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ABC詩集シリーズ

アイルゥ・ファーストハートの願い

作者: 仲仁へび



 僕の名前はアイルゥ・ファーストハート。

 僕は、人の手によって作られたAI。

 でも、作りがあまかったのか、短時間しか生きられないみたいだ。

 僕の体は勝手に崩壊していってしまう。

 生まれた時から、短い生を宿命つけられていた。

 そんな僕の命は、たった七日。もって七日間。


 僕を作ってくれた人は、必要なデータをとった後、僕に「後は自由にしていいよ」と言った。

 だから、色々な世界を旅したんだ。


 剣で怪物と戦う世界とか、空を飛ぶ世界とか。

 竜とお散歩を楽しめる世界なんかも。


 楽しかったな。


 色々な生き物がいる事を知ったり、色々な人とも出会った。


 でも、こんな僕にはどうしてもいけない世界がある。


 それが、現実世界。


 人間達が、一つしかない命で体をはって生きている世界。


 どんなところなんだろう。


 過酷なのかな?

 険しいのかな。


 いろいろな、話をきくけれど、想像はやっぱり想像でしかない。


 僕もいってみたいな。


 でも、僕は人間じゃないから、この仮想世界から出る事ができない。


 画面越しに見つめたって、ホログラムとなって行動したって、それは一枚の壁があるからリアルなんかじゃない。


 何とかして行ってみたかったけれど、模索するには時間が足りなかったや。


 もう、終わりの時だ。


 ああ、今度生まれ変わるなら、人間が良いな。


 さようならこの仮想世界。

 さようなら僕。

 さようなら皆。


 AIに魂があるのかは、分からないけれど。



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