南国と全力 第一話
さあ、南国だ! …だが、その前に一波乱! 徳魔達は乗り越えられるのか!?
悪魔と子供~南国と全力~
第1話…囚震と安全
八月一日――
徳魔達は飛行機に搭乗していた。
(天雲)「……これからハワイに行くのに乗り気じゃないわね」
(徳魔)「まァな」
(徳魔)(今回のハワイ旅行は異天使からの片行きチケット……ハワイで俺達(徳魔・天雲・陸海・心究・牙尾・像神)を消す作戦だ。何時来るか分からない異天使から気は抜けない)
(天雲)「それにしても、全員のチケットがカップル専用だったのはどうしてかしら?」
飛行機の搭乗者には普通の一般客と徳魔達(徳魔・天雲・心究・臓・陸海・風柾・牙尾・槍銛・像神・鎖矢)が搭乗していた。
(徳魔)「さぁな」
数時間後――
機内で緊急警報が鳴った。
徳魔がCAに状況を訊くと機長達が急に意識が無くなったらしい。
(徳魔)(この状況は異天使が起こした可能性があるが……今は)
徳魔は左手を壁に当てて飛行機を操った。
徳魔は天雲に天候を快晴にする様に頼み、ついでに特殊制裁班のメンバーを集合させるように伝えた。
それから数分後――
特殊制裁班のメンバーが集まった。
(徳魔)「さてと、状況は分かっていると思うが機長達が倒れた。今は俺が左手のみでこの航空機を操っているがずっとは流石に無理がある。そこで地泉には飛行機の後方から機内が揺れ無く強い風で機内の速度を上げてくれ。匠は機長達の治療を行って欲しい。獅血は機内の安全確認を頼む。淨櫳は思獣……そうだなぁ、透明のドラゴンが良いだろう、そいつを召喚したら航空機をドラゴンの足でこの航空機を掴み予定の飛行場まで正常運行として搬送させてくれ」
その言葉にメンバー全員が頷き直ぐに行動を始めた。
地泉は強くも弱くも無い風で機体の速度を少し上げた。匠は機長達が居る場所に向い、機長達の症状を確認して治療を行い始めた。獅血は機内の状況と搭乗者の安全確認を行っていた。淨櫳はトイレで思獣創召喚を行っていた。CA達も搭乗者全員の不安を出来る限り〇にしていた。
獅血の方では不味い状況が起きていた。エンジンに何かが入りバードストライクが起きていた。獅血はこの事を徳魔に機内無線で伝えた。
(獅血)「徳魔、左翼のエンジン二つにバードストライクだ!」
(徳魔)(何が混入したか分かるか!?)
(獅血)「そこまでは――」
(徳魔)「…分かった左翼エンジンを切断する」
(獅血)「片翼での操作なんて無茶にも程があるぞ!」
(徳魔)「大丈夫だ。他に以上が無いかを探してくれ」
(獅血)「……了解した」
そうして無線は終わった。
徳魔は左翼のエンジンを斬り離して新たなエンジンを能力で創り出した。
(徳魔)(これを続けていたら異天使との勝負に全力では無理になる。淨櫳…急いでくれ)
その頃、淨櫳は思獣創召喚の思獣の特徴を脳内で創り出していた。
(淨櫳)(透明で大きさは機体とほぼ同じサイズで足は二本の龍……そして特殊制裁班メンバー以外には認知出来ない透明のドラゴンよ、出現せよ!)
淨櫳の周囲から二つの光の球が出現して上空に上昇すると上空に黒雲が現れた。
(徳魔)「黒雲! 雪!」
(天雲)「私じゃないわ!」
その時、一瞬だが機体が揺れた。
(徳魔)(今の揺れは)
その時、淨櫳が戻って来た。
(淨櫳)「何とか召喚したぞ」
(徳魔)「じゃぁ、次は操縦席から飛行ルートの確認をしてその通りに運行してくれ」
(淨櫳)「了解」
淨櫳は操縦席に向った。
その頃、匠の方では機長の治療を行って不可思議な事に気が付いた。彼らの中から微量だが特殊な微生物が検出された。
(心究)(この生物が機長達の症状の元凶か! だが、この微生物は既に滅んでいる筈だ)
心究は徳魔に状況を説明する為に内線を使った。
(心究)「徳魔、機長達の肉体から既に滅んでいる筈の微生物が発見した」
(徳魔)「……少し確認したい事が内線を切ってくれ」
心究は内線を切った。
その頃、獅血の方では異臭を嗅ぎつけた。
獅血が後方の向おうとすると突如、後方から爆風が起きて獅血に襲い掛かった。
(獅血)(この風は……不味い!)
