかろうとするが徳魔は左腕で受け止めた。

(徳魔)「…あんまり、俺を舐めるな!」

(志喰)「肉体変化…徳魔一族の中で禁忌に指定された技の一つ」

(徳魔)「ちゃんと調べている様だな?」

(志喰)「お前があの二人の喧嘩をちゃんと止めていれば妹が居なくなることは無かったんだ!」

(徳魔)(…本当にそうか?)

徳魔は右回し蹴りで志喰を壁まで吹き飛ばした。

(徳魔)「…全てをぶつけろ!」

徳魔と志喰は本気でぶつかった。

その頃、裏表は地上に出て来ると裏表の右肩を銃弾が貫いた。

(裏表)「行き成りの奇襲か? 工場長!」

(工場長)「此処で工場を失う訳には行かないんだ!」

他の従業員まで拳銃を裏表に向けて発砲した。裏表は一瞬で発砲された銃弾を掌で掴んだ。

(裏表)「…遅い!」

(工場長)「これ以上――」

工場長が刃物を取り出して裏表に襲い掛かろうとするが裏表は一瞬で事務室に移動した。

(工場長)「何時の間に!?」

工場長が事務室に入った。

(裏表)「遅いですよ」

(工場長)「お前は何者だ!?」

(裏表)「…俺は――」

その時、工場全体が揺れた。工場長は手榴弾を裏表目掛けて投げた。裏表は直ぐに後方にジャンプしたが手榴弾に巻き込まれた。

その頃、鳫疚弁護士の事務所の奥の部屋では天雲と獰子が汗を流していた。

(天雲)「徳ちゃんとは上手くいくのに他の人だと難しいわ」

(獰子)「これを十数年も演技しているのか徳魔後輩は!?」

天雲と獰子の今までの言動は全て演技だった。

(天雲)「徳ちゃんは中二まで隠し続けていた事だって在るんだから」

(獰子)「それで、これから如何する?」

(天雲)「証拠になる書類を見つけます!」

(獰子)「了解」

天雲と獰子は手錠に繋がれたまま部屋に在る書類を調べ始めた。

その頃、特殊制裁班に心究が帰って来た。

(心究)「ただいま~」

(鏡魔)「お帰りなさい」

西洋のソファーに鏡魔が座っていた。

(心究)「休憩ですか?」

(鏡魔)「本当に疲れたわよ」

(心究)「何かあったんですか?」

(鏡魔)「班長が前回から調査をしていた事に加えて鳫疚って奴の詳しい情報を掻き集めて置けって言われて――」

(心究)「…鳫疚って言いました?」

(鏡魔)「そうだけど…心究君知ってるの?」

(心究)「え、ええ」

(鏡魔)「だったら、教えてくれない?」

(心究)(……徳魔と裏表さんから口止めされているけどまあ、良いか)

(鏡魔)「鳫疚弁護士って何者なの?」

(心究)「鳫疚は悪徳弁護士で裏表の両腕と両足を切断させた最悪の弁護士ですよ!」

(鏡魔)「ちょっと待って! ツッチーの両腕と両足は――」

(心究)「あれは全て義足と義手です」

(鏡魔)「気付かなかった」

(心究)「そりゃ、そうですよ。あれは俺と徳魔が考案して創作した義足と義手ですから」

(鏡魔)「でも。如何して?」

(心究)「原因は鏡魔さんですよ」

(鏡魔)「わ、私?」

(心究)「3年前に裏表さんが襲われたんです。だが、犯人は分からないと思ったが直ぐに見つかった。それが鳫疚弁護士だった。彼は個人情報を集めていた君に一度アポを取ってスカウトしようと医闘高校に行った事が在ったが既に――」

(鏡魔)「思い出した。私が徳魔君に捕まった当日に高校の校長室の前を通った時に一瞬だけど見えた奴だ」

(心究)「そうですか……だが、鏡魔さんは既に特殊制裁班に加入して医闘高校を退学処分となってそこで情報は途絶えていた筈だったが鳫疚弁護士は何処からか情報を得て鏡魔さんの恋人である裏表さんを襲った。その時は近くの【勇敢な若者】が見つけて裏表さんは病院に搬送されて一命を取り留めたが両足と両手が切断された状態だった。担当が自分じゃ無かったから切断部分は既に手当てされていて自分の能力ではどうにもならなかった。だが、徳魔は義足と義手を提案したが自分は半々だった。実際に装着しても不備が無い様にしなきゃいけなかったから。それを徳魔は切断された両腕と両手を現場から持って来てそれで『本人の手足だったら上手くいく』と言って能力を使って手足を義足と義手に変えたんです。裏表さんは乗り気じゃ無かったけど徳魔が裏表さんの耳元で何かを呟くと自分から装着した。翌日から担当医師を自分に変えて貰って裏表さんの警護とリハビリを見守っていた。その頃、徳魔は天雲と獰子先輩と共に鳫疚弁護士の元に向い鳫疚弁護士を死ぬ寸前まで追いやった」

