ゲームじゃなくて、そろそろチャットしたい〈その2〉
「おお、起きたか!良かった、死ななくて!!」
「死ぬわけねーだろ!うぷっ………」
う゛……思い出したら気持ち悪くなってきた……………。
ファーストキッスをなんとか死守したものの、まだ本題は解決していない。
「おいオッサ……ダーキュレス。俺がゲームをクリアしてもここから出ていかねえって、どういうことだよ。」
「む?いや…それは…だな。」
なんだ………?
なんでダーキュレスはこんなにもじもじしてるんだ?
「わ…………笑うでないぞ…?」
「お…おう。」
「ラストステージで一人じゃ寂しいからだ。」
「ー……………。」
「あの塔はかなり高くてなぁ。そして我はその最上階におる。クリアする人がバンバン来るなら、別に寂しくなんかないのだがな。」
「え?でも、あれだろ?death the kingdomはオンラインゲームじゃなくて携帯ゲーム機用ソフトだから、誰がクリアして誰がクリアしていないとか、わからないんじゃないか?」
「いや、このソフトに内蔵されている“ダーキュレス”は全て我の分身だ。多少の体力は消耗するが、クリアした人がいるかいないかを確認するぐらいは容易くできる。」
「………へえ……。
そ……そうなんだぁ…………。」
顔が引き攣るのがわかった。
「ダーキュレス君、ダーキュレス君。」
「?」
「一つ言ってもよろしいか……?」
「おう。なんだ?」
俺は大きく息を吸うと、ダーキュレスに向かって大声で叫んだ。
「お前はウサギかッッッッッッ!!」
今回は短くてすみませんm(_ _)m