誘拐と悲鳴~第三話~
天雲の時効事件が遂に動き出す!
悪魔と子供~誘拐と悲鳴~
第三話…未遂と本気
寅年2月13日に徳魔と天雲は公園で遊んでいた。そこで謎の集団に拉致されて監禁する場所に移動していた車が横転した。徳魔と天雲は救急車で病院に搬送された。だが、天雲は血が足りず、右肺と左腕が機能しない危機的状態だった。血は徳魔の血液を輸血する事で解決したが右肺と左腕の事は解決していなかった。だが、徳魔が自分に憑いている悪魔に天雲を助けて欲しいと頼んだ。それを聴いた悪魔は願いを叶えて天雲は一命を取り止めた。そして、天雲は目が覚めると悪魔のフルフルの半身体がいた。フルフルに事情を聴いた天雲はそれから徳魔の腕に抱きつく事になった。徳魔も天雲を助けられなかった事に罪を感じていた。Byフルフル
徳魔達が日本に帰国して二週間が経っていた。
(徳魔)(気配は未だに感じているが…様子が可笑しい…二週間経過しているのに動きが無い…あっちにも頭が切れた者が居るって事か…)
徳魔は相手が動かない事に不信感を覚えていた。
その頃、特殊制裁班本部では雪が趣味の天候に関する書物を読んでいた。
(淨櫳)「なぁ、心究」
(匠)「何だよ?」
(淨櫳)「天雲と徳魔の様子が可笑しくないか?」
(匠)「そうか……俺には何時も通りに見えるけど」
その時、徳魔が特殊制裁班本部に入って来た。
(雪)「徳魔君……お帰りなさい」
(徳魔)「天雲…ただいま」
徳魔と天雲の遣り取りに淨櫳は引いた。
(淨櫳)「可笑しい…これは非常に可笑しい! 徳魔が天雲の事を雪とは言わずに天雲が徳魔の事を徳ちゃんって言わないのは変だ!?」
(匠)「気にするな…さてと、俺は巡回に行ってくるよ」
(淨櫳)「あ、ああ」
匠は特殊制裁班から巡回に為に出た。
(淨櫳)(徳魔と天雲の様子が完全に可笑しい)
淨櫳が徳魔と天雲の様子が可笑しい事を考えていると鏡魔が逃法犯認証の扉から出て来た。
(鏡魔)「あの二人は失恋しているの」
(淨櫳)「マジで!?」
(鏡魔)「ええ」
(鏡魔)(正確に言うと徳魔の“作戦”だけどね)
その頃、調布駅の建物内で一騒動起きていた。
(徳魔)(! 動いたか!)
(徳魔)「鏡魔は監視カメラをハッキングして情報を集めろ! 天雲と淨櫳は俺に着いて来い! 一気に片付ける!」
(天雲&淨櫳)「了解!」
三人は騒動の建物に向った。
(鏡魔)(一番の大仕事…絶対に失敗はしないわよ……徳魔君と雪ちゃんの為にも)
鏡魔は逃法犯認証係に入って行った。
数分後、徳魔達三人は騒動になっている建物の外に居た。
(徳魔)(此処からは相手との知能戦! 一つ間違えば足元をすくわれる!)
その時、徳魔達の元に匠が合流した。
(徳魔)「匠か」
(匠)「徳魔はこれからどう動く?」
(徳魔)「……俺と淨櫳が中の騒動を片付けるから天雲と匠は建物内にいる負傷者の救出と手当てをしてくれ!」
(匠&淨櫳&天雲)「了解!」
(天雲)(必ず捕らえましょうね、徳ちゃん)
徳魔達は建物内に入った。
(徳魔)「無事に解決するぞ!」
徳魔と淨櫳は2階に昇り、天雲と匠は1階の負傷者を一緒に探していた。
(淨櫳)(可笑しい…何時もの徳魔なら生死体の天雲も一緒に行かせる筈なのに今回は匠と一緒に行動させるのは)
淨櫳は徳魔の方を向いていた。
(徳魔)「来るぞ!」
徳魔と淨櫳の前に一人の男性が現れた。
(男性)「徳魔君、久しぶりですね」
(淨櫳)「!?」
(淨櫳)(徳魔と知り合いなのか!?)
