決別の日
電車で約1時間。そこから徒歩10分のところに私の実家がある。
「……着いた。……侑、私に勇気をちょーだい。」
私は侑から今朝貸してくれたタオルを手に家のインターホンを押した。
すると、はーいと伸びたような声がドアの中からした。
出てきたのは、やっぱり母さんで……。
「凛梨……あなた……」
なんでここにいるの、帰ってくんなとでも言うような顔。
「お久しぶりです、母さん……。それで、あの」
「なんなの?……いきなり帰ってきてどうゆうつもり?」
「か、母さん……わ、私は」
「意見もなく、ボソボソと返事するだけ。それだけでも私達はうんざりするのよ……出ていって清々したと思ったのに……」
キッと睨んで顔を見せに来んなと言われた。
実の親だとしてもそれは言われたくなかった。
だけどもう解放されたかった。
「母さん……私、もう貴方達と縁を切りたいの!これからは私の人生は私で決めて生きて生きたいから」
「っ……」
「だから、妹へもそー伝えといて欲しい。もう私の目の前からいなくなって欲しいと。邪魔を……しないでほしい。」
それだけ……と言い、私は実家を出た。
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家を出たあと、私は侑に連絡を入れた。
『侑、家のことが終わりました。今から病院へ向かいます。』
と送ると数分後にピコンと連絡が来た。
『わかった。俺も店長に言ってあるからすぐ向かう。病院の入り口で待ってて』
と来た。
『了解です!』
そういって、私は病院まで向かった。
病院について侑が来るまで入口にいた。
1時間後、侑がこっちに向かって歩いてきてるのが見えた。
「凛梨、お待たせ。家の……事大丈夫だったか?」
「うん、言いたいこと言ってきた。」
「そうか、じゃあ後は病院だな」
「……うん、行こ。不安だから。」
私たちは、病院のフロントに行き、診察券とアンケートを貰った。
なんでアンケートって思ったけど。
内容は、お腹の痛み、頻度等だった。