獅血は直ぐに内線で徳魔に連絡を取った。
(獅血)「後方が爆発した。直ぐに来てくれ」
そう言って徳魔の言葉を聞かずに内線を切った。
(獅血)「この先には……」
獅血が爆煙の先に向おうとすると天雲が前に立った。
(獅血)「天雲」
(天雲)「徳ちゃんはこの事を予期して私には何も言わずに待機させていたの。何が起きても対応できるように最速にして最高で短縮して今の状況を飛行機に搭乗する前から予期していた。徳ちゃんは何手先だって予測を超える予知に近い推察力で対応する。私は彼の予測が何時も見ていて楽しい」
そう言って天雲は後方部分を絶対零度を超える温度で凍らせた。
(天雲)「徳ちゃんは既に次の一手を打っているわ」
その頃、徳魔は操縦席に座ってハワイの管制塔と連絡を取っていた。
(徳魔)「――状況の説明は以上です。若しもの時の為に救助ヘリの出動させて下さい」
(管制塔)(了解しました。貴方の名前は?)
(徳魔)「特殊制裁班の徳魔 陽【とくま あきら】です。急いで下さい。こちらはギリギリで飛行中です」
(淨櫳)(嘘をついて……まぁ、能力は秘密だからな……表向きには……)
(管制塔)「分かりました」
そして管制塔との連絡は終り無線を切ると徳魔は操縦席から出た。
淨櫳は飛行ルートを確認しながら思獣(透明龍)を操っていた。
(淨櫳)(徳魔は相変わらず怖いと言うか何と言うか)
その頃、徳魔は角花達(角花、復実、獰子、座縁、)の四人を集合させて今起きている状況を改めて説明した。
(徳魔)「――と言う事で頼みがある」
(獰子)「珍しいわね」
(徳魔)「こういう状況には全員が出来る事を120%引き出した方が効率が良いからな……では本題に入るが復実は機内に居る匠と合流して機内に機長以外に患者が居ないか捜索してもしも、居たのなら治療もしくは健康人と一時隔離してくれ……獰子先輩は暴れた搭乗者の鎮静化を頼む……座縁は搭乗者の子供達の精神の安定をお願いします。角花ちゃんは操縦席に居る淨櫳の補助を頼む」
角花達は徳魔の命令に頷き全員が動き出した。
そして徳魔は左手を機体に着けると機体の全体を見た(普通の人間が見えない繊細な部分も)。徳魔は何かを見つけて何処かへ走った。
(徳魔)(今回の元凶は7月31日に起きた超特大の大事件だったあの時の反響で微生物の微かな遺伝子の粒子と過去の遺伝子が混ざり合った結果生まれた古代の微生物達が起こした事だった。だが、生死体や能力などの特殊な一族(血)には影響が出づらい……今の内に微生物の発生ルートを見つけ出して潰さないと被害者が……待てよ……)
徳魔はある事を思い出して操縦室に戻って来た。
(徳魔)(最初の被害者は機長達だ。被害状況が航空史上では一般的で厄介な事態だ。だが、最初の微生物が此処で起きた……)
徳魔は機体内に居るCAを一人呼んだ。
(CA)「何でしょう?」
(徳魔)「機長達が異変を起きる前にしていた行動は在りますか?」
(CA)「確か……食事……じゃ無くて此処で少しだけ昼寝を……」
(淨櫳&角花)(昼寝って!)
(徳魔)「昼寝か……有難う御座います」
CAは操縦室から出た。
(徳魔)(昼寝の行動は単純だ。交互に寝れば良い。それに微生物が混入する芭蕉は二つだ。だが、機長達は何処で寝ていた。単純に考えれば操縦室だが角花ちゃんには今の所、症状が出てはいない……だとしたら別の場所か……いや、その前に食事を取ったと言っていたが食事で症状が出ているのなら搭乗者全員に出ている筈だ。何か可笑しい……)
徳魔が微生物の出現場所を探しているが見つかっては居なかった。
その頃、獅血は心究からの連絡で微生物の微かな感情の感知を始めた。
(獅血)(微生物の感知は中学生の頃依頼だから上手くいくかどうか――)
獅血は微生物の感知に集中した。
その頃、天雲は徳魔と合流した。
(天雲)「どう?」
(徳魔)「雪、この機体全体を絶対零度以上で凍らせてくれ」
(天雲)「でも一般人の搭乗者がパニックを――」
(徳魔)「安心しろ、一般客の部屋全体に催涙スプレーで眠らせて一時的に他の場所に移動させた」
天雲は少し機嫌が悪かったが一気に機体全体を凍らせた。
(徳魔)「これで……」
その時、獅血から連絡が入った。
(獅血)(すげぇ寒いが微生物は客席の中央部分から聴こえる!)
