秘密と未来 第1話
徳魔達の休暇が新たな敵を呼び寄せる! 世界の最悪を制裁する者達が徳魔達に牙を剥く!
悪魔と子供~秘密と未来~
第1章…徳魔と天雲
ある月の24日。
特殊制裁班では匠と淨櫳と鏡魔だけだった。
(鏡魔)「そう言えば今日って徳魔君と雪ちゃんは?」
(匠)「あいつ等なら墓地に行っているよ」
(鏡魔)「墓地?」
(匠)「徳魔の祖母と天雲の祖父が小学五年のある月の24日に同時に亡くなっている」
(鏡魔)「じゃぁ、徳魔君と雪ちゃんは二人でお互いのお墓に墓参りに?」
(匠)「いや、そうじゃない」
(鏡魔)「?」
その頃、徳魔は幸葬寺にある徳魔家の墓に手を合わせていた。
(徳魔)「此処に来るのは行事だけど…今日は大事な要件があって来た!」
徳魔は右手を墓石に触れると徳魔家の先祖達が現れた。
(徳魔)「久しぶりだな」
(徳魔の長男)「久しぶりに会えたよ」
(徳魔の次男)「陽も大きくなったよな」
(徳魔の母親)「中学3年の卒業式後の一度きりだったけど大きくなったわよね」
(徳魔の祖母)「……」
(徳魔)「婆ちゃん」
(徳魔の祖母)「大事な要件の前に一つ訊きたい事がある」
(徳魔)「何だよ?」
(徳魔の祖母)「“あいつ”とは今も付き合っているのかね?」
(徳魔)「当たり前だ…って言うか相変わらず嫌いなのか?」
(徳魔の祖母)「当たり前だよ! 私は彼女の事が大嫌いだよ!」
(徳魔の母親)「まぁ、お婆ちゃん…私は彼女の事は大好きよ」
(徳魔の祖母)「私は嫌いだね! 陽を償いのどん底に落とさせたのだから」
その頃、特殊制裁班では…。
(鏡魔)「徳魔君の祖母は雪ちゃんの事が嫌いなの!?」
(匠)「あぁ、祖母は徳魔が天雲のせいで大きな十字架を背負う事になった。それが許せないらしい」
(鏡魔)「如何して?」
(匠)「陽は大切な孫だからこそ許せないで亡くなった。例の事件が起きる前までは徳魔の祖母は天雲を可愛がっていた。だが、事件が起きてからは二人がくっ付いている所を見るなり行き成り二人を離そうとして大変だった」
(鏡魔)「大変って?」
(匠)「俺達は見ているだけだったが天雲は泣き出す、徳魔は本気で祖母を怒鳴りつけて保育園の近所迷惑で迷惑を掛けたよ」
匠の表情は何所か懐かしい表情だった。
(鏡魔)「じゃぁ、雪ちゃんの方は?」
(匠)「あぁ、あれな……」
その頃、天雲は駒込駅の近くの墓地のある天雲家の墓で手を合わせていた。
(天雲)「お婆ちゃんにお爺ちゃん…頑張って生きるけど今回は大切な要件があるの」
天雲は墓地に右手を触れると違う空間に行き天雲の祖父母がいた。
(天雲)「お婆ちゃん…お爺ちゃん…久しぶり」
(天雲の祖母)「雪も大きくなって」
(天雲の祖父)「…相変わらず、“あいつ”とは付き合っているのか?」
(天雲)「唐突ね…えぇ、付き合っているわ」
(天雲の祖父)「儂は奴が好かん!」
(天雲の祖母)「私は彼の事は嫌いじゃないけど」
(天雲の祖父)「お前は黙っていろ! あいつはお前には不揃いだ」
(天雲)「私は…彼の事が大好きなの! お爺ちゃんは一つも私の気持ちを理解していないわ!」
その頃、特殊制裁班では…
(鏡魔)「じゃぁ、雪ちゃんの祖父って雪ちゃんを溺愛していて徳魔君が完璧に雪ちゃんを護れなかった事で不揃いって言っているの?」
(匠)「あぁ、天雲の祖父は徳魔の事を許してはいない。それが同時に亡くなった。普通なら葬儀に参列するのが常識だが学校でお互いの葬儀には出ない事を約束した」