(徳魔)「お久しぶりですね 天雲の父親の元秘書さん…そして、十数年前に俺と天雲を誘拐しようとした誘拐犯の黒幕さん」
(淨櫳)(天雲の時効事件の犯人の一人……! そうか徳魔の狙いは…)
(元秘書)「これでもくらいな!」
元秘書は二丁拳銃を取り出した。
(淨櫳)「俺達に銃弾は効かない」
徳魔と淨櫳は元秘書に真正面から突っ込んだ。
(元秘書)「それはどうかな」
(徳魔)「!」
元秘書は拳銃を発射した。
徳魔は淨櫳を横に突き飛ばし徳魔は銃弾を全て受け止めた。
(徳魔)「ぐぁぁぁぁぁぁ!!」
徳魔は床に右膝を付いた。
(淨櫳)「!?」
(淨櫳)(徳魔が膝をついた!? 如何なってやがる!?)
(徳魔)「シルバー・ブレットか」
(元秘書)「そうだ」
(徳魔)「どうやって手に入れた!?」
(元秘書)「覚えているかアメリカで起きた一騒動を」
(徳魔)「……」
(淨櫳)「?」
(元秘書)「自分はテロリストの本拠地から奪って来たのさ」
(徳魔)(あいつ等が研究して作った銀系の武器を奪って来たのなら)
徳魔は立ち上がり口が笑っていた。
(元秘書)「何を笑ってやがる」
(徳魔)「お前は俺に勝てない」
(元秘書)「何だとぉ!?」
(徳魔)「淨櫳は匠達に合流して被害者を建物の外に避難させろ!」
(淨櫳)「俺だって協力して……」
(徳魔)「分からねぇのか! 銀系の武器は生きている人間には効かないが生死体の俺達には6億倍の激痛を受けることになる! お前じゃぁ銀系の武器の激痛に耐えられずに気を失う! お前は急いで匠達に合流しろ!」
(淨櫳)(…そんなのを受けて立っているのが不思議だけど)
(淨櫳)「気を付けろよ」
(元秘書)「逃がすかよ」
元秘書は淨櫳に向けて銀の弾丸を発射した。
(徳魔)「やらせるかよ」
徳魔は全ての銃弾を受け止めた。
(徳魔)「効かねぇよ」
(元秘書)「如何言う事だ!?」
(徳魔)「過去の罪を償おうぜぇぇぇ!」
徳魔は元秘書に突っ込んだ。
(元秘書)「くそっ!?」
元秘書は徳魔に銀の弾丸を発射した。
(徳魔)「効くか!」
徳魔は全ての銃弾を体で受け止めた。
(徳魔)「ぐっ!」
徳魔は止まらず元秘書を左手でぶん殴った。元秘書は地面に仰向けに倒れた。
(元秘書)「如何して銀の弾丸が効かない!?」
(徳魔)「肉体変化だよ」
(元秘書)「肉体変化?」
(徳魔)「肉体変化は自分の体を強化・変化させる技だ。今の俺の肉体の皮膚は鋼鉄にしてある。銀系の武器は通さない」
(元秘書)「だが、俺は足止め役だ」
その時、下から天雲の悲鳴が聴こえた。
(元秘書)「俺達の計画に失敗の2文字は一回だけだ」
(徳魔)「こっちも計画通りに事が進んでいるのが恐ろしい」
(元秘書)「何を言ってやがる? ……!」
(元秘書)(何故こいつは仲間を逃がして俺の目の前に)
(徳魔)「…俺が此処に居るのはお前らの作戦を予測していた。そして、お前らのアジトでお前らを殲滅させるのが俺の作戦の目的だ」
(元秘書)「まさか、お前は俺と交戦している中で天雲の娘が誘拐されるのは織り込み済みだったと言う訳か!?」
(元秘書)(急いで部下達に計画を中止する事を伝えねば)
元秘書は連絡を取ろうと腕を動かそうとするが動かなかった。