(鏡魔)「何でそんな事を?」

(心究)「裏に居る権力者を吐かせる為だろう。だが、鳫疚弁護士は吐かなかった。まあ、そんな事をしなくても徳魔は知っていたようで裏に居た権力者に罰を与えて権力を剥奪させた」

(鏡魔)「……」

(心究)「それが鳫疚弁護士と俺達の関係だ」

(鏡魔)「そんな事が――」

(心究)「まあ、徳魔と裏表さんに口止めされていた。この事を知れば鏡魔さんが傷つく可能性が在るからって――」

(鏡魔)「そんな事は――」

(心究)(…だが、この事を皆に伝えなかったのは……権力が完璧に剥奪されてはいなかった…いや、権力は――)

(心究)「鏡魔さん、鳫疚弁護士の詳細なデータを貰えますか?」

(鏡魔)「え、ええ」

鏡魔と心究は逃走犯認証係の部屋に入って心究が資料に目を通した。

(心究)「…やっぱりか」

(鏡魔)「如何するの?」

(心究)「これから、混沌の治療を行います! 獅血と淨櫳を此処に呼んで下さい!」

(鏡魔)「了解!」

その頃、工場側では煙が舞っていた。

(工場長)「これで――」

煙の中から裏表が平然と立っていた。

(裏表)「…手榴弾で死んでいたら上に行く事は決して出来ませんよ」

(工場長)「お前らは一体――」

(裏表)「俺は天雲 電の秘書だ」

(工場長)「天雲 電?」

(裏表)「天皇陛下と同等の権力を持っている人間だ」

(工場長)「…そんな奴が――」

その時、徳魔と志喰が地下から地上に飛びだして来た。

(志喰)「徳魔! あの時の報いを受けて貰う!」

(徳魔)「……」

志喰は刀を構えた。

(徳魔)(志喰流は創作物の剣技を全て真似る!)

(志喰)「行くぞ!」

志喰は徳魔に突っ込んだ。

(徳魔)「…甘い!」

徳魔は志喰の刀を右手の人差し指一本で止めた。

(徳魔)「力は振るう物じゃ無い! 力は――」

徳魔は左手を刃に変えて志喰の刀を斬った。

(徳魔)「心が創り出す思い!」

徳魔と志喰の戦闘は徳魔の勝利で終わった。

(志喰)「つ、強過ぎる!」

(徳魔)「一応、これでも徳魔一族最強だからな」

(志喰)「手加減して俺を――」

(徳魔)「なあ、本当に妹さんが行方不明になったのが俺達の所為だと考えてるのか?」

(志喰)「何を?」

(徳魔)「あの時、お前の妹さんは一族から逃げた可能性が在る!」

(志喰)「馬鹿な!?」

(徳魔)「お前は志喰一族がどんな一族か知ってるのか?」

(志喰)「如何言う意味だ?」

(徳魔)「一族の族長に選ばれた者は血縁者が最低でも一人居なきゃいけない。実質、今までの志喰一族の族長は血縁者が居たが族長になった瞬間に血縁者が一人消えている……その意味が分かるか?」

(志喰)「…妹は俺が族長になった瞬間に生け贄にされる」

(徳魔)「正確に言うとお前が妹を殺す事になる」

(志喰)「う、嘘だ!」

(???)「いや、彼の言う通りだよ」

徳魔の背後に一人の和服の男性が現れた。

(志喰)「ぞ、族長!」

(徳魔)(…こいつが今の――)

徳魔の背後の男性は志喰一族の族長だった。

(志喰一族の族長)「何故、お主はその事を知った?」

(徳魔)「簡単ですよ、あの高校は俺の上司が創って俺が入学生や教師の調査の一角を担っていましたから」

(志喰一族の族長)「族長の事は極秘だった筈だが?」

(徳魔)「それは一族全体の個人情報を調べ尽くしていると不信な所が多く見つかります。そこから可能性が在る仮説を数百パターン用意して確証を得る為に時を稼ぐ!」

(志喰)(こいつ、まさか、あの時――)

(志喰一族の族長)「高校が壊されるのは計算の中だったと?」

(徳魔)「タイミングが在っただけですよ」

(徳魔)(本当は高校を最後まで行って大学に在籍を置いて密かに特殊制裁班の仕事をするつもりだったんだが、神海さんが来て予定が大きく変わっちまったんだよなぁ~)

(志喰一族の族長)「お前さんの所為で予定が狂った。だが――」

その時、志喰の背後からフードを被った人間が刀を振って志喰に襲い掛かるが志喰は刀を振り下ろすが徳魔が左手で志喰の刀を掴んで止めた。

(徳魔)「少しは考えて動け!」

徳魔はフードを被った人間に右足で横蹴りをしてフードを破った。

(志喰)「か、加見!?」

フードの被っていたのは志喰 斬龍の妹の志喰しくい 加見かみだった。

(志喰一族の族長)「バレてしまったか」

(志喰)「加見!」

志喰の言葉は妹に聴こえては居なかった。

(徳魔)(…洗脳…いや、薬物で縛り上げて更に族長に逆らえない様に調教されてやがる!)

