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悪魔と子供  作者: 戌尾 昴
37/58

悪魔と子供~真休と祭典~  第二話

淨櫳と獰子は格闘大会に参戦‼ 鏡魔と裏表は科学博物館へ‼ 別々の場所で事件が!?

           悪魔と子供~真休と祭典~ 

第二話…格闘と科学

八月の下旬、淨櫳と獰子はマンション(元学生寮)で支度の準備をしていた。

(淨櫳)「…準備は良いか?」

(獰子)「OKよ!」

(淨櫳)「じゃあ、行きますか」

淨櫳と獰子は秋葉原にオートバイクで向った。

数時間前――

淨櫳と獰子は自室で食事をしていた。

(淨櫳)「…そう言えば明日は休みになったから」

(獰子)「あら、そう」

(淨櫳)「徳魔が言うには最近、調布に時効犯が現れることが無くなって明日の一日だけ休暇をくれたんだ」

(獰子)「そう」

夕食を終えた後に獰子はパソコンであるサイトを見ていた。

(淨櫳)「獰子は何を見ている?」

(獰子)「丁度、明日に開催される大会のホームページよ」

(淨櫳)「…【秋葉原異種格闘技サバイバル大会】か」

(獰子)「ルールは至って簡単、参加者がサバイバルで相手選手を戦闘不能にすれば良いだけだって」

(淨櫳)「…今回が初めての大会か」

(獰子)「どうやら7月の渋谷での一件が切掛けだったみたい」

(淨櫳)「……」

(獰子)「…御免なさい。悪い事を言ったわ」

(淨櫳)「構わないさ あの一件はあいつの自工自得だ ……それでその大会に参加するのか?」

(獰子)「えぇ…でも」

サイトの初めに【観客希望者は離れた距離にある特等席で見ること】・【観客希望者は選手に接触を固く禁じます】と書かれていた。

(淨櫳)「だったら、俺も参加するよ」

(獰子)「でも、そうなると――」

(淨櫳)「何時も通りに行こう」

淨櫳は優しく獰子の肩を左手で叩くと寝室に向った。

――現在に戻る

淨櫳と獰子はオートバイクで秋葉原に向っていた。

その頃、鏡魔と裏表は東京の某建物に車で向っていた。

(鏡魔)「ツッチーありがとね」

(裏表)「構わないさ」

(裏表)(…徳魔君は何を考えてるんだ? 時効犯が消えても苛めや虐待は今も起きているのに行動に移さずに皆に休暇を取るなんて正気の沙汰とは思えない)

(鏡魔)「…ツッチー、何を考えているの?」

(裏表)「何も」

(鏡魔)「あらそう」

(鏡魔)(…ツッチーが何も言いたくない時は何時も徳魔君の事だと決まっているのよね …どうせ、徳魔君が休暇を取った事に関する疑問なんでしょうね …私もその点に関しては徳魔君本人に問い質したわよ――)

――昨日の午前中の事、特殊制裁班の逃法犯認証係の室内の出来事。

徳魔が逃法犯認証係に入って来た。

(徳魔)「鏡魔さん、状況は如何ですか?」

(鏡魔)「今の所、時効犯が調布に来た形跡は一度も無いわ」

(徳魔)「……」

徳魔は監視カメラのハッキング映像を見て少し顔を悩ませた。

(徳魔)「…時効犯が来ないなら休暇でも取るか」

(鏡魔)「ちょっと待って!? そうしたら調布で起きている事件は如何する気!?」

(徳魔)「当人同士に任せれば良いだろう」

(鏡魔)「そんな他人事を言っている場合だと思ってるの!? 今だって被害者が――」

(徳魔)「俺だってその点は考えているよ ……その件は出掛けた後に警察に情報を提供して正しい判断をしてくれる事を祈れば良いだけの話だ …鏡魔さん、外に巡回に行った皆に戻って来るように連絡を頼む」

(鏡魔)「……分かったわ」

一時間後、特殊制裁班に皆が集合した。

(獅血)「何かあったのか?」

(淨櫳)「調布で事件でも起きたのか?」

(徳魔)「二つとも違う …全員に明日の一日に休暇を与える」

(淨櫳)「ちょっと待てよ!? その間に時効犯が現れたらどうする気だ!?」

(徳魔)「確かに相手に【情報屋】が居てそいつが隙を付けば危険だろうな」

(淨櫳)「だったら!」

その時、天雲が机を叩いた。

(徳魔)「雪、落ち着け」

(天雲)「御免なさい」

(徳魔)「良いさ …その点は既に策を考えている 取っても良い方法が」

徳魔は笑みを浮かんだ。

――現在に戻る。

鏡魔と裏表は科学の祭典が行われる場所に着いた。

(鏡魔)「でも、珍しいわね ツッチーが科学に興味が在った何て」

(裏表)「まぁ、興味は無いけど作古と一緒なら何処でも良いさ」

(鏡魔)「…そう」

鏡魔は少し顔が赤くなった。

鏡魔と裏表は科学の祭典の受付を終えて中に入った。それを遠くから見て笑みを浮かべる女性が居た。

(女性)「準備は整ったわ! 十分後に科学の祭典…いえ、科学の終焉を始めるわ!」

女性の周りにはコートを着た人が複数居た。

その頃、秋葉原では【秋葉原異種格闘技サバイバル大会】が開かれようとしていた。

淨櫳と獰子は既に参加受付を終えていた。

(開催者(男性))【さて皆様、遂に格闘選手達のサバイバル大会が開かれようとしています! そこで、今回の参加人数と大会のルールを改めてお教えしましょう! …最初に参加人数は518人です! …そして、大会のルールですが相手選手を戦闘不能にするだけで構いませんが相手選手を殺害する様な凶器の持ち込みや殺害行動は当然の如く禁止に致します 試合会場は秋葉原全体です 但し、秋葉原の駅と建物の二階から上は危険なので封鎖しておきましたので行かないで下さい 以上がルールと注意事項です 10分後に試合のゴングがなります。ゴングが鳴って最後の一人になれば大会は終了です】