(元秘書)「如何なっている!? 腕が動かない!?」
(徳魔)「簡単だ…最初に膝を着いた時に階全体を強力な磁力のS極に変えた。そして、お前を左手でぶん殴った時にお前の着衣の背中側を全て強力な磁力のN極に変えた。詰り、今のお前は動けない」
(元秘書)「だが、これで俺は警察に連行する事も出来まい」
(徳魔)「…安心しろ、天雲が戻って来る時にお前には過去に犯した罪への制裁を加えた後に今回の犯罪を償ってもらう!」
徳魔はそう言うと一階に去った。
その頃、鏡魔は天雲の居場所を探していた。
(鏡魔)「GPSじゃぁ、無理か……破壊されているか」
(鏡魔)(恐らく、監視カメラの無い場所を掻い潜ってアジトに戻る筈…でも、私の力では無理ね…陸海君の能力を使えば雪ちゃんの居場所は簡単に見つかるだろうけど…陸海君は風柾家と一緒に沖縄旅行の途中で無理だし…如何したら…)
その頃、徳魔は淨櫳と匠の二人と合流していた。
(匠)「済まない…俺達が居ながら天雲を」
(徳魔)「良いさ…必ず見つけるから」
(淨櫳)「でも、銀系の武器の激痛がここまでとは…予想以上だ。今も痛みが体全体を走る」
(匠)「これから如何する気だ?」
(徳魔)「天雲は見つけ出す…その為の準備は出来ている」
徳魔は天雲を探すために何処かへ走り出した。
(匠)「準備って一体……」
(淨櫳)「くそっ! 痛みで思獣創召喚が使えない」
(淨櫳)(徳魔はあれを受けながらも勝つ方が凄いよ)
それから、数分後……
天雲は調布の北にある廃墟に縄で両腕・両足を縛られていた。
(天雲)(作戦通りね! フルフル後は任せるわ)
(フルフル)《任せておけ!》
そして、地獄の世界の神殿のある部屋ではサタンとフルフルがいた。
(フルフル)《サタン殿! 半身体からの位置情報が来ました!》
(サタン)《来たかフルフル場所は何処だ!?》
フルフルはサタンに自分の半身体の位置情報を教えた。
(サタン)《…分かった》
そして、現実世界に戻る
(サタン)《情報が来たぞ!》
(徳魔)(場所は!?)
(サタン)《西に20m先にある廃墟だ!》
(徳魔)(急ごう!)
徳魔はトップスピードで目的地に走った。
数分後、廃墟の扉が壊された。
(誘拐犯)「誰だ!?」
扉を壊した反動で巻き上がった砂煙が晴れて行くと其処には徳魔がいた。
(徳魔)「お久しぶりですね、天雲の父親の元スッタフ共!」
(誘拐犯)「お前は其処から動くなよ!」
天雲の上に乗っている誘拐犯は小刀を天雲の首に当てた。
(徳魔)「そんな事をしても俺達は死なないのは分かっている筈だ!」
(誘拐犯)「いや、死ぬよ…この銀の小刀でなぁ!」
(徳魔)「!」
(徳魔)(銀の小刀…確かに死ぬ可能性がある)
(徳魔)「分かった此処から動かないでいるよ」
徳魔はその場から動かない事を宣言した。
(誘拐犯)「こいつが俺の物になれば…お前はこいつの苛めから解放されるだろ?」
(徳魔)「……」
誘拐犯が天雲のズボンを脱がそうとした。
(徳魔)「微風の手…」
すると、天雲の上に乗っていた誘拐犯が宙に浮いた。
(誘拐犯)「如何なっている!?」
誘拐犯達が徳魔を見たが一切動いていなかった。
