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[No Border Online]  作者: 鬼灯
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エピローグ

 俺は[No Border Online]の中の<暗緑(あんりょく)の樹海>エリアで相手と向かい合っている。そもそも、[No Border Online]とは、現在唯一運営しているVRMMORPGである。まー、なぜこのジャンルのゲームが1つしかないのか、その説明はめんどくさいので割愛する。今はここがVRMMORPGであることだけわかってくれ。




 俺は片手直剣を構えると、感覚が研ぎ澄まされていくのを肌で感じる。




 おっと、自己紹介がまだだったね。俺はコウ、本名は澤木孔兼。俺の前にいる相手はハチ。本名は樹高八雲。今日はハチとのPvP10本勝負の10戦目である。ちなみに今までの成績は俺が4勝、ハチが5勝だ。




「今日俺が勝ってこの10本勝負も俺の勝ちだな。」

「なんでお前が勝つことになってるんだよ。」



 俺が言い返した次の瞬間、俺は[自己加速]を発動。次に剣系統の基本アーツ[飛剣]をハチに通常以上に高速で飛ばし、自分自身も[自己加速]を発動したままハチとの距離を詰める。そして、[飛剣]がハチに当たると同時に俺は剣を振りぬいた。だがこれはもちろん反応され、ほとんどダメージを与えていない。



 今度はハチからの反撃が襲い掛かってきた。ハチはさっきの攻撃を上空に飛んでよけ、地面に着地する前に魔法で弾幕を張ってきた、視界一面に。しかも、一種類の属性ではなく5属性以上はある。俺はこの弾幕をよけずに、斬ることにした、最小限自分に当たるものだけを。



 ハチが次に何をしてくるのかも想像できる。やはり、俺が魔法を切り倒した後に待っていたのはハチのカウンターだった。もともと、弾幕を張った時点でその次の攻撃を予告しているようなものだ。撃ってきたのは[ライトニングスターズ]。光の属性魔法の中ではなかなかの攻撃力と追尾性能・連射性能を持つものだ。これをハチは6発撃ってきた。俺はこれももちろん斬っていく。ただし、最後の1発だけはギリギリで避け[自己加速]でスピードを上げてハチのところまで駆け上がっていき4連撃を食らわせ、HPの2割を削った。




 ハチにダメージらしいダメージを与えてから3時間が経ち、このPvPにも決着の時が来た。結果から言うと俺が勝った。最後は、俺が[飛剣]などの放出系のアーツを連続で使い、ハチの動きを制限し、高レベルの毒を塗った投げナイフをヒットさせ、毒のダメージでHPを削り切った。



 あっけないと思う?勝てばいいんです、勝てば。





「はー、負けた。また、引き分けかー。」

 蘇生させた後、ハチはこう言ってきた。

「当たり前だろ。お前に勝ち越させるかよ。今回は意地で引き分けにしたし。お前だって俺が勝ち越そうとすると意地で引き分けに持ち来むだろ。」

俺が言い返すと「そうだな~。」と言って苦笑いを浮かべる。





「さて、街帰るか。」

少しして俺がそう言うと

「え、お前はセーフティーポイントで落ちないの?」

と不思議そうな顔をこちらに向けて来る。



「ハチは公式サイト見て無いの?」

俺も不思議そうな顔をハチに向ける。



「見たけど・・・、特に変わったことはなかったと思うけど?」

「下の方にある※印のところに『メンテナンス前にプレイヤータウンからログアウトすることを推奨します。』っていう文があったぞ。」

「うそー‼。一番下に書いてあったの?」

「気が付か無かったのか。今にして思えば、いくつかある※印の中に器用に隠してあったな。」

サイトのページには※が5,6個あり、その真ん中あたりに書いてあった。少し巧妙な気がする。




「なるほどね~。運営側がそういうことを言って来たのは初めてだな。」

「そうなんだよ。だから何かいいことがあるかもしれないだろ。」




こう言うとハチも納得した様で

「そうだな。いいことあったら、ラッキーぐらいの気持ちでギルドハウスで落ちるか。」と賛成してくれた。

こうして僕らはギルドハウスに帰り、そこでログアウトした。

今回の戦闘シーンがこれからも維持できるように頑張ります。

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