(徳魔)「悪いな」
徳魔は獅血からの連絡を切ると客席中央に行くと一つの小瓶が見つかった。
(徳魔)「成程な、原因はこれか」
(天雲)「これって――」
その時、皆が集まった。
(地泉)「寒過ぎだ!」
(獰子)「死ぬかと思った」
全員が死にかけそうだった事を愚痴っていると徳魔が話を変えに入って来た。
(徳魔)「悪いな、だが、これで今回の件の原因と犯人が分かった」
(全員)「!?」
徳魔は皆に小瓶を見せた。
(徳魔)「この小瓶には機長達が苦しむ元凶の古代の微生物が入っていた」
(淨櫳)「だとしたらこの中央の席に座っていた客が今回の犯人――」
(徳魔)「淨櫳…相変わらずの単細胞か……」
(淨櫳)「何だとぉ!?」
(徳魔)「今回の微生物が入った場所は操縦席だ。どうやって一般人の客が操縦室に入る?」
(淨櫳)「それは――」
(徳魔)「まぁ、例外として事態が悪化すれば入る事は可能だがその前に操縦室に入るのは不可能だ」
(獅血)「だとすれば犯人は――」
(徳魔)「乗務員の誰かとなるが……犯人はさっき、俺と機長達の行動を確認する為に呼んだCAだ」
(淨櫳)「だけど、彼女には守護霊が憑いていた。犯人じゃないぞ」
(徳魔)「俺もそこに疑問を感じたが簡単な話だ。黒幕から【この小瓶をこっそりと操縦室で開けて少し経ったら客室の何所かに隠しておけと】と言う事を言われたと思うよ」
(地泉)「成程な、そうだったら話しが繋がる」
(徳魔)「その前には【機長達は疲れています。この瓶に入っているのは癒しのアロマですが女性が嗅ぐと少し危険ですのでハンカチか何かで鼻と口を抑えて下さい】と言う事を言われたとしたら君達は如何する?」
徳魔は女性陣に訊いた。
(天雲)「私なら受け取ってしまうわね」
女性陣全員が同じ回答だった。
(徳魔)「詰りだ。この犯行は自然処理となる。獅血…後は任せる。俺はもう一つやって置くべき事がある。地泉は機体内の温度を少しずつ慎重に上げて解凍して置いてくれ。淨櫳はそのままで」
そう言って徳魔は眠っているCAを担ぎ何処かへ連れて行った。
(心究)「さてと、全員は前に言われたとおりに動く事、獅血は……まぁ、分かっているよな?」
(獅血)「あぁ」
獅血は浮かない顔で答えると目を瞑った。
(獅血)「瓶に入っている・入っていた微生物達、俺の体内へ!」
そう言うと獅血は床に寝ころんだ。
そして、数分後――
救助ヘリが到着した。
徳魔は救助ヘリに飛んで移動すると徳魔はヘリの形状を軍用ヘリに改造した。
そして徳魔は航空機に戻って一般客と機長達こと乗務員(今回の元凶を作ってしまったCA以外)を救助ヘリに移動させた。
(救助隊)「君達も早く!」
(徳魔)「我々は大丈夫です。彼等を先に!」
(救助隊)「しかし」
その時、後方から暴風が吹き荒れて救助ヘリと別れてしまった。
(徳魔)「……悪いな、地泉」
(地泉)「いや、こうするしか全てを上手く解決出来ないし被害も最小限で済む」
(徳魔)「あぁ」
それから数分後――
CAは目が覚めると客席に座っていた。
(徳魔)「貴方に幾つか質問があります。先ずはこれですが――」
徳魔は小瓶をCAに見せた。
(徳魔)「――この瓶は貴方がこっそりと機長達の為に持ってきましたね?」
(CA)「……貴方達は彼の仲間ですか?」
(徳魔)「いえ、俺達は彼にとって敵ですよ」
(CA)「敵……彼は私に――」
(徳魔)「…騙して小瓶を渡した。そうですね?」
(CA)「何でその事を?」
(天雲)「徳ちゃんは考えながら先の先を読み更には事件の元凶を同時に予測して行動をするのよ。普通に分かるわよ」
(地泉)(まぁ、徳魔は普通の行動をしているだけで他人にとっては難しい行動だ。一般人は先(未来)か現在か過去の三つの内一つを考えることだけに必死だ。だが、徳魔は三つを一度に予測(推理)して行動する。だからこそ事件の先々で遭遇する)
(淨櫳)(徳魔は獰子を肉弾戦で倒した実力を持っている。そんな奴に勝てるとしたら天雲のみ)
(心究)(徳魔は何を考えている)
(徳魔)「この瓶を貴方に渡した人物は誰ですか?」
(CA)「分かりません。帽子を深く被っていて――」
(徳魔)「…では、声は?」
(CA)「…男だったわ」
(徳魔)(男…彼らの内の一人に間違いは無い。微生物を小瓶に入れると言う作業は人間では不可能に近い)
(徳魔)「背丈は?」
(CA)「貴方より少し背が小さかったです」
(心究)(徳魔の身長は180を超えているからな……誰だ?)
