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悪魔と子供  作者: 戌尾 昴
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悪魔と子供~老朽と伝説~ 第二話

徳魔率いる特殊制裁班はご老人のご子息の息子夫婦に葬儀を執り行わせる為に動き出した。果たして総鬼羅氏の葬儀は執り行われるのか?

        悪魔と子供~老朽と伝説~


第二話…放火と地心

地泉と心究は三鷹付近にあるとある廃墟に来ていた。

(地泉)「此処か?」

(心究)「ああ、暴力団【獅龍の会】の事務所が在った場所だ」

獅龍の会…暴力団としては小さい事務所だったが人数は100名以上が滞在していた。放火の日はメンバーが全員外出していた為に死傷者は出なかった。犯罪歴…恐喝と違法薬物の売買が主だった。

地泉と心究は中に入った。廃墟内は異様な雰囲気が漂っていた。

(心究)「この臭い…」

心究は走り出して二階の一室に入るとそこには5体以上の遺体が倒れていた。

(心究)「これ――」

心究は慌てずに全ての遺体の死因を調べた。

(心究)「…全員 窒息死……吉川線は在るが締めつけの後は無い。 …と言う事は――」

その時、地泉が後から到着した。

(地泉)「! これは――」

(心究)「地泉、《あいつ等》が居る。準備をしろ」

(地泉)「了解」

二人は悪魔を呼び出した。

(アガレス)「如何した?」

(ブエル)「我々を呼ぶとは緊急事態か?」

(心究)「対怨念防壁の結界を頼む」

(地泉)「こいつらの死因は――」

(アガレス)「分かった」

(ブエル)「承知した」

アガレスとブエルは地泉と心究の周囲に紫の霧が覆った。

(地泉)「さてと、此処からか」

(心究)「先に進もう」

心究と地泉が先に進むと背後に長髪の女性が後ろから見ていた。

(心究)「…地泉は霊に会った事有るか?」

(地泉)「唐突だな ……まあ、何度か経験は在る」

(心究)「まあ、そうだろうな」

その時、背後からフォークが一直線で地泉に飛ぶが地泉は振り向かずに片手でキャッチした。

(地泉)「お前こそ在るのか?」

(心究)「俺は――」

その時、目の前から棒や包丁が心究目掛けて飛んで来るが心究は軽くかわした。背後に居る地泉に被弾するが地泉は肉体を石の性質に変えて防御した。

(心究)「――復実が霊能者だから何時も見ていた」

(地泉)「まあ、そうだろうな」

その時、天井が落下するが地泉が炎の拳で吹き飛ばした。

(地泉)「…さてと、そろそろ到着か?」

(心究)「ああ、総鬼羅氏が放火した事務所の扉の前に到着した。心究と地泉は扉を開けると半透明で長髪の女性が立っていた。

(地泉)「少しは加減を覚えたらどうだ?」

(心究)「放火現場で一人だけ死んだ…暴力団のボスの奥さんの弥美代やみよさん」

(弥美代)「……ユルサナイ」

弥美代はポルターガイスト現象で周りに在る机や椅子を心究達に目掛けて飛ばした。

(心究)「地泉!」

(地泉)「おう!」

地泉は炎で机や椅子を溶かした。

(地泉)「少しは――」

(心究)「此処は俺の出番だ。地泉は地脈を使って情報を調べろ」

(弥美代)「チミャク……サセナイ」

(地泉)「それは――」

(心究)「構わずに行け!」

(地泉)「あ、ああ」

地泉は部屋から出た。

(心究)「さてと」

(弥美代)「カレノ…キモチ……ゼッタイニ……シラセナイ」

弥美代が姿を消した。心究は冷静に状況を分析して心究は背後に回し蹴りを放った。すると、一ヶ所だけ異常に冷めている場所を見つけるとそこに手を突っ込み、気を流した。

(心究)「…甘く見るなよ」

心究はそこから弥美代を引きずり出した。

(心究)「お前は俺が救う!」

心究は弥美代の頭を強く握った。

(心究)(…此処で合体技を使う事になるとは思わなかった)

(心究)「…霊生透視!」

心究は眼を瞑った。

その頃、地泉は地脈と同調をして地脈が記憶している過去に精神だけをダイブした。

弥美代の記憶――

弥美代が旦那の為に作ったお手製弁当を持って来るとそこには若い男性が立っていた。

(弥美代)「あの……」

(男性)「は、はい!?」

(弥美代)「此処に何か?」

(男性)「いえ、唯、見ていただけです」

男性はそう言って去った。弥美代は旦那に弁当を渡して帰ろうとするが大便をしたくなって建物内のトイレに向った。弥美代は出しきると気が抜けてそのまま眠ってしまった。此処で記憶は途切れる。