(鏡魔)「それってお互いに苦痛じゃない」
(匠)「あぁ、それで同学年全員…と言っても徳魔は男子組、天雲は女子組が見張っていたら…徳魔は1時間後に天雲の方の葬儀の様子を見に行っていた。天雲は何も無かった」
(鏡魔)「徳魔君は如何して途中で様子を見に?」
(匠)「小学五年生の時には徳魔は天雲の父親にある約束をしていて…天雲の父親や親近者が居ない時は天雲を見張る様に頼まれていて葬儀の途中で仕事の人が来て仕事の話をする事となり一時的に場所を離れる時に徳魔の携帯にこっそりと電話を掛けて伝えて徳魔は様子を見に行っただけだった」
(淨櫳)「あの日は同学年…と言っても二組だけど全員が本当に心配して行動した。俺は夕方までは居たがその後は知らされていなかったからな」
(鏡魔)「如何して淨櫳は最後まで居なかったの?」
(淨櫳)「獰子との約束があったからな」
(鏡魔)「フェンリルとの?」
(淨櫳)「あぁ、獰子とは…って話が逸れそうだ! それは何時か話すけど…あの日は全員が二人の間が気になっていたからな」
(匠)「そうだな、二人ともこそこそ話しをしていたから皆が気になっていたからな」
(鏡魔)(……若しかして二人とも気付いていたのかもしれないわね)
その頃、徳魔は大事な要件の話に入っていた。
(徳魔)「本題に入るがこの刀を見てくれ」
徳魔は小さくした封の太刀を見せた。
(徳魔の祖母)「! それは封の太刀じゃないかね! それを何処で!?」
(徳魔)「流石にそれは話せないがこれは家の宝刀で間違いは無いか?」
(徳魔の祖父)「うむ、行方不明の宝刀を見つけるとは驚いた」
(徳魔)「行方不明とは?」
(徳魔の祖母)「数百年前に宝刀が狙われていた為に祖先は何所かに隠した事は伝承されていたが…まさか、封の太刀を拝む事が出来て嬉しいわ」
(徳魔)「…そうか、取り敢えずこの刀は俺が持っていた方が安全だな」
(徳魔の祖父)「それは、徳魔一族の博物館に寄贈した方が……」
(徳魔)「…気持ちは分かりますがこの刀はこれからも狙われます。博物館に置けば被害は拡大する可能性が高い。被害を阻止するには…俺が持っていた方が安全だ」
(徳魔の母親)「…危険も承知ってことね?」
(徳魔)「あぁ、俺が見つけた。見つけた本人が責任を持って判断する。それが俺のやり方だ」
(徳魔の長男)「陽、気をつけろよ」
(徳魔)「ああ」
徳魔の周りから先祖霊が消えて帰ろうとした。
(徳魔)「!」
徳魔は何かの気配を感じた。
(サタン)《如何した?》
(徳魔)「一瞬だが、背後から殺気を感じた」
その時、風が吹いた。
(徳魔)「…風が強い…!」
(サタン)《如何した!?》
(徳魔)「今の風の中に神斑の匂いがあった。それに……」
(サタン)《それに?》
(徳魔)「天使の匂いがした。それもただの天使じゃ無かった」
(サタン)《何か不吉な予感がする》
(徳魔)「あぁ、もうこの辺からは消えている。丸で挨拶をしている様な」
徳魔は家路に着いた。
その頃、天雲は先祖霊に持っていた刀を見せた。
(天雲の祖母)「それは!」
(天雲)「えぇ、“雨の太刀”です」
(天雲の祖父)「それを何処で?」
(天雲)「徳ちゃんが見つけました。詳しい事は教えてくれませんでした」
(天雲の祖母)「彼は何かを感じているのかもね」
(天雲)「何かって?」
(天雲の祖母)「詳しくは分からんが雪の考えを貫けばいい」
(天雲)「お婆ちゃん…有難う」
(天雲の祖父)「儂は奴の事が嫌いじゃ」
