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第15話 プレゼントの相談

 


 レインで夜遅くに紗耶とメッセージのやり取りをしてから一週間が経った。


 その間、紗耶から新作のプロット作りを手伝って欲しいとの相談を受けレインで意見を交換し合った。


 そして月曜日である今日、俺はいつも通り学校に登校し、午前中の授業を受けて昼休みになった。


 以前はクラスメイトから避けられて肩身の狭い思いをしていたけれど、イメチェンしてからはのんびりと昼食を摂ることができるようになった。


  他にも変わったことがあって、それというのも、水無月と一緒に昼食を摂るようになったのである。

 以前まで水無月は、天城や星野と一緒に昼食を摂っていたのだけれど、なんでも天城と喧嘩したらしく、少し距離を置くことにしたらしい。

 ただ星野とは関係が良好なままなのか、相変わらず弁当を作って来てもらい、二人で一緒に食べているみたいだけれど。


 友達になった陽太も誘ったのだけれど、彼は弁当じゃなく学食をいつも利用しているそうで、残念そうに断られた。


「え? かず君、今日一緒に食べれないの?」


 俺達が昼食を食べ始めようかとしていると、星野がそう言うのが、こちらにも届いてきた。


「ああ、悪いな。ゲーム仲間とイベントの打ち合わせがしたくってさ。弁当はそいつらと一緒に食うから」

「そっか。それなら仕方ないね」

「それじゃあ俺は、そいつらのいる教室に行ってくるから」


  と天城は弁当の入った包みを持って教室を出て行った。


  その様子を見ていた水無月が、席を立ち、星野の元へ行き声をかけた。


「陽菜、良ければ私達と一緒に食べない?」

「え、いいの?」

「吾妻君も陽菜だったら断わらないわよ」

「そう? それじゃあそうさせてもらうおうかな」


  星野が水無月の隣に机を運んできながら、俺に声をかけた。


「吾妻君、ご一緒させてもらうね〜」

「ああ、歓迎するよ」

「それにしても一樹のやつったら相変わらず勝手よね」

「まあまあ葵ちゃん、友達付き合いなんだから仕方ないよ〜」

「星野と天城っていつ頃からの付き合いなんだ?

 」

「幼稚園の頃からだね〜。家が隣同士で家族ぐるみの付き合いしてるの〜」

「へえ、随分長い付き合いなんだな。それで弁当はいつ頃から作ってやってるんだ?」

「高校に入ってからだよ〜。中学の頃は給食があったからね〜」

「一樹は陽菜に甘えすぎなのよ。それにわざわざ作ってもらっているってのに、味にケチつけることもあるのよ。誰のために陽菜が早起きしてると思ってんのよ」

「それは酷いな。星野の弁当凄く美味そうなのに」

「そう〜? 良かったら吾妻君も一口食べてみる〜?」

「え、いいのか!?」

「うん。それじゃあ卵焼きあげるね〜。はい」


  と星野は箸で卵焼きを掴むと、俺の口の前に差し出した。


「え!? いや手で掴んで食うからいいよ」


  星野の思わぬ行動に俺は動揺した。


「え〜、でもそれだと不衛生でしょ〜。だから気にせずに、はい、あ〜ん」

「あ、ああ⋯⋯それじゃあ」


  俺は緊張でドギマギしながら差し出された卵焼きを口にした。


「ん! 出汁が良く染みてて美味いな!」

「ホント?良かった〜」

「この味にケチつけるなんて信じられないな。これならいくらでも食べられそうだ」

「もう、褒めすぎだよ〜」

「あなた達仲良いわね⋯⋯」


  水無月がジト目を向けてくる。


「そう言えば、二人に一つ相談したいことがあるんだった」

「なによ改まって」

「なになに〜」

「今度のGWに、天城の義妹の紗耶と一緒に映画を観に行く約束してるんだけどさ」

「あなたいつの間に、デートに行く程紗耶と仲良くなってたのよ」

「それは趣味が合う者同士色々と気が合ってさ」

「ふうん。まあ良いわ。それで?」

「実は丁度その日の前日が紗耶の誕生日らしいんだよな」


  これはゲームの設定を見て知っていたことだ。


「ええ、そうよ。その日は陽菜の家で三人で誕生日パーティを開く予定なの」

「去年までは天城家で開いてたんだけど、今葵ちゃんとかず君が微妙な関係だからね〜」

「それで二人に相談があるんだけど、紗耶にプレゼントを贈るとしたらどんなものがいいと思う?」

「プレゼントね。私達は二人で一緒に購入したペンダントを贈るつもりよ」

「色々と悩んだんだけどね〜。紗耶ちゃんももう高校生になったわけだし、アクセサリーでオシャレするのも良いんじゃないかってね〜」

「ペンダントか。それじゃあそれと被らないようにしないとな」

「無難に消え物なんかはどう? それなら重たく受け止められないだろうし、お金もそんなにかからないわよ」

「あ、それじゃあハンドクリームなんかはどうかな〜。紗耶ちゃん以前、ノートパソコンでキーを打つ時間が長くて手が荒れるってボヤいてたし」

「ハンドクリームか、良さそうだな。よし、それじゃあそれをプレゼントすることにするよ。二人とも相談に乗ってくれてありがとな」

「ちゃんと紗耶を楽しませてあげるのよ」

「頑張ってね〜吾妻君」




お読み下さり、ありがとうございます。

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