(誘拐犯)「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
宙に浮いている誘拐犯が悲鳴を上げた。
(誘拐犯)「如何なってやがる!?」
(天雲)「……」
(徳魔)「微風の手さ……風を物質変化で操作してこいつを握り絞めているだけだ!」
徳魔が誘拐犯達の方に近付いて行った
(誘拐犯)「近付いたら殺すってさっき言っただろ!?」
誘拐犯達は天雲の方に拳銃を向けた。
(徳魔)「…やってみろよ!」
徳魔は忠告を無視して近付いって行った。
(誘拐犯)「皆、撃て!」
誘拐犯達は天雲の脳天に銀の弾丸を撃った。だが、脳天に直撃すると天雲が霧の様に消えた。
(誘拐犯)「如何言う事だ!?」
(天雲)「貴方達の目は節穴なのね」
誘拐犯達は声が聴こえた方向を見ると徳魔の右腕に抱きついている天雲の姿が其処にはあった。
(誘拐犯)「如何言う事だ!?」
(天雲)「簡単に言えば蜃気楼みたいな物よ」
(誘拐犯)「だが、あいつ(宙に浮いている誘拐犯)はお前の上に乗っていた筈だ!?」
(天雲)「確かに乗っていたわ …正確に言うとその後に貴方達は宙に浮いている仲間を見ていた、その隙に私はこっそりと《蜃気楼》で私の幻影を造り出しただけよ」
(誘拐犯)「それに何故…」
(徳魔)「何故、俺の右腕に抱きついているか…か?」
(誘拐犯)「そうだよ! お前は天雲の苛めに苦しんでいた筈だぞ!」
(徳魔)「俺は苦しんでいる訳じゃないし、天雲は苛めている訳じゃない! 約束だからだ!」
(誘拐犯)「約束!?」
(徳魔)「俺達は中学二年の時に『24歳なったら結婚する』・『雪以外の女性と一緒もしくは少しでも他の女性に照れたら雪のお仕置きを受ける』…まぁ、他にも約束はあるけど俺と雪はこの二つを永久に守ると誓っている!」
(誘拐犯)「約束…俺達は約束した人間は全員が死んでいる…約束は悪だ!」
其の事を聴いた徳魔と天雲は怒りを露わにして徳魔は誘拐犯達を微風の手で全員を宙に浮かせて天雲は建物内に猛吹雪を発生させた。
(徳魔)「テメェら……約束が悪だと!? ふざけるな!」
(天雲)「貴方達は約束を破っているのが分からないの!」
徳魔と天雲の目には涙が流れていた。
(徳魔)「遊びの約束とかは果せなくても…死んだ後の約束は永久の物だ!」
(天雲)「貴方達は死んだ人達との約束は「死んだ者達よりも長生きして先を見る!」」
(徳魔&天雲)『それが…私達が死んだ者達に出来る精一杯の約束だから!』
(徳魔)「テメェらは死んだら居なくなる訳じゃない…大切な人との思い出は心に一生残る!」
(天雲)「私達が大切にしているのは決して人を殺さない事よ! 何が何でも!」
(徳魔)「…さてと、お前らには時効事件の制裁は……しない」
(天雲)「そうね、貴方達はあの時にトラックが横転して貴方達は負傷した…それが罰よ」
(徳魔)「言っとくがお前らは絶対に死んで逃げたら自分達の祖先に顔を会わせる事が出来ないからな!」
徳魔と天雲はその場を去って調布駅の騒動が起きていた建物の外にいた。
(徳魔)「さてと、黒幕に会って決着を着けに行くぞ!」
(天雲)「は~い♡」
徳魔と天雲は建物内に入り黒幕の元秘書の元に向った。