(志喰一族の族長)「加見…あの二人を殺せ!」

(加見)「はい、ご主人様」

加見は兄に突っ込んで斬りかかるが徳魔は体で受け止めた。

(志喰一族の族長)「馬鹿め! 自らやられるとは」

(徳魔)「…今から、お前を救う!」

(志喰一族の族長)「馬鹿か!? その体で――」

その時、工場全体が冷気で覆われた。

(志喰)「こ、これは」

工場の天井をぶち破って天雲と獰子が現れた。

(徳魔)「ちょっと、遅い!」

(天雲)「あら、徳ちゃんが勝手に行った罰よ」

(徳魔)「悪かったって」

(志喰)「天雲 雪さん」

(天雲)「…徳ちゃんに手を出したのはあの男ね?」

(徳魔)「ああ」

工場全体がマイナスまで下がった。

(天雲)「絶対に許さない!」

(獰子)「あの女性は私が止めとく!」

(天雲)「お願い!」

天雲と獰子は志喰一族の族長に突っ込んだ。獰子は加見の両腕を掴んで捕らえた。

(徳魔)「俺だってやるべき事がある!」

徳魔は左手を地面に触れると集中した。

天雲は志喰一族の族長に右ストレートを放つが志喰一族の族長は距離を取った。

(天雲)「族長が逃げるの? 志喰一族って大したこと無いわね」

天雲の挑発に志喰一族の族長は乗ってしまい天雲に突っ込んだ。天雲はそれを見越して絶対零度で志喰一族の族長を凍り漬けにした。

(獰子)「あんたも眠っていなさい!」

獰子は加見の頭に強烈な頭突きをして気絶させた。

(徳魔)「お疲れ様」

(天雲)「何、手加減しているのよ! 弱過ぎるわよ!」

(徳魔)「…今回の目的は別だからな」

(天雲)「だからって斬られたのは――」

その時、裏表が事務所から出て来た。

(裏表)「こっちも終わったぞ」

(徳魔)「さてと、最後の相手に向いますか」

(裏表)「その体で行く気か?」

(徳魔)「これは流石に容赦が出来ませんからね」

(獰子)「まあ、確かに――」

(天雲)「…この女性は如何するの?」

(徳魔)「組織に連れて行って治療する」

(裏表)「一度、戻るのか?」

(徳魔)「いや、そろそろ――」

その時、オートバイクの音が聴こえて徳魔達の所に現れたのは地泉と工場長の娘の美穂だった。

(地泉)「派手にやったな?」

(徳魔)「…こいつも頼む!」

(地泉)「オートバイクで三人乗りは――」

(徳魔)「だったら」

徳魔は地泉のオートバイクに左手で触るとオートバイクが車に変わった。

(徳魔)「これで三人大丈夫だ」

(裏表)(いや、交通法に引っ掛るぞ!)

(地泉)「…分かったよ」

地泉は加見を乗せて走り去った。

(徳魔)「…さて、俺達は黒幕の居る場所に向う!」

(三人)「了解!」

(徳魔)「志喰は此処に残って工場長が自殺しない様に監視を見張っといてくれ」

(志喰)「俺に命令する気か?」

(徳魔)「…違うよ、頼んだだけだ」

徳魔はそう言うと裏表達と共に去っていった。

(志喰)「…斬られる事も計算だったのか?」

志喰は工場に残った。

その頃、特殊制裁班で獅血と淨櫳が心究の説明を受けていた。

(心究)「――可能性として一番に在り得る」

(淨櫳)「…確かに一番の仮説だが…居場所は突きとめているのか?」

(心究)「既に徳魔達が向かっている筈だ。俺達がやるのは権力者の手の者の掃除だ」

(獅血)「どの位だ?」

(心究)「資料によると50以上の会社が関わっている」

(淨櫳)「やるのは良いが全部を纏めて壊滅するのは難しいぞ」

(心究)「いや、その中で最も権力者と繋がりが在るのは二つの会社だ。それも――」

(鏡魔)「何故か、機械工場と船工場の二つが大きく繋がりがある」

(獅血)「…その二つが大きく……船と機械……」

(淨櫳)「…それで、どう動く?」

(心究)「獅血は船工場で淨櫳は機械工場を頼む!」

(獅血)「匠は如何する?」

(心究)「班長が鉄工場に向ったのは何か在るからだ。何も言わずに出る際は高確率で此処に反対派の関係者を連れて来る」

(淨櫳)「…分かった!」

獅血と淨櫳は特殊制裁班から出た。


事件は大きく解決に進んでいる! 徳魔達は最後の戦場に向った だが、権力者は――


悪魔と子供~機械と可法~ 第二章 完


悪魔と子供~機械と可法~ 第三章 続く――


志喰の事件と工場の事件は一気に解決した! だが、徳魔達率いる特殊制裁班の動きは此処からだった! 果たして黒幕の目的とは!?

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