その頃、鏡魔と裏表は科学の祭典の行われている建物の中に入っていた。

(鏡魔)「此処に来るのが夢だったのよ」

(裏表)「そうなのか?」

(鏡魔)「科学の祭典は【75年以上の歴史】が在るの …当初はオカルトを科学的に否定や科学の進歩での人類の未来等を語る場所だったのよ …でも、数年後、科学の進歩の証明の為に科学の産物を展示する事になって科学の祭典は更に盛り上がりを見せたわ」

(裏表)「…それが今の【科学の祭典】か」

(鏡魔)「そう言う事よ」

鏡魔は夢の場所に来たのに嬉しい顔をしていなかった。

(裏表)「楽しそうに無いみたいに見えるがどうかしたか?」

(鏡魔)「う、ううん、大丈夫よ」

その時、鏡魔達の所に一人の女性が現れた。

(女性)「久しぶりね、作古」

(鏡魔)「…お姉ちゃん」

鏡魔達に近寄って来たのは鏡魔の従姉である鏡魔きょうま 馬羅矛ばらむだった。

(馬羅矛)「何しに来たの」

(作古)「…私はこの祭典が――」

(馬羅矛)「貴方の様な《裏切り者》が来る場所じゃ無いの! 早く出て行って!」

そう言って鏡魔の従姉は去って行った。

裏表は鏡魔を休憩所に運んで自販機から2人分の缶コーヒーを買って一つを鏡魔に渡して休憩所の椅子に座った。

(裏表)「作古、さっきの人はお前の姉だったのか?」

(鏡魔)「正確には従姉だけどね」

(裏表)「…一つ訊くけど裏切り者って?」

(鏡魔)「…私の家系って大手企業の重要部分を取り扱う部署に配属されているでしょ」

(裏表)「確か、お前の両親は大手携帯会社のプログラムメンテナンス部で働いているって」

(鏡魔)「そうよ …そして、お姉ちゃんは大手大学病院の助教授を務めているわ」

(裏表)「…凄いな」

(鏡魔)「それに比べて私は地獄行きの人間よ 犯罪だってやってしまった」

(裏表)「お前なぁ、その件は不問だって――」

(鏡魔)「確かにあの件はツッチーのお陰で刑務所行きにならなくて済んだけど行った行為は永遠に変わらないものよ だから、私は親族から裏切り者として迫害されているの」

(裏表)「…成程な だったら、払拭を――」

裏表が重い腰を上げる様とした時、鏡魔は裏表の服を掴んだ。

(鏡魔)「止めて」

(裏表)「だけど」

(鏡魔)「良いのよ 私の事実は変わらないから……それにここに来られた事には本当に感謝しているから」

鏡魔は笑みを浮かべた。

(鏡魔)「…帰りましょう」

(裏表)「良いのか?」

(鏡魔)「良いのよ」

鏡魔と裏表は出入り口に向おうとしたその時、【警報音】が鳴り響いた。

(裏表)「何だ!?」

(???)【ハロー! 科学の祭典に来た者達よ 私の名はサイエンスキラー、科学を嫌う者、この会場は全て封じたわ 50分後に会場は爆破するわ 怨むなら私では無く科学者を怨むことね では、あの世への片道切符を楽しんで行って下さい グッパ~イ♪】

放送は終わった。

(裏表)「放送室か!」

裏表は二階にある放送室に向うが誰も居なかった。

(裏表)「放送室から此処までは一直線だ! 何所かで入れ違いになる筈だ! なのに誰も居ないなんて!」

鏡魔は遅れて来た。

(鏡魔)「当たり前よ! あれは放送室からでは無く外からのハッキングだから」

(裏表)「分かったのか?」

(鏡魔)「位置までの特定は不可能だけど放送機から出ていた声に微かな乱れが在ったのを感じたの あれは、ちゃんとした機材では無くハッキング用の機材で行なった為の不具合だわ」