(元秘書)「お前ら別れた筈じゃぁ…」
(徳魔)「別れてねぇぞ …って言うかあれは演技だぞ」
(元秘書)「演技!?」
(天雲)「えぇ、アメリカのテロリスト騒動の解決の時に言ったのは貴方を誘き出す為です」
(元秘書)「如何して……」
元秘書の額から滝の様に汗が流れた。
(徳魔)「…如何して、盗聴器に気付いたのかだろ?」
(元秘書)「!?」
(徳魔)「簡単な事だ。二度目の騒動の時に俺は左手を使い建物に設置された爆弾を止めようとした時に俺の服に盗聴器があった事が分かった。そこで俺は雪に本気で別れる様に言った」
(元秘書)「盗聴器を何故その時に壊さなかった?」
(徳魔)「そうしたらフェアじゃぁ無くなるからだ」
(元秘書)「フェアじゃ無いとは如何言う事だ!?」
(徳魔)「お前らに俺達の計画が露見された可能性が出た。お前らは俺達が盗聴器を知れば計画が先送りにされる可能性が高まる。そうなれば市民全員が不安に陥る。それを阻止するには相手を上手く動かす必要があった。だから、盗聴器を壊さずに相手を泳がす事にした。そうすればお前らは俺達の演技に気付かずに俺達の策の網に引っ掛かってくれると確信した」
(元秘書)「どうして確信出来た?」
(徳魔)「お前らの中に知能派がいる事は明白だった。知能派は相手の状況を知る為に慎重になる傾向がある。それを逆に利用して相手を行動出来る様にした。そうすれば被害域が小域で済む。俺はそう考えた」
(天雲)「それに徳ちゃんが本気で別れる言葉を言う事は無いの」
(徳魔)「それは少し悲しいなぁ…」
(天雲)「徳ちゃん悲しまないで 私が言いたいのは徳ちゃんが他人を悲しませない事を一番で動いている優しい人間だって言いたかったの」
(徳魔)「たくっ……さてと、雪はこいつに罰を与えろ! …俺は流石に疲れた」
(天雲)(若しかして、肉体変化を使ったの……無理にも程があるわ)
(天雲)「…仕方ないわね、壁で休んでいたら」
(徳魔)「済まない」
徳魔は壁に寄り掛かった。
(天雲)「さてと、元秘書さんには刑を実行します! 貴方の刑は【左腕の不動と右肺の機能停止の刑】です!」
すると、天雲の背後からフルフルが現れて元秘書に刑を執行した。
(天雲)「さてと、徳ちゃん! 帰ろう!」
天雲は徳魔の方に振り返り笑顔で言った。
(徳魔)「そうだな」
徳魔は立ち上がり天雲とその場を離れようとした。
(元秘書)「待ってくれ」
元秘書はかすれた声で徳魔と天雲を止めた。
(徳魔)「何だよ?」
(天雲)(って言うか右肺の機能が無い状態で喋れている方が化け物よ)
(元秘書)「徳魔君に大事な情報がある」
(徳魔)「大事な情報?」
(元秘書)「そうだ、徳魔君の時効事件の事だ」
(徳魔)「!?」
(元秘書)「お前を殺そうとしたのは医者であり超能力者だ」
(天雲)(医者で超能力者?)
(元秘書)「そいつと俺は親友だった5年前までは」
(徳魔)「如何言う事だ?」
(元秘書)「5年前にあいつは忽然と消息を絶ち今も行方不明だ」
(天雲)(それじゃぁ、徳ちゃんの目的の一つが達せられなくなるの)
(元秘書)「だが、数日前に銀系の武器を保管していた倉庫から何品か奪われてしまった」
(天雲)(それって!)
