第22話 中間テストの結果
テスト期間中は、放課後になると、毎日いつもの四人で勉強会を行い、ついに中間テストの日が訪れた。
俺は転生する前の人生では既に社会人だったため、高校の勉強は大部分を忘れていたけれど、この怜人のスペックが非常に高いということもあって、今ではかなりの学力を身につけることができた。
この分なら、かなり上位に食い込めるんじゃないだろうか。
陽太も、俺と水無月がみっちりと教え込んだので、平均よりそこそこいいくらいはとれるんじゃないかと思う。
そうして三日間の中間テストが始まった。
まずは数学からだったけれど、俺は元々理数系が得意ということもあって、難なく問題を解いていった。
そして他の教科に関しても問題なく解き終えることができ、三日間の中間テストは終わった。
それから数日が経ち、今日は中間テストの結果が廊下に張り出される日だ。
「あ〜ホントに大丈夫かな⋯⋯」
陽太は自信なさげに表情を曇らせていた。
朝からずっとこの調子だ。
こっちまで気が滅入ってくる。
「もっと自信持てよ。苦手な数学と英語も大体解けたって言ってただろ?」
「そうだけどよ〜。もしもって考えたらさ〜。あ、腹が痛くなってきた」
「ネガティブなことばかり考え過ぎるからだ。ほら、もう貼り出されてる頃だから行くぞ」
俺は呆れながら、及び腰の陽太の背中を押して、二年の掲示板のところへと向かった。
掲示板の前には人だかりができていた。
その波を押し分けるようにして掲示板の前まで進むと、貼り出されている順位表に目をやった。
1位 吾妻 怜人 987点/1000点
2位 水無月 葵 982点/1000点
·········
10位 星野 陽菜 941点/1000点
なんと俺が首位だった。
喜びよりも先に驚きで一杯に占められた。
かなりできた方だとは思っていたけれど、まさかここまでとは予想していなかった。
俺しばらく呆然としていたけれど、このままでは他の生徒の邪魔になると思い、その場から離れ
た。
教室に戻ると、先に戻っていたらしい陽太が、嬉しげににこやかな笑顔を浮かべながら近寄って来た。
「怜人、俺75位だったよ! まさか百位以内に入れるとは思わなかった! お前らのおかげだ!」
「良かったな。これで大会にも出れるだろ」
「ああ。それにお前も1位なんて凄えな! 俺もマブダチとして鼻が高いぜ!」
二人で喜び合っていると、そこに勉強会をした仲間である水無月と星野がやって来た。
「橘君おめでと〜。それに吾妻君1位なんて凄いね〜」
「ホントよ。まさかトップの座をあなたに奪われるとは思わなかったわ。あなた一年の時は下から数えた方が早いような順位だったくせに、どれだけ勉強したのよ」
「まあそれだけの努力はしたからな」
「橘君もよかったわね。これで心置きなく部活に専念できるでしょ」
「ああ、二人ともありがとな」
「そう言えば星野も10位なんて凄いじゃないか」
「えへへ、たまたまだよ〜。でも勉強会の結果が出てよかった〜」
「ちっ」
その時、俺達と離れた場所で、天城が俺を睨みながら大きく舌打ちを打つのが聞こえて来た。
「なんか天城に睨まれてるんだけど⋯⋯」
「ただの醜い嫉妬だから気にしないでいいわよ。あいつ今回のテストでだいぶ順位落としてたからね。どうせゲームばかりしてろくに勉強してなかったんでしょ」
「そんなことより、せっかく皆結果がよかったんだから、放課後にこの四人で打ち上げに行かないか? 今日は顧問がいないから部活は休みなんだよ」
「そうだな。たまにはパーッと騒ぐのも良いか。二人も行けるか?」
「私は良いわよ」
「私も行けるよ〜」
「それじゃあ皆でカラオケにでも行くか」
そうしてカラオケで打ち上げすることが決まり、放課後になると、俺達は学校を出て、駅前のカラオケ屋に行き、それぞれ好きな曲を歌って楽しい時間を過ごした。