(裏表)「取り敢えず、警察に――」

(馬羅矛)「無理よ 携帯が外に通じてはいないわ」

裏表が携帯電話の画面を見ると圏外となっていた。

(鏡魔)「お姉ちゃん」

(馬羅矛)「…お姉ちゃんって呼ばないで貴方が仕組んだ事じゃないの?」

(鏡魔)「如何して私が――」

(馬羅矛)「私達、家族の事を一番に怨んでいるからよ」

(裏表)「作古はそんな事をする筈が無いだろ!」

(馬羅矛)「どうかしらね、作古は犯罪者よ 私は犯罪者を絶対に許さないから 特に自分の得意分野で犯罪を行った者は絶対に!」

(鏡魔)「……」

鏡魔は徳魔の言葉を思い出していた。

4年前のある日、特殊制裁班の本部では天雲がソファーで寝ていた。(徳魔の膝を膝枕にして)そこに鏡魔が駆け寄って来た。

(徳魔)「鏡魔さん、どうかしましたか?」

(鏡魔)「ちょっと気になって」

(徳魔)「何ですか?」

(鏡魔)「徳魔君は如何して時効犯に殺さない様な罰を与えて行くの? それに身近で事件が起きると二日以内で解決するその分析力と推測力は何所から来るのですか?」

(徳魔)「一つ目の質問には簡単な答えだよ」

(鏡魔)「それは?」

(徳魔)「…生き地獄を与えて命の大切さを教える 唯、それだけですよ」

(鏡魔)「二つ目は?」

(徳魔)「二つ目は…犯罪のプロファイリング…簡単に言えば状況に存在する全ての可能性を考える 銀行強盗犯なら如何して銀行強盗を行うのか? 殺人犯なら如何して殺人を行うのか? 殺人には色々と動機が存在します 妬みや怨みなどの動機か…それか逆恨みだって事も 銀行強盗などは遊ぶお金や借金の為などの自工自得の様な経緯が多い だけど、その中でも怨み切れないのが俺なんですよ だけど『犯罪者は本当に犯罪者なのか?』って考えちまうんすよ」

(鏡魔)「如何言う事?」

(徳魔)「事件の一つ一つの根源は何なのか? そして、犯罪者となった者を止められなかったのか? それを考えてしまうんです 過ぎたことでも、過ぎなきゃ分からないことだって多く存在する ……俺の様に」

徳魔は悲しい笑みを浮かべていた。

(徳魔)「それと、冤罪や贖罪をして仲直りしたい者が居るのならやるべき事は一つだ それは――」

――現在に戻る。

(鏡魔)「…お客さんを避難させましょう」

(裏表)「そうだな、取り敢えず、この放送室のマイクを使って全員を一階から出る様に――」

(鏡魔)「それは駄目! 犯人の思う壺よ! 犯人は一階に全員が集結させたのと同時に時限爆弾を遠隔操作で強制爆破を行う筈よ」

(裏表)「だったら、如何したら――」

(鏡魔)「此処は私に任せて爆弾は私が一人で解除する!」

(裏表)「無茶を言うな! この建物は一軒家3つ分の大きさがあるその建物の中にある爆弾だぞ! 一人で全てを止めるなんて――」

(鏡魔)「出来るわ。私を信じて」

(裏表)「…分かったよ」

(鏡魔)「ツッチーと馬羅矛さんは展示品を緊急出口の前に置いて下さい! 二階にある展示物は体験コーナーと実演コーナーの二つに置いて下さい」

(馬羅矛)「まさかとは思うけど爆破させる気?」

(鏡魔)「はい」

(馬羅矛)「皆を殺す気なの? 爆弾が如何言う爆弾なのか分かっているの?」

(鏡魔)「【類は類を知り、類の道のりを理解する】それが私の知り合いの座右の銘です」

鏡魔はそう言うと放送室を飛び出した。

(裏表)「…取り敢えず、作古の言う通りに行動しましょう」

(馬羅矛)「貴方は如何して裏切り者の言葉を信じられるの? あいつは犯罪者なのよ?」

(裏表)「…犯罪者とは何なのか考えた事が在りますか?」

(馬羅矛)「…法や人道を外れた者達の事ですよ」

(裏表)「…私もそう考えていました だけど、本当は犯罪者って言うのは飲み込まれすぎた者の事ですよ」

そう言うと裏表も放送室を出て行った。

(裏表)「皆さん! 落ち着いて聴いて下さい 今、この会場は何者かによって外と隔離されました。脱出する方法は…無いに等しいです」

その言葉に会場の全員は嘆き始めた。

(裏表)「――ですが、犯人の目的は会場全員を絶望に落し入れてそのまま爆破させる事です 絶望をせずに我々の出来る事を致しましょう ……私の名前は裏表りひょう 壊新つちよしです とある権力者の秘書をしております 何か案があれば挙手でお願いします」

その頃、鏡魔の方は見取り図を見ながら爆弾が設置して在りそうな場所を捜索するが爆弾は一向に見当たらない。

(鏡魔)「可笑しいわ、爆弾が無い 調べた三カ所にも無かった 一体何所に……」

(鏡魔)(考えなさい 今、私がやるべき事は爆弾の構造を知りそれを逆に利用して此処から全員を脱出させること 犯人なら見つからずに全員を爆死させると語った ……いや、ちょっと待って! 確か…犯人は『爆死』では無く『爆破』と言った。爆破…この建物だと少量の爆薬でも大爆発は出来る だけど…犯人は『爆破』と言った。爆破…危険薬物を爆発させて全員を殺す気だわ パンフレットには薬物の場所は……それじゃ駄目! 犯人は全員をあの世に送ると言った。何所かで薬物が爆破させる気だわ 何処で――)

鏡魔は必死に考えていた。その時、4年前に起きた銀行強盗を思い出していた。

4年前の夏、鏡魔は徳魔と共に裏表に今までの定期報告の書類を渡した帰り道、裏表が近くで料理でも食おうと言う事で近くの銀行で金を下ろしていたその時、銀行にライフル銃を持った強盗が押し入り金品を強奪しようとしたが銀行員の咄嗟の判断で外と隔離させて警察に応援を呼ぶことが出来た。だが、強盗犯は警報を鳴らした銀行員を射殺しようとした。その時、鏡魔が銀行員の前に出ようとしたが徳魔が止めた。強盗犯のライフル銃が銃弾を撃たれ銀行員の左肩を撃たれた。