(元秘書)「恐らく、奴が奪って行ったのは明白だが…」
(徳魔)「そうか」
(元秘書)「お前は怖くないのか!?」
(徳魔)「何が?」
(元秘書)「死ぬ恐怖と激痛の恐怖を!?」
(徳魔)「怖くは無いよ……俺達は一度、死ぬ恐怖を知った。それに体の激痛は精神の激痛より軽い」
(元秘書)「如何してそこまで?」
(徳魔)「…俺は捨てられない約束が15個以上存在している。それを一個でも捨てれば俺は俺で無くなる。一番怖いのは俺が本当の化け物になる事だ!」
(元秘書)「俺は全ての絆を失った」
(徳魔)「…絆は決して切れない! 心の中から絆を持っている人を完璧に忘れた時が本当に絆を失った時だ! だからこそ葬神の事を忘れずに俺に伝えた」
(元秘書)「何故、葬神の名前を!?」
(徳魔)「俺がこの数十年、何もしなかったと思うか?」
(天雲)「徳ちゃんは何時も夜中に情報を集めていたの」
(徳魔)「あぁ、俺は時効犯の名前と個人情報は全て集めた。ところでお前達の倉庫は何処にある!?」
徳魔は恐ろしい目で元秘書を睨みつけた。
(元秘書)「御塔坂の近くにある倉庫だ」
(徳魔)「有難うなぁ!…俺達は国の法で裁けない極悪人でも俺達は優しく接する。それが宇宙の仲間だから!」
徳魔と天雲はその場を去った。
(元秘書)「…葬神は徳魔君より遥かに強い…徳魔君が葬神に勝てるのか…楽しみだ」
元秘書は気を失った。
翌日……
特殊制裁班本部では鏡魔が淨櫳と匠に徳魔の作戦の説明をした。
(匠)「成程な、全ては演技で相手を誘き出す為だったのか」
(匠)(はぁ、徳魔の奴…今日は絶対に酷いお仕置き…“あれ”しかないか)
その時、秘密の部屋から徳魔の物凄い悲鳴が聴こえた。
(淨櫳)「何だ!?」
三人が秘密の部屋の前に立つと扉と床の隙間から大量の血が流れ出て来た。
(淨櫳)「この血は一体…」
その時、扉が開いて天雲が出て来た。
(天雲)「心究君…後は頼むね」
(匠)「分かっている」
天雲は中央の椅子に座って匠は秘密の部屋に入ろうとした。
(匠)「そうだ、淨櫳と鏡魔も見るか天雲の強烈なお仕置き」
二人は匠の誘いに乗り秘密の部屋に入ると壁に変わり果てた徳魔の姿があった。
(淨櫳)「何だよ、これ!?」
(匠)「皮膚が裏返しにされて出刃包丁で刺されて壁に掛けられているだけだ」
匠は出刃包丁を抜いて匠は右手を徳魔の体に触れて回復させた。
(徳魔)「匠…済まねぇな」
(匠)「まぁ、このお仕置きだと予測していたよ」
(徳魔)「そうかい、雪を少し頼む!」
(匠)「お前はこれから如何する気だ?」
(徳魔)「少し調べたい事がある!」
徳魔はそう言うと特殊制裁班から飛び出した。
(淨櫳)「徳魔の奴、何を焦っている?」
(天雲)「徳ちゃんは自分の時効事件に決着を着けに行ったの」
(淨櫳)「如何言う事だ?」
(天雲)「今までずっと私以外の皆には隠していたけど…徳ちゃんは自分の時効事件の犯人を追い続けていたの……でも、名前と個人情報しか手に入らなかったらしい」
(淨櫳)「まぁ、徳魔なら大丈夫だろ…特殊制裁班で一番の強さを持つからな」
(天雲)「それはどうかしらね」
(淨櫳)「?」
(天雲)「徳ちゃんよりも時効犯の方が数十倍強いらしいわ」
(淨櫳)「徳魔には勝てないのか!?」
(天雲)「分からないわ…この事件は徳ちゃんに任せて私達は徳ちゃんのサポートをした方が良いわ」
(匠)「…他にも気になる事があるのでは?」
(天雲)「少しだけ嫌な予感がするの」
その頃、徳魔は御塔坂の倉庫にいた。
(徳魔)「此処に葬神が来たのか」
徳魔は倉庫の一つに入った。
(徳魔)「此処だな……確かに銀系の武器の気配を感じる……!」
徳魔が入るのは確認した人影がいた。
(徳魔)(ちょっと待てよ、何で銀系の武器の気配を感じるのは可笑しい! まさか!)
その時、倉庫が爆発を起こした。
天雲と徳魔の二人の時効事件は解決した。天雲は少しだけ決着が着いた。徳魔は天雲への“償い”が倍以上になった。そして、徳魔が入った倉庫が爆発を起こした! 徳魔は無事なのか!?
悪魔と子供~誘拐と悲鳴~ 第三話 完
悪魔と子供~肉体と順位~ 第一話 続く――
徳魔と天雲は嘘の別れ話をして時効犯を油断させたのだった! 二人の想いは強く決して離れない物だった! 徳魔は倉庫と共に爆破したのか!?




