第21話 勉強会
楽しいことばかりで充実していたGWも終わり、再び学校が始まった。
一週間後に中間テストを控え、テスト期間に入ったため、今日から部活は休みになる。
昼休みになり、水無月と星野と三人で机を合わせて昼食を摂ろうとしていると、陽太がおにぎりとペットボトル入りのお茶を持って話しかけてきた。
「陽太。今日は学食じゃないのか?」
「ああ。俺も一緒していいか? お前らに折り入って頼みがあってな。今日はコンビニで買ってきた」
俺達の了承を得ると、陽太も俺達と机を合わせて座った。
「なんだよ頼みって」
「頼む! 俺に勉強を教えてくれ! 今度のテストで赤点とったら、部活停止にされるんだよ!」
陽太が両手を合わせて俺達に向かって頭を下げる。
バスケ部に所属している陽太は、レギュラーに入っていると聞いているけれど、部活停止にでもなれば、大会にも出れなくなるだろう。
聖章高校は、一応進学校で通っているため、成績が低い生徒には、厳しめのペナルティが課せられるのだ。
「俺は別にかまわないぞ。他人に教えれば復習にもなるからな」
「私も手伝ってあげるわよ。前のテストまでは一樹に教えてたわけだし、これまでとさほど労力は変わらないわ」
「私もいいよ〜。皆でやった方が楽しいもんね〜」
「ホントか!? いやーありがとな。これでテストはなんとかなりそうだわ」
「そうと決まったら、早速今日の放課後からでも始めるか」
「ああ、頼むよ」
「二人もそれでいいか?」
「私は大丈夫よ」
「私も〜」
ということで、中間テストまで、放課後はこの四人で勉強会をすることになった。
放課後になり、俺達四人は、昼食を摂るときのように机を並べ合わせ、勉強会を始めた。
教室には、俺達以外にも、残って勉強している生徒達が何人かいる。
自宅に帰ってやるよりも集中できるということだろう。
「まずは学力の把握からだな。陽太はどの教科が苦手なんだ?」
「勉強自体あまり得意じゃないんだけど、強いていうなら数学と英語が苦手だな。この二教科は毎回赤点ギリギリなんだ」
「そうか。俺は理数系が得意だから数学を教えられるかな」
「それじゃあ私は英語を担当しましょうか」
「私はどちらかと言えば教えられる側だと思うから、橘君の応援だけしてあげるね〜。頑張れ〜」
「お、おう」
そうして、時折陽太にわからないところの質問を受けて、それに答えたりしながら勉強会は進んで行った。
「今日のところはここらへんまでにしておきましょうか」
水無月の言葉に顔を上げる。
壁に掛けられた時計を見ると、午後六時を回っていた。
窓の外に覗く遠くの空は群青色に染まっており、日が沈み夜の帳が下りるまでそうかからないだろう。
「そうだな。もういい時間だし、そろそろ帰ろうか」
「そうだね~」
「いやーこんなに集中して勉強したのって初めてだわ。わからないところもだいぶ潰せたし、マジ捗った。ありがとな」
そうして勉強会はお開きとなり、俺達は学校を出て帰路についた。