(強盗犯)「良いか! 妙な真似をしたらこいつの様に殺す!」

(徳魔)「…強盗犯は四人か…一人は犯行を行っている者 残りの三人の中二人は一人目の行動によりお釈迦となった 残りの一人は――」

徳魔は左手を握ると鏡魔達の意識が失った。鏡魔が目を覚ますと三人の犯人が警察に逮捕されていた。鏡魔の横にはまだ意識を失った裏表が居た。

(鏡魔)「ツッチー」

(徳魔)「ようやく、目が覚めたか」

徳魔が駆け寄って来た。

(鏡魔)「何をしたの?」

(徳魔)「左手を握ってフロア全体の空気を無くさせて意識を失わせただけですよ 害はありませんから」

(鏡魔)「…そう言えばさっき、強盗犯は四人って捕まったのは三人よ…もう一人は?」

(徳魔)「…此処の支店長だよ」

(鏡魔)「!」

(徳魔)「それも……いや、此処は一緒に付いて来てくれるか?」

(鏡魔)「え、ええ」

鏡魔は恐る恐る、徳魔に付いて行くと銀行のとある部屋の前に来た。

(鏡魔)「此処は…【会議室】?」

(徳魔)「そうだ」

徳魔が扉を開けて二人は会議室の中に入った。すると、鏡魔は直ぐに異臭に気付いた。

(鏡魔)「これって!」

(徳魔)「異臭の元は換気口の中だ」

鏡魔が中を除くと【硫化水素】と書かれた瓶が開けられ転がられていた。

(鏡魔)(硫化水素…一般的な毒薬じゃない!?)

(徳魔)「直ぐに発見できたことが幸いでしたよ 支店長が店内に居た事で直ぐに発見できたからな」

(鏡魔)「でも、如何して分かったの?」

(徳魔)「取り敢えず、直ぐに出よう まだ、此処は危険なので」

鏡魔は頷き、二人は会議室の外に出た。

(徳魔)「…さて、本題に戻しますが気付いたのは強盗犯が銃を撃った時に支店長の右手に謎のスイッチがあったんです その時に気が付いたんです『一人目の強盗犯と支店長はグルになって自分の銀行の金を手に入れようとした』と言う事に だけど、支店長の本当の目的は実行犯と人質もろとも殺害してお金を一人占めするつもりだったんですよ」

(鏡魔)「外道ね」

(徳魔)「確かにそうですが証拠は一切無いんです」

(鏡魔)「如何して!? あの瓶を警察に渡せば――」

(徳魔)「無駄ですよ 指紋は実行犯の指紋しか出て来ませんよ そもそも、実行犯が追いつめられて人質と共に自殺をした様に見せかけるのが目的だったのだから」

(鏡魔)「じゃぁ、証拠は一つも無いの?」

(徳魔)「…支店長が持っていたリモコンと瓶を転ばせた何かが見つかれば分かると思うがあの状況じゃあ、警察には不可能に近いだろうな 間違い無く支店長の高飛びが成功してしまうからな」

(鏡魔)「だったら、支店長を逮捕する事は……」

(徳魔)「無理ですね」

(鏡魔)「だったら、私達の仕事――」

(徳魔)「いや、支店長は犯罪を行った訳では無いから俺達の仕事には当てはまらない」

(鏡魔)「じゃあ、支店長は何の罰も受けないの!?」

(徳魔)「いや、社会的罰が向けられるだろう」

その数日後、徳魔の言った通り例の銀行の支店長はインターネット上で可なりの罵倒されていた。その為に支店長はクビになり、勇敢にも警報を鳴らした銀行員が支店長なった。

――現在に戻る。

(鏡魔)「…換気口!」

鏡魔は近くにあった自動走行のロボットに超高性能カメラを取り付けて換気口の中に入らせた。鏡魔はカメラの映像をリアルタイムで見られるように確認すると換気口の奥に【サリン】と書かれた瓶が置いてあった。

(鏡魔)(サリン! そんな物をこの会場に広げられれば皆が――)

