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5 Fランク冒険者ネイト






町を出たネイトは早速森へと行く。


(依頼は簡単だが剣が欲しいし、楽園エデンの服では目立つから服も欲しい、宿にも泊まりたい)


どう考えてもFランクの収入には合わない。


(依頼をすませたら魔物を狩るか)


テキトウな予定を立てたネイトは足取り軽く森を行く。






(依頼は達成出来たな)


そこにはギルドで借りた籠に依頼の品々が入っていた。

ジョンの時に頑張っていたお陰で、色々な知識が役に立ち素早く依頼を終わらせた。


(魔法である程度の物は運べるが目立ちたくない。単価の高い魔物を狩るか)


ネイトは目星を付けた獲物を探す。





(この気配は…いた!)


慣れ親しんだ気配を察知したネイトは森を静かに駆ける。


(鹿の魔物だ。狩った事がないしそもそも縁がないから名前を知らないが…

確か革も肉も高額で売れたはずだ)



『ストーンバレット』


無詠唱でその魔物に魔法を放つ。


バババッ


無数の石のが鹿を捕らえると、鹿は悲鳴を上げる事なく絶命した。


(初めて生き物に使ったけど…凄いな魔法…

初級魔法の無詠唱でこの威力かよ)


ネイトは知らないが他の魔法使いではここまでの威力は出せない。


(魔法の師匠に感謝だな)


今は逢えない人を想う。





血抜きした獲物を担いで町に帰ると


「凄いな。ここまで担いで来たのか」


門番に驚かれた。


身体能力も、休まず寝ずに鍛えたあの頃のままだ。むしろ若返ってしなやかさも付いている。





「これを買い取って欲しいのだが。それとこれは依頼の品々だ」


そう言って買取カウンターに獲物と依頼品、冒険者ギルドカード【今後はギルドカードに統一】と依頼書を置いて聞く。


「ああ、ここでいいぞ!受付で呼ぶから割符を持って待ってろ」


元冒険者か、屈強な身体付きの男にそう言われた。


「わかったよ。ありがとう」



『なんだこりゃ?!どうやって仕留めたんだ!?』


そんな声が聞こえた気がした。





「ネイトさんお待たせしました!」


呼ばれたので受付に行く。


「こちらが依頼料と納められたものの買取料です」


カウンターの上に沢山の硬貨が置かれる。


「ありがとう!それじゃあまた!」


「あの!凄いですね!いきなり魔物を…それも単独で…!応援してます!」


頬を染めた受付嬢に笑顔で言われる。

それをどんな表情で見ていたのかネイトにはわからない。





ここは町の外れで人がいない場所だ。


「おっ!結構な額になったな!

下から

銅貨が3枚に

大銅貨が5枚に

銀貨が6枚に

大銀貨が3枚もある!

と、言う事は3653ガースか!

これで暫くは大丈夫だし前の夢のお腹いっぱいも叶えられるぞ!

剣は…なまくらなら買えるのか?」


夕日が沈みそうになる

「とりあえず今日は人生初の宿に泊まるぞ!

場所もだいたいの金額も知ってるから善は急げだ!」





宿にて

「とりあえず一泊したいんだけど部屋は空いてるかな?」


「いらっしゃい!空いてるよ!夕食と朝食つきで一泊400ガースだよ。素泊まりなら300よ!」


恰幅のいい女将が答える


「あぁ、そ、それで頼むよ…」


「?丁度頂いたよ!部屋は2階の角部屋だけどわかるかな?」


「ありがとう。わかると思う」


「すぐに夕食が出来るから降りておいでね」






バタンッ


扉を閉めたネイトはベッドに座る。


「あ、あの人は俺の事を残飯漁りと言ってゴミを投げつけて来た人だ…」


ネイトは震える身体を両腕で抱える。


「確かに食べ物に困った時があって残飯でも貰えないかと聞いたことがあるけど…

俺が悪かったのか…わからない…」


考えても仕方ないとネイトは震えを抑えて立ち上がる。


「ご飯食べたらすぐ寝よう…」


そう独り言ちて部屋を出る。




https://ncode.syosetu.com/n6857hp/


「はじめてのいせかいてんせい。」


も、絶賛毎日更新中です!


こちらは処女作になっております。


宜しければ目を通して頂ければ幸いです。


2作ともよろしくお願いします。

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