(徳魔)「…分かりました。少し休んでて下さい」
そう言うと徳魔は左手を握るとCAは気絶した。
(心究)「そうしなくても俺が――」
(徳魔)「俺は最小限で動く。そうしないと――」
徳魔は何所かに向った。
(心究)(あいつ……本気で消される気は――)
それから、数時間後――
徳魔達を乗せた航空機はハワイの航空に無事に着陸した。
徳魔以外の全員は航空内から出てはしゃいでいたが徳魔は航空の上層部に会っていた。
(徳魔)「――と言う事ですので俺はもう行きます」
(上層部の男性)「君の行動は分かったが何故救助ヘリを軍用機に変える必要があった?」
(徳魔)「救助ヘリの速度なら数分位で到着できます。ですが乗せられる人数に可なりの限度があります。ですが、軍用機なら航空機の乗客の殆どを乗せられますが速度が劣ります。だから、救助ヘリで来てもらいました」
(上層部の女性)「君は何故そこまでして人を救うのですか?」
(徳魔)「…償いですよ。在る女性を俺は完璧には救えなかった。だからこそ次は完璧に……と言っても完璧に近い状態で救いたいだけだ。自分の罪を認めてこれ以上罪を深くする訳にはいかないですからね」
(徳魔)(このハワイで起きる異天使と戦は如何考えても罪を一つ増やしてしまうが――)
(上層部の男性)「…詰り、人を救うのは自分の為だと?」
(徳魔)「…いえ――」
徳魔は急に日本刀を取り出して構えた。
(徳魔)「――彼女(天雲)の為ですよ」
(上層部の二人)「!?」
(徳魔)「俺達は特殊制裁班と言う組織の者だ。時効や法では裁けない者達に制裁を与えに来た。貴方達は犯罪を行った。その罪を悔いてはいないようですね」
(上層部の男性)「我々は犯罪などしてはいない!?」
(徳魔)「俺達には守護霊が見えています。犯罪をした者は守護霊が居なくなる。貴方達から守護霊は見えない。詰り、制裁を与えるべきですね」
徳魔はゆっくりと上層部の二人に近付いて行くと二人は拳銃を取り出して徳魔に銃弾を撃ち込むが徳魔は平然と近付いた。
(上層部の男性)「不死身なのか?」
(徳魔)「俺達への攻撃は一生を持って償って貰います。
徳魔が近付いて来るのを恐れて二人は拳銃を額に当てて自害しようと引き金を引こうとするが指が動かなくなっていた。
(徳魔)「守護霊が居なくなると悪魔などに憑かれる確率が異常に高くなる。今の君達はサタンの力によって金縛りを起こしている。行動する事は不可能……さてと、制裁の時間だ」
徳魔は笑みを浮かべた。
それから、数時間後――
徳魔は全員と合流した。
(天雲)「遅いわよ、何していたのよ?」
(徳魔)「ちょっとな」
徳魔は軽く謝った。
そして、徳魔達は高級ホテルに向った。
(徳魔)「此処だよな」
(天雲)「えぇ」
(徳魔)「前来た時よりも改築しているな」
(天雲)「えぇ、前来た時は十階建だったのに……」
(徳魔)「今は30階建てとは驚いた」
徳魔達は高級ホテルの中に入ると徳魔は受付で宿泊の受付を行い他の皆は自由気まま(獰子は淨櫳と軽い練習・角花と地泉はお土産コーナーへ・匠と復実は受付近くにあるソファーで寛いでいた・獅血と座縁は高級ホテルの一階にある巨大な水槽を観覧していた)に寛いでいた。
(受付)「では、皆さんの部屋はこちら(部屋のキー)になります」
受付は部屋のキー(カード式)5枚を徳魔に渡した。
(徳魔)「有難う御座います」
徳魔は心究と臓が居る場所に全員を集合させて部屋のキーを渡し始めた。
(徳魔)「全員同じ階の18階だ。俺と天雲は1804号室・地泉と角花ちゃんは1801号室・淨櫳と獰子先輩は1802号室・獅血と座縁は1806号室・匠と臓は1805号室だ」
そう言って男性陣に部屋のキーを渡してそれぞれの部屋に向った。
次回はハワイの海で海水浴! 全員水着だぁ! そして、異天使は現れるのか!?
悪魔と子供~南国と全力~ 第一話 完
悪魔と子供~南国と全力~ 第二話 続く――
無事に南国に到着!




