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病院にて 凛梨side
目が覚めると、私はベッドの上だった。
そうだ……私、華那と会って過呼吸起こして倒れたんだった……。
横を見ると、スースーと寝息を立てている侑君がいた。
「……運んでくれたんだ……ありがとう、侑くん」
侑君の手を握った。大きくて守られてると感じる手。
私、言えるかな……ちゃんと侑君が好きだって。
「……ん、凛梨?」
「起こしたかな?ありがとうね侑君」
「大丈夫、もう体調平気か?」
「うん、もう大丈夫だよ……妹は…」
「分からない、俺が来た時にはいなかったから」
「……そう……」
あの感じだと、また合いそうな気はするけど。
気にしてたらまた気が滅入ってしまう。
「今は、ゆっくり休みな。俺はそばに居るから」
「……侑君は、休めてますか?昨日から私の面倒で疲れてるんじゃ」
「?ん、別に休めてるから大丈夫。だから寝とけ昼には退院できるって言ってたから」
昼に退院……。聞いといてくれてたんだ。
どんどん好きになってく、自分が気づかないうちに。
伝えたい……だけどこんな自分でいいのだろうか。