地脈の過去世界――

地泉は過去世界に来るとそこは夜の世界だった。

(地泉)「夜か……」

地泉が周りを見渡すと若い男性が哀愁の表情を浮かべながら建物を見ていた。

(男性)「…此処を燃やせば――」

(地泉)「総鬼羅さん」

若い男性は総鬼羅氏だった。少し経つと黒いスーツ男性が現れた。

(男性)「…総鬼羅さん、此処を燃やすだけで構わないのですよ」

(総鬼羅)「そうですけど――」

(男性)「我々が貴方の罪を請け負うと言うのに躊躇しているようですね? だったら――」

男性は一つの写真が総鬼羅氏に見せた。その瞬間、総鬼羅氏の表情が変わった。

(男性)「この二人の危機に行けなくなるよりはマシだと思いますが――」

(総鬼羅)「そ、それは――」

(男性)「早く、終わらせれば、その分、《彼等》と一緒に居る時間も長くなりますよ」

総鬼羅氏は男性の誘惑に負けて建物にガソリンを全体(トイレ以外)にばら蒔くと総鬼羅氏は火を放った。そして、男性が笑みを浮かべた。

(男性)「…もう一つ、仕事を頼む」

(総鬼羅)「どれだけやらせる気だ!?」

(男性)「口答えは許さない! 此処に行ってもらう」

男性は紙を手渡した。総鬼羅は男性の言う通りに紙を見ながら場を離れた。

(男性)「…さてと」

男性は燃え盛る建物を見ていた。

(地泉)「…限界か」

地泉は地脈から脱出した。

現実世界――

地泉が眼を覚ますと周りに複数の男性が立っていた。

(地泉)「お前ら何者だ?」

(男性)「親父の建物を燃やした人間の知り合いか?」

(地泉)(こいつ等《獅龍の会》の――)

(地泉)「だったら?」

(男性)「潰す!」

男性達は刃物や拳銃を取り出して地泉に攻撃を仕掛けた。地泉は微動だにせず全ての攻撃を受けるが刃物は折れ、銃弾は弾かれた。

(地泉)「甘い」

(男性)「何だよ、こいつ!?」

その時、建物の三階の窓から心究が飛び出て来た。

(地泉)「大丈夫か?」

(心究)「こっちは大丈夫だ」

事務所内では弥美代が消えようとしていた。

(心究)「…こいつ等は?」

(地泉)「恐らく――」

男性達は心究に拳銃を撃つが心究はメスで弾いた。

(心究)「獅龍の会の関係者か」

(地泉)「恐らく」

(心究)(さて、如何するか? 地泉の能力なら直ぐに片付けられるが……こいつ等は未成年と見て間違いない。如何したら)

(ブエル)「あれを使えば良いじゃねぇか」

(心究)(ブエル)

心究は笑みを浮かべると男性達の突っ込むと一人ずつの額に手を触れさせていった。

(心究)「催眠療法!」

心究が男性全員に手を触れ終えると男性達は眠った。

(心究)「さてと、急いで鏡魔さんに連絡を――」

その時、心究達の真下にあるマンホールから徳魔と天雲が飛び出して来た。

(心究)「徳魔!? 如何して――」

(徳魔)「いやあ、下水道を通って近道して現場に向った帰り道につい近くで作業員を見かけて逃げて来た」

(地泉)(何時も思うけど徳魔って意外と馬鹿なのか?)

(天雲)「だから、言ったでしょ? 帰りは歩いた方が良いって」

(徳魔)「雪の策が一番効率は良いが早めに帰った方が面白いから」

(天雲)「もう」

天雲は頬を膨らませて拗ねた。

(徳魔)「…それはさておき、匠の方は如何だ?」

(心究)「総鬼羅さんが放火を行った理由は――」

(徳魔)「…家族の為であるが被害者が出た」

(地泉)「知っていたのか!?」

(徳魔)「数十パターンの推測は行っていたから十分にありえた」

(心究)「お前は相変わらず、分かっていたとしても仲間を使うよな?」

(徳魔)「ちげぇよ! 戦略だ」

(地泉)「戦略か……」

(徳魔)「そうだ。人の行動パターンを予測して次の予測を何パターンか予測してそれに【ぶつける】もしくは【避ける】方法を導き、前者の場合は被害を最小限に抑える策を導きだして後者の場合は別ルートを進めばいいだけだ」

(心究)「……それが今回はこの三組に分けた訳か?」

(徳魔)「ああ、案の定正解だった」

徳魔は周りに倒れている男性達を見ていた。

(徳魔)「…【獅龍の会】と【烏の会】の主要メンバーだった。子孫か」

(地泉)「子孫って言うかこいつ等、親父と言っていたぞ」

(徳魔)「親父ねぇ……まあ、親も働いていたみたいだからな」

(心究)「如何言う事だ?」

(徳魔)「元々は曽祖父の代から暴力団員だった。だが、とある事件が発端で【獅龍の会】と【烏の会】の主要メンバーは同時期に一斉摘発されて全員が刑務所行きになるはずだった。だが、事件に関与して居ない団員は見逃されて警察の犬として今も働いている。そして、こいつ等は刑務所に行った暴力団員の御子息だと言う事だ」