鏡魔は映像を確認した。

(鏡魔)「これ以外に怪しい物は一個も無い……だとすればあの手しかないか」

鏡魔は一階に降りた。

(鏡魔)「裏表さん!」

(裏表)「如何だった?」

(鏡魔)「最悪の展開よ……犯人は【サリン】を使って会場に居る全員を殺す気だわ!」

(裏表)「話しが違うぞ!」

(鏡魔)「私達は勘違いをしていたのよ! 犯人は『爆発』では無く『爆破』と言っていた!それは詰り、爆弾での殺害では無く他の方法で殺害させることだったの!」

(裏表)「じゃあ、俺達の考えも無理ってことか……」

(鏡魔)「考え?」

(裏表)「あぁ、爆弾を逆に利用して扉を破壊すると言う方法だ」

(鏡魔)「その方法なら私も考えてたわ」

(裏表)「だが、これでは――」

(鏡魔)「…一つだけ方法が在るの 此処に在る全ての展示物を爆破させて緊急脱出通路を破壊して脱出する方法が!」

(裏表)「だが、それには時間が――」

(鏡魔)「大丈夫よ 火と可燃性の液体が在れば――」

(馬羅矛)「ちょっと待って! 今までの研究成果を蔑ろにしろと言うの!?」

(鏡魔)「人の命に代わりは無いの! それ以外に方法は無い」

鏡魔は会場の全員に現状と作戦を話した。

(鏡魔)「――以上が現在の現状と作戦です 作戦に参加するかどうかは貴方達の気持ちに委ねます」

鏡魔はそう言って準備を始めた。

(裏表)「私から一つ忠告しときます 絶対に一ヶ所に纏まらないで下さい 一ヶ所に集まれば【サリン】の有毒ガスが会場全体に蔓延します」

裏表はその場に残った。

その頃、鏡魔は展示物の仕組みを確認していた。

(鏡魔)「…爆発に適して居るのは…三つか、十分ね」

鏡魔は可燃性の液体を二階で探すが見つからなかった。

(鏡魔)「流石に無いよね 危険だから……ちょっと待って」

鏡魔は持っていたパンフレットを見た。

(鏡魔)「…液体じゃ無くても出来るわ!」

鏡魔は一階に戻って緊急通路に展示物を設置させるとパンフレットを全て床にばら蒔いた。

(鏡魔)「後は火よね……科学に詳しくても発火装置は流石に無いか 自力で火種から作る必要があるけどでも、時間が無い」

既に犯人の予告から30分は経っていた。

(鏡魔)「残り20分後に【サリン】が会場全体を覆う …早く、火を探さないと――」

鏡魔は周りを見渡すが火が一切見つからなかった。

(鏡魔)「如何したら――」

鏡魔は昔に起きた監禁事件を思い出した。

7年前、まだ特殊制裁班に配属されていなかった時に起きた出来事――

鏡魔がまだ医闘高校の学生の時に在った出来事――

鏡魔がアルバイト先で起きた火事だった。火事での焼死者は出なかった。だが、火元が全く分かっては居なかった。火事が起きて数日後、一人の男性が現れた。(その人は徳魔の父親)

男性は鏡魔に気付いた。

(男性)「…君は此処の店員かい?」

(鏡魔)「はい、私はアルバイトで――」

(男性)「そうか、大変だったね」

男性は笑みを浮かべた。

(男性)「――私もこの店が好きでね つい先ほど帰国して此処に来てみればこの通りだった」

(鏡魔)「済みません! 好きな店がこんな事になってしまい」

鏡魔は深く謝罪した。

(男性)「良いさ、物は何時か壊れる物だからね ……所で店の火事は分かっているのかね?」

(鏡魔)「それが…消防の方達も一切分かって――」

(男性)「…そうか、だったら君から伝えといてくれないか? 店の火事は『ごく一般的で火事になるがそれを知っているのはごく一部の者しか知らない《あれ》が集まり破裂して小さな可燃性に飛び火した』と」

(鏡魔)「は、はい」

(男性)「じゃぁ、宜しく」

男性はその場を去った。鏡魔は取り敢えず消防署に向い、男性の言った言葉を伝えた。

翌日の早朝のニュース番組で火事の詳細が分かった。

火事の原因は静電気だった。

火事の詳細はこうだ……まず、店が経営していた冬季に静電気が店の中で複数の静電気が起きていた。お手洗いや椅子、テーブル、会計場所、ドリンクバー等の場所に溜まっていた。そこに店員が注文を取り裏側(厨房)に向うのと同時について行き、厨房にゆっくりと集合して行き、最後には大量の静電気が厨房の一ヶ所に集まった。静電気は人に見えるが厨房と言う壁全体に集合して居た為に気付く者は誰も居なかった。一ヶ所に集まった静電気は溜まり過ぎて限界を達し破裂。それが厨房の可燃性の物に引火した。

――これが店の火事の事の顛末だった。

――現在に戻る。

(鏡魔)「そうだ、静電気……とは言っても夏だし、【科学の祭典】は夏だけの特別イベントだし、あの事件が切掛けで殆どの人が集まる場所は静電気を通さない様に変更されちゃったし、如何したら……静電気…静…電気…! そうよ! 電気だわ! 会場にある電気を発火素材にすれば!」

鏡魔は直ぐに会場のあらゆる電気系統を隈なく調べ上げた。鏡魔は脆くなっている電気系統の部分に持っているパンフレットを近付けて火花を上手く引火させた。鏡魔は直ぐに一階に戻り、ばら撒いたパンフレットに引火させた。火は段々と大きくなり炎となり展示物に引火した。そして、数秒後展示物が爆破して緊急通路が開通した。先に一階の人達を外に避難させた。