(天雲)「お爺ちゃん…徳ちゃんが居なければ死んでいたわ…徳ちゃんが居たからこそ私はこうやって二人と話せるの…私は徳ちゃんの事が大好きだから」
(天雲の祖父)「まぁ、頑張れって見るのじゃ」
(天雲)「頑張ってお爺ちゃんを見返す」
天雲は祖父母との会話を終えて自家用車に戻ろうとした。
(天雲)「! この気配は!」
天雲は背後に振り向いた。
(フルフル)《どうかしたか?》
(天雲)「殺気を感じたの」
(フルフル)《急いで車に戻った方が良い》
(天雲)「えぇ、だけど…もう気配を感じない」
その時、空から青いリボンが天雲の目の前に落ちて来た。
(天雲)「これって!」
天雲は地面に落ちる前に青いリボンを拾った。
(天雲)「青いリボン」
天雲は裏面を見た。
(天雲)「!」
そこには網の文字が書かれていた。
(天雲)「由幸のリボン…今の殺気は…由幸の殺気…如何して…」
天雲は空を見上げると灰色の羽が降り注いでいた。
(天雲)「これは…」
天雲は灰色の羽に触れようとした。
(フルフル)《天雲! 触れない方が良い!》
フルフルは天雲に触れない様に忠告するが遅く灰色の羽に触れてしまい光り出した。
(天雲)「きゃっ!」
天雲は何かに突き飛ばされた。
(謎の声)「間に合ったか」
光の中から黒き翼を生やした徳魔が目の前に居た。
(天雲)「徳ちゃん!」
(徳魔)「羽よ…消えろ!」
徳魔は右手を上空に翳すと灰色の羽が全て消えた。
(徳魔)「ふぅ、大丈夫か雪」
徳魔は天雲に手を差し伸べた。
(天雲)「え…えぇ」
天雲は徳魔の差し伸べた手を掴み立ち上がった。
(天雲)「徳ちゃん…その姿は?」
(徳魔)「この姿は悪魔と己を融合させた姿だよ」
徳魔に生えていた黒き翼が消えた。
(天雲)「そんな事出来るの?」
(徳魔)「あぁ、今回はこれを使わなければ間違いなく死んでいただろうな」
(天雲)「如何言う事?」
(徳魔)「さっきの灰色の羽に触れていれば悪魔と雪の繋がりが断たれていた」
(天雲)「それって?」
(徳魔)「あぁ、間違い無くあいつ等は天使…いや、異天使に取り付かれている」
(天雲)「異天使?」
(徳魔)「異天使…通常の天使と違い自分の理念で動くが間違っていてもそのまま動くのが異天使の特徴…今回は俺達の存在が邪魔と言う訳だ」
(天雲)「邪魔って?」
(徳魔)「俺達は普通の運命なら死んでいた筈だったが悪魔の力によって助けられた。そして、体は生死体となり致命傷に傷を負わされても死にはしない。それが世界のバランスを大きく揺るがしている。異天使の役目は世界のバランスを調整すること。これを怠れば地球どころか宇宙その物が無くなる可能性だって在る。詰り、異天使の目的は俺達、生死体を排除する事で世界のバランスを保とうと考えている」
(天雲)「他の皆も狙われているの」
(徳魔)「普通に考えればそうだが…灰色の羽は唯の宣戦布告だ。何時か本気で俺達を殺しに来ると言うことだ」
(天雲)「由幸ちゃんが…」
(徳魔)「少し違うが……取り敢えず、帰るぞ」
(天雲)「うん」
天雲は徳魔の右腕に抱きついて家路に着いた。
徳魔達の目の前に違う次元からの制裁が下ろうとしていた。異天使の目的と神斑と網中との関係とは?
悪魔と子供~秘密と未来~ 第1話 完
悪魔と子供~秘密と未来~ 第2話 続く――
徳魔達の新たな力は使い勝手が悪い諸刃の刃! 扱い方を間違えれば消滅する! 新たに手に入れた武器はそれぞれの一族の宝具だった! 徳魔達は宝具を正しく扱えるのか!?