(地泉)「…だが、何故に二つの暴力団の御子息が手を組んだ?」

(徳魔)「普通に考えれば簡単な事だ。その事件は――」

その時、徳魔の後頭部から銃弾が貫いた。

(心究&地泉)「徳魔!」

その時、天雲が全体に冷気を放ち草木を凍らせて槍を作り銃弾が放たれたと思われる高層ビルに向けて放った。

(天雲)「…当たった」

天雲の腕には太い糸が巻かれていた。其れを巻き取ると槍の先端にライフル銃を持った男性が吐血していた。

(天雲)「さて、徳ちゃんを何故狙ったの?」

(男性)「それは言えない。依頼主からの要望だから」

(地泉)「依頼主は誰だ!?」

(男性)「守秘義務だ」

地泉は胸倉を掴み、天雲は冷気を更に上げた。

(地泉)「教えないのなら…俺の能力で貫くぞ!?」

(天雲)「教えないって言うのなら…体を凍り漬けの拷問で死ぬよりも辛い拷問をしてあげる」

地泉と天雲の顔が怒りの表情で男性を問い詰めた。その時、徳魔が地泉と天雲を【微風の棒】で突き飛ばして男性を【微風の手】で自分の近くまで連れて行くと男性の耳元で徳魔が呟くと男性は驚いた。

(男性)「何故その事を!?」

(徳魔)「予測しただけですよ」

徳魔は笑みを浮かべていた。

(男性)「…確かに《奴ら》の言う通り君は危険過ぎる存在かもしれない」

(徳魔)「…危険って何ですか?」

(男性)「そりゃぁ、人に危害を加える者で――」

(徳魔)「まあ、そうでしょうね…だけど!」

徳魔は立ち上がった。

(徳魔)「…危険は危なく険しい道の事を言います。人に危を加えるのは危険では無く災厄です。俺は…険しいですが皆が幸せになる様になれる様に危ない道に進んでいるだけです。其れが本当に危険な事ですか?」

(男性)「…それは」

(心究)「一番、大事なのは未来を引き継ぐ子供達が『生まれて来て良かった』と言ってくれることだ」

(徳魔)「さて、お前は行け!」

(男性)「……そう簡単に逃げるわけには――」

男性が懐から拳銃を取り出すと徳魔目掛けて銃弾を発砲しようとするが徳魔は発砲寸前に左手を拳銃の銃口を塞いだ。すると拳銃が爆散した。

(地泉)「肉体変化か!? 何時の間に!?」

(天雲)「あの時よ…撃たれた直前に徳ちゃんは倒れたけどその時、徳ちゃんの左手は体の下敷きになっていたわ」

(地泉)「…まさか、これも計算して――」

地泉は最初の狙撃された銃弾と周囲に倒れている人間(暴力団員の子孫たち)の立ち位置を確認した。すると、銃弾は徳魔以外の人間に当たっていなかった。しかも徳魔の血痕さえ付着していなかった。

(地泉)「…此処までとは――」

(天雲)「陸海君は何時も徳ちゃんの事を舐め過ぎよ」

(地泉)「…あいつは全てを見抜いているのか?」

(天雲)「…流石に全てでは無いけど相手の行動パターンを瞬時に無限に推測はしてその中で誰にも傷つかない策を取っているわ」

徳魔は男性の首を絞めて気を失わせた。

(徳魔)「心究は後が残らない様に処理を頼む」

(心究)「了解した」

(徳魔)「雪、早めに帰るぞ」

(天雲)「でも、徳ちゃん、どうやって?」

徳魔は笑みを浮かべると天雲を持ち上げてお姫様抱っこをして走り出した。

(心究)「あれだけで車を追い越す事は――」

その時、徳魔は川に向って飛んだ。

(地泉)「あいつは馬鹿なのか!?」

(徳魔)「雪!」

(天雲)「はい!」

天雲は徳魔の意図が分かり川に少し薄い氷の層を創った。徳魔はそこに着地すると薄い氷を壊さずに滑り始めた。

(心究)「…あれを見た一般人はどう見るかだが…まあ、良いか」

(地泉)「あれは流石に不味い様な――」

(心究)「地泉、俺達は獅血達と合流しよう」

(地泉)「あ、ああ」

心究と地泉は車に乗り込むと獅血達が居る田園調布に向った。


総鬼羅氏は放火で人を殺した。だが、本当の殺人を総鬼羅氏は行ったのか!? そして、徳魔と天雲は総鬼羅氏の影に居る黒幕と遭遇して一戦を交える!


悪魔と子供~老朽と伝説~ 第二章 完


悪魔と子供~老朽と伝説~ 第三章 続く――


総鬼羅氏の事件は残り一件‼ 岬囚夫妻は葬儀を行ってくれるのか?

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