(鏡魔)「後は二階の人達を――」

その時、爆破が起きた。

(鏡魔)「爆発!?」

(裏表)「不味い! 皆さん、直ぐに遠くに逃げて下さい! サリンが外にも影響を与えるでしょう」

その言葉に避難させた一階の人々は遠くに逃げて行った。

(鏡魔)「急いで二階の人々を――」

鏡魔が中に入ろうとしたのを裏表が止めた。

(鏡魔)「止めないで!」

(裏表)「お前じゃ、無理だ! 俺が行く!」

(鏡魔)「何を言っているの!? サリンが散布されてるのよ!」

(裏表)「大丈夫だから」

裏表は笑みを浮かべるとサリンが舞っている会場に走って行った。

(鏡魔)「ツッチー!」

その時、鏡魔達の所に複数のコートを着込んだ人達が現れた。

(鏡魔)「貴方達が犯人ね?」

(中央の人)「その通り、私達は反科学組織の一旦の【サイレント・ボール】」

(鏡魔)「【サイレント・ボール】……」

(中央の人)「貴方のお陰で死体が増えたわ ありがとう、…鏡魔 作古さん」

(鏡魔)「…私のお陰?」

その時、建物から上空に何かが飛んだ。鏡魔が見上げるとそれは裏表だった。

(鏡魔)「ツッチー!?」

裏表は鏡魔の目の前まで吹き飛ばされて来た。

(鏡魔)「ツッチー、大丈夫!?」

(裏表)「あぁ」

(鏡魔)「何があったの?」

(裏表)「それが…二階に上ろうとした時に二階に居た人達が降りて来たのを目撃したから直ぐに駆け寄ると異臭の中に微かだけど死臭がして――」

その時、建物の中から二階に居た人々が何かに操られている様に外に出て来た。

(鏡魔)「あれは何なの?」

(中央の人)「あれは死体ですよ だけど、唯の死体じゃなのよ 死霊使いの手駒になったのよ」

(鏡魔)「手駒ですって!?」

(馬羅矛)「ちょっと待ちなさい! 【死霊使い】の様なファンタジーの様な存在が居るとでも」

(中央の人)「馬羅矛博士…死霊使いは実際に居るわよ」

(裏表)「…死霊使いは此処に居る筈だ!」

裏表は立ち上がると目で複数の人の中から見つけようとした。

(中央の人)「無理よ! だって今、死霊使いは調布に居るもの」

(鏡魔)(調布! だったら、徳魔君が見逃す筈が……あの時(前日に徳魔が監視カメラの映像を確認した時)に怪しい人物を見つけたのだったら)

(中央の人)「…唯一の欠点は鏡魔 作古、貴方が一階の人々を救いだせた事よ」

(裏表)「如何言う事だ?」

(中央の人)「この祭典に来た人々、全員を死体にするつもりだったのよ♪ でも、貴方達が邪魔をしたのよ」

裏表は怒り中央の人に突っ込み右ストレートを放つがカウンターで強烈なボディブローを受けて戻された。だが、そのお陰でフードが外れて顔を露わした。

(馬羅矛)「! そんなまさか……貴方は……」

馬羅矛は中央の人の顔を見て驚愕した。

(中央の人)「…お久しぶりですね…馬羅矛先生…」

(馬羅矛)「…京華きょうかなの?」

(中央の人)「…そうです。北城ほくじょう 京華きょうかです 貴方の助手だった」

(鏡魔)(お姉ちゃんの助手をしていた人……)

(馬羅矛)「在り得ないわ! だって貴方は数年前、某国で行方不明になって死亡したって――」

その言葉に鏡魔と裏表は驚愕した。

(京華)「確かに私は死んでいますよ だって、死霊使いに殺されて操られているのだから」

京華の表情は歪んで居た。

(馬羅矛)「何で殺した殺人者と?」

(鏡魔)「…お姉ちゃん、あれは京華さんじゃないわ! あれは……」

(京華)「じゃあね、また会いましょう先生に秘書さんに鏡魔一族の裏切り者さん」

京華はそう言って去って行った。

(馬羅矛)「何でこんな事に!?」

(鏡魔)「知らないわよ …今はそれよりも祭典の中止にするかの会議を開きましょう」

(裏表)「…確かこの祭典を開いたのは科学者だった末来みらい 直治すぐはるか……天雲さん(天雲 電)の知人だ 私から連絡して状況を伝えましょう」

(鏡魔)「お願いね 直治氏は家に滞在中だからお願いね」

(裏表)「OK」

裏表は携帯電話を取り出すと少し距離を離れて電話した。

(馬羅矛)「何で京華ちゃんが――」

(鏡魔)「北城 京華ってどんな人だったの?」

(馬羅矛)「貴方に教える義務は無いわ」

(鏡魔)「私は聴く義務があるの! 私が所属している部署の班長が調布に居るの! 早く情報を教えて!? そうしないと被害が拡大してしまうわ!」

(馬羅矛)「あんたは犯罪者…教える義務は無いわ」

(鏡魔)「…私は確かに罪を犯した でも、私は誰かの為に行った行為だった」

(馬羅矛)「犯罪は自分の為だけでしょ?」

(鏡魔)「…確かに殆どの犯罪が己の為ね …でも、私の罪は個人情報の収集だったわ …それが人権問題や沢山の人々を傷つける可能性が在った だから、私はツッチーの知り合いに捕まった でも、ツッチーが私に気付いて私を刑務所行きにならない様に上司に頼んだの 私は嬉しかった…ツッチーが忘れていなかったことを でも、私に待っていたのは【刑務所に行く】か【特殊組織で働き、部署内で暮らして定期的にツッチーに会える】二つの選択肢しか無かった 私は後者を選んだ だって、ツッチー…いえ、壊新君に会える方を選んだの 会えた方が良かったから …そこでは私の行った犯罪が100%以上発揮しているわ …京華ちゃんを助けるのなら手を組みましょう」

(馬羅矛)「何で?」

(鏡魔)「お姉ちゃんは今でも後悔して居るのでしょ? 『私が行った行為を止められたかもしれなかった』とそう考えている だから、今日の祭典の時に私の前に現れたのよね?」

