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7 お守りは剣







「こちらが報酬になります」


「ありがとう」


報酬を受け取ったネイトは、ギルドを後にして町にある服屋を目指す。

服屋に行ったことがないネイトは道に迷いながらも目的地を見つける。




「ここかな?」


外から見る限り服が陳列してある様に見える。


「いらっしゃいませ」


20歳くらいの女性店員が挨拶をしてきた。


「こちらに服は売ってますか?」


「はい。お客さんのサイズだとこちらの棚になります」


「ありがとう」


ネイトはお礼を述べると服を一通り見るが


(服と一括りにして言っても色々あるな。

どう選べば良いの…)


自分では解決出来ないので聞く事にした。


「店員さん。町で歩いててもおかしくないような物を見繕ってくれないかな?」


「はい。…これでいいかな?」


そこにはよく町で見かけるような色合いとデザインの服のセットがあった。


「ありがとう。いくらかな?」


「全部で1200ガースになります」


「じゃあこれで!」


「はい。お預かりします。確かに頂きました。

ありがとうございました。またお越しください」


服屋を出たネイトはついでにと武器屋を覗く。


「こんにちわ〜」


「新人さんかい?」


壮年の身体が引き締まっている店主らしき人に声をかけられた。


「はい。こないだ冒険者になったばかりです」


「それじゃあそこの籠に入ってる武器だな。

どれでも2000ガースだ」


「ありがとうございます。ただ他の剣も見せてくれませんか?」


そう聞いたネイトを店主は値踏みする様に見た後


「…じゃあこいつを構えて見せろ」


渡されたのは普通の片手剣だ。


「これで良いですか?」


剣を構えたネイトの姿勢の美しさに


「!?」


店主は驚いた顔をした。


「どこで剣を学んだ?」


少し悩んだが嘘をつく事にした。


「流れの剣士に教えて頂きました」


その答えを聞いた店主は


「そうか…良い剣はこの棚にある。好きに見たら良い」


「ありがとうございます!!」


何故か見させてもらえることになりテンションがあがるネイト。

やはり剣に憧れがあるようだ。


「これはいくらですか?」


それはサイズが楽園エデンで振っていた長めの片手剣に似ている。


「15000ガースだ」


値段を聞いたネイトは


「まだ足りないや…」


項垂れているが、そこに店主が


「取っておいてやる」


「え?」


「取り置きしといてやるといったんだ。

早く金を貯めてもう一度こい」


「はい!ありがとうございます!

とりあえずそれまでの武器でこれを下さい」


ネイトは店主の意見が変わる前に急いで返事をする。


「ああ、1000ガースだ」


「え?2000ガースじゃあ?」


「安いんだから文句言うな」


「いや、文句じゃ…ではお言葉に甘えて」


「ああ、受け取った。早く金を貯めろよ」


「ありがとうございました」


買い物して礼を言う方になるとは思わなかったが、また人の優しさに触れてどう思えばいいのかわからなくなるネイトだった。






宿の自室にて

「やっぱり剣は落ち着くな!」


笑顔で剣の手入れをしているネイト。

他の人が見たら危ない人にしか見えないが本人は気づかない。






宿の食堂にて

「今日の料理も最高でした!」


「そうかい!そうかい!もうおかわりはいいのかい?」


「うん!今日も3回もおかわりしたからお腹いっぱいだよ!

ありがとうね女将さん!」


「明日の朝も沢山作っておくから

沢山食べるんだよ!おやすみ!」


手を振って階段を登り自室に帰るネイト。


明日からは剣を使って沢山魔物を狩るぞと気を吐いた。


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