教育実習生? がやって来た
ミカサがクラス担任と一緒に私のクラスにやって来た。
「今日から、ミカサ姫君が2週間あなたたちの授業をなさいます。貴重な経験なので皆さん、しっかり学んで貴族院の誉れになってくださいませ」
「2週間の短い時間だが、私の出来る範囲で皆を導きたい」
お付きのカオリさんが控えてくれているだけで少し安心出来る。うん、出来る。でもとても不安だ。
「これから実技を教えるので校庭に出る様に」
実技は今日はないはず、一日座学なんですけど。クラス担任はずっと笑顔のママだった。
校庭に出たら「エマ君、風魔法の基本を説明しなさい」
「ミカサ先生、承知しました」ミカサがとても嬉しそうだ。
私は風魔法の基本は空気の流れに集中することだと話した。次に空気の流れに集中しつつ自分の魔力を空気の流れに重ねることを説明したけれども一度に出来る子はいなかった。
「エマ、空気の流れを感じるってどうするの?」
「肌に当たる空気を感じてその感じが徐々に全身に広がるみたいな感じかな」
「部分ではなく体全体に神経を行き渡らせるの」
「何となく、体に空気を着てるみたいな気分になってきたよ」
「その服の上に自分の魔力を乗せてゆく」
「集中力が切れちゃった」
「頑張ってね、もうすぐ出来るから」
集中力って体力がないと続かないので、このクラスの子たちって基礎体力に問題ありだと思う。ミカサがなぜか頷いている。
「エマ君、次はシールドの張り方を説明して」
私って完全に助手扱い何ですけど。
「シールドは出来るだけ均一に張れるのが良いのですが、実戦の時は致命傷になる顔、特に目とか首、そして胸、心臓は厚めにするともっと良いです。シールドは決して破れない絹の布をイメージして下さい。常時使用するので魔力の消費量には気をつけてシールドを展開してみて下さい」
「全員、シールドが張れる様になったので2人一組になって1人はウインドカッター、1人はシールドでそれを弾く」
「ミカサ先生、それはまだ早いです。人によっては加減がわからない子もいます」
「それはウインドカッターが相手に当たればだろう」
スパルタだよ。クラス担任の先生は笑ったママ硬直してる。
「エマ君の助言もあった事だし、君と君前に出て。君はシールドね。君はウインドカッターで相手を攻撃する」
シールドの子は上手だ。これなら少々のウインドカッターも弾ける。
ウインドカッター担当の子は相手を攻撃するのではなく、自分に向けて放ってしまい逃げ回る羽目になってる。とっても器用だ。ウインドカッターって前に飛ばすイメージさえあればともかく前に飛ぶはず。後ろに飛ばすのはけっこう難しい。私も練習してみようと思う。
「ディスペル」とミサカが言うとウインドカッターが消えた。
「ウインドカッターは失敗するとこの様に自分が痛い目にあうので取り扱いに注意すること」
「わからない事があればエマ君に尋ねると良い」
ミカサ先生、あんたは指示だけかよ。
「エマって優秀なんだね」
「風魔法だけは得意かもね」
「土魔法も凄いよ」
「あれは魔力量が人よりちょっと多いだけだし」
「エマさん、ここ教えてほしいのだけど」
「はい、ここですね。ここはこうすると良いです」
私は教師助手になって、ボッチから人気者に成り上がった。
「エマ、このまま初等部の教師になったらどうかしら、教えるのが上手だし」
私の隠れていた才能が開花した気がする。私って人に教えるのが確かに上手いと思う。でも、まだ冬山登山の課題が残っているので、一度、帰国しないといけない。
カオリさんに聞いたら、ミカサも2週間ここに滞在したら帰国すると誓ったそうだ。おそらく、ミカサがこの国に来たのは私をヒノモトに連れて行くつもりだと思っている。
ミカサの動きに注意しないといけないのだけど、私は使い魔を放ったが、すぐに使い魔からの連絡が途絶えた。おそらくミカサに捕獲されている。ミカサの動きがまったく見えないので不安で仕方がない。