(馬羅矛)「それは――」

(鏡魔)「…私の組織の班長からの教訓だけど【辞書に載っている意味が全てでは無い 自分の辞書には他の意味を付け加えれば言葉は大きく羽ばたける そして、その自分も集団から隔離されても自分の意思をちゃんと持っていける 誰にも無い自分自身の羽で飛んで行って最後に見える全てが人生の集大成だ】そう言っていた 全ての言葉を鵜呑みにせず、自分自身で考えて自分だけの答えを見つけて自分の意思をちゃんと持って全てを受け止めて行動する 班長はそう言ったかたのよ」

(馬羅矛)「…作古は如何思っているの?」

(鏡魔)「私は…自分の今の人生が正しいと考えてる だって、この道に進まなければ私はツッチー…新しい仲間、そして馬羅矛お姉ちゃんに会う事は叶わなかったんだもん だから、私が一族の【裏切り者】として言われたって構わないわ これが私の人生だから! …誰かに操られて居ても必ず自分の導いた答えだから」

鏡魔は笑みを浮かべていた。

(馬羅矛)「…教えるわよ 京華ちゃんの事、分かっている事全てを!」

(鏡魔)「お姉ちゃん、有難う」

その頃、淨櫳と獰子は200人を圧倒して倒していた。

(淨櫳)「弱すぎるぞ」

(男性選手)「強過ぎる! こいつ何者だ!?」

(獰子)「如何したのよ? そんな物?」

(女性プロレスラー選手)「如何して此処に怪物が居るのよ!? 勝てる筈が無いわ」

その時、獰子に拘束技を男性選手が放った。

(男性選手)「強かろうと拘束技を抜けるのは不可能!」

(獰子)「これが拘束技? 本当の拘束技は――」

獰子は笑みを浮かべると全体重を乗せて男性の股間を攻撃した。拘束は外れて右ストレートで男性選手を壁まで吹き飛ばした。

(獰子)(死ぬと思った技のみ!)

その頃、淨櫳の前には特殊逃走犯捕縛班が現れた。

(淨櫳)「お前ら、全員が出ても良いのか?」

(林寸)「班長が今日は休暇を取っても良いと言ったんですよ」

(濃怒)「あんたに一つ訊く!」

(淨櫳)「何だよ?」

(濃怒)「何故、あの大会に参加しなかった!?」

(淨櫳)「…俺の力は必要なかった 唯、それだけだ」

(丹波)「だったら、僕達は貴方に劣ると!?」

(淨櫳)「さぁな、全員で掛かれば勝てるかも?」

淨櫳の分かりやすい挑発に特殊逃走犯捕縛班の面々を淨櫳に攻撃をしかける。鮫熊が能力で淨櫳の視野を暗くさせた。更に追い打ちで水楽の能力で自分自身の一部である右手を嘴に変えて淨櫳に襲い掛かるが淨櫳は見えない視野で水楽の攻撃をかわし、背後に回っていた哀世の攻撃を受ける前に後方右回し蹴りで建物の壁まで吹き飛ばした。林寸は能力で淨櫳の時を止めて懐に潜り込み淨櫳の腹に掌低を放つが逆に林寸が熱風で吹き飛ばされた。喜未はどんな強力な攻撃でも壊せない檻を出現させるが淨櫳は棒が付いたペンダントを取り出すと鎖の部分を外すと大きくなった。

(淨櫳)「…宝棒…思創棒!」

淨櫳は棒に念を込めて一振りすると檻が粉砕された。淨櫳は上段蹴りで喜未を吹き飛ばした。鮫熊は淨櫳の武器を奪い取ろうとするが淨櫳は咄嗟に思創棒を袖の中に隠して鮫熊を左ストレートで吹き飛ばした。そのお陰で淨櫳は視界を取り戻して最初に目にしたのは濃怒が二刀流で淨櫳に襲い掛かろうとした光景だった。淨櫳は咄嗟に思創棒を取り出すと直ぐに念を込めてユニコーンの槍に変えて濃怒の攻撃を受け止めた。お互いの武器が相打ちの為にお互いは一度距離を取った。淨櫳は思創棒に念を込めて【青龍の剣】に変えて逃げた。濃怒は直ぐに淨櫳の後を追うが淨櫳はスピードを上げて路地裏に入った。濃怒は路地裏では無く建物内部に入り反対車線に出た。出るとまだ淨櫳が出ていなかった。濃怒は不意打ちを襲う為に攻撃態勢に入った。淨櫳が路地裏から出て来た。濃怒は淨櫳に攻撃を仕掛けるが淨櫳はユニコーンの槍で受け止めて青龍の剣で濃怒を吹き飛ばした。濃怒は態勢を直して戦闘不能にはならなかった。濃怒が淨櫳の両手を見ると右手に青龍の剣、左手にユニコーンの槍を持っていた。

(濃怒)「どうなってる!?」

(淨櫳)「至って簡単だ! 路地裏で思獣を呼び出してユニコーンの槍を俺に武装させただけだ! …因みに両手の武器は二つ共に殺傷能力は無い!」

(濃怒)「俺の日本刀も殺傷能力は無い!」

淨櫳と濃怒はお互いの武器で攻撃をした。お互いの武器がぶつかった時、淨櫳の持っているユニコーンの槍が伸びて濃怒にぶつかりそうになり濃怒は後ろに下がり淨櫳の攻撃をかわすがそこに淨櫳が突っ込み、掌低を放つが濃怒は右手の刀でガードして壁まで吹き飛ぶが左手の刀を壁に刺して衝撃を和らげた。淨櫳は青龍の剣を変えて日本刀に変えた。

(淨櫳)「炎鳥の剣」

日本刀に炎が纏わせると地面に突き刺した。

(淨櫳)「線脈…爆破!」

すると、地面が揺れて大きな亀裂が入って数カ所で爆破が起きた。

(濃怒)「何を!?」

(淨櫳)「…秋葉原をぶち壊す!」

(濃怒)「そんな事――」

(淨櫳)「止めたければ、俺を倒して突き刺した刀を抜けば済む話だ」

濃怒は怒りのままに淨櫳に突っ込んで斬りかかろうとしたが目の前の地面が爆破して後方に吹き飛んだ。そこに淨櫳が追い打ちで地面に叩き付けて濃怒は倒れた。

(淨櫳)「勝負ありだ!」

淨櫳と特殊逃走犯捕縛班の勝敗は淨櫳が勝利した。そこに獰子が突っ込んで来た。淨櫳は笑みを浮かべると獰子に突っ込み右ストレートで攻撃した。獰子も右ストレートを放ち相殺した。

(獰子)「ちょっとやりすぎじゃない?」

(淨櫳)「やりすぎも何もこれは俺のせいじゃないから」

(獰子)「如何言う事?」

(淨櫳)「この大会その物が仕組まれていたみたいだ」

そこに大会の主催者が現れた。

(主催者)「如何も像神 淨櫳さん、鎖矢 獰子さん」

(淨櫳)「あんたの目的と組織名を言え」

淨櫳は冷たい目で問うた。

(主催者)「私が所属するのは【サイレント・ボール】と言う組織です」

(獰子)「【消えた球】……」

(淨櫳)(…如何言う意味だ?)

(主催者)「…そして私の目的は――」

その時、主催者の背後に大会参加者が現れた。

(主催者)「――屍を集める事! だから、貴方達も死んでください」

大会参加者が一斉に襲い掛かったその時、強風が吹き大会選手が吹き飛んだ。淨櫳達の背後にはドラゴンが居た。

(淨櫳)「ざっと200名か」

(獰子)「あんたは一体何でこんな事を!?」

(主催者)「組織のトップが言うのですよ『特殊制裁班の班長とその関係者を皆殺し』にしろと」

(淨櫳)「俺達をだと?」

(主催者)「えぇ、だから今――」

その時、主催者の行動が鈍った。

(主催者)「…どうやら、今は生かしといて上げましょう」

主催者はそう言い残して消えた。

(獰子)「消えた……」

淨櫳は地面に突き刺した刀を抜いた。

(淨櫳)「…所でお前はこの大会でどの位倒した?」

(獰子)「そうねぇ、ざっと250人程度ね」

(淨櫳)「俺は200人だ」

(獰子)「それよりもこの大会はどうなるの?」

(淨櫳)「中止だろうな こんな状況で続ける必要は無いからな」

淨櫳は刀を棒に戻し、更に鎖に繋ぎペンダントに戻してズボンの右ポケットに閉まった。

(淨櫳)「さてと、生き残った全員を集合させて状況の説明をして帰ろう」

(獰子)「…そうね」

淨櫳と獰子は生存者を二人だけで捜索して見つけた者達を秋葉原駅に向わせた。

――1時間後、全ての生存者を秋葉原駅に集合させて状況を誤魔化して伝えて大会の中止を教えた。参加者は不服だったが皆、落ち込みながらも納得して解散した。

(淨櫳)「さてと、帰ろうか?」

(獰子)「後は如何するの?」

(淨櫳)「神海さんでも呼べば大丈夫だろう」

(獰子)「神海さんって確か徳魔後輩の従姉だっけ?」

(淨櫳)「ああ、だから大丈夫だろう」

淨櫳は携帯電話で徳魔に状況説明を書き徳魔の従姉である神海を秋葉原に来るようにメールで伝えた。するとすぐに返信が来た。

【…了解した。直ぐに神海に伝えます】

その返信が来て30分後、バイクに乗って神海が到着した。

(神海)「お待たせ~」(※神海さんは完璧に酔っています)

(淨櫳&獰子)『はえーよ!』

(神海)「トップスピードで来たからね」

(淨櫳)「…若しかして交通法に――」

(神海)「いやいや、速度制限ギリギリで来たから大丈夫」

(獰子)(この人…軽すぎる)

(神海)「さてと、秋葉原ってこんなに荒れていたっけ?」

(淨櫳)「実は――」

淨櫳は状況を神海に説明した。

(淨櫳)「――と言う事でして」

(神海)「成程ね、じゃあ、後は任せて貴方達は帰って良いわよ」

(獰子)「手伝いますよ」

(神海)「心配無用よ♪ 一人で大丈夫~よ~♪」

(獰子)(いや、流石に酔ってますよ そんな状態で――)

(淨櫳)「神海さんに任せて行こう」

淨櫳は無理矢理オートバイクの後ろに獰子を乗せて無理矢理発信させた。

(獰子)「ちょっと! 私のバイクは如何するの!?」

淨櫳は無言で後ろを指差すと某特撮の蒼い忍者がオートバイクを運転していた。


こうして淨櫳と鏡魔の休暇は消化された。【サイレント・ボール】の実態が明るみになりつつある。そして次回は徳魔と天雲、そして心究の三人の休暇! 三人の前に【サイレント・ボールは現れるのか!?


悪魔と子供~真休と祭典~ 第二章 完


悪魔と子供~真休と祭典~ 第三章 続く――


二組が出会った【サイレント・ボール】とは!?

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