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異世界転生してハーレムがつくりたい? こちとら現実世界でロリっ子ハーレム作ってるんやが  作者: 矢田あい
第2部 東京事変編 第4章 ユグドラシルファクター編
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第278話 あの魔剣の蔵が人のために!?

■ジョーカー


 気がつくとわたしは神官の前にいた。ここはエムブラの教会ね。来るのは最初の頃以来だわ。相変わらずステンドグラスがきれいね。


「これはなんと……! チャリオット様に続いてジョーカー様までもがこのはじまりの教会で目覚めるとは! お二方の復活に立ち会えるとはなんと幸運なことか!」


 わたしは立ち上がって体を見渡す。HPもMPもスタミナも状態異常も全回復している。

 どうやらあのあとすぐにわたしも死んでしまったようね。このゲームは死んだら最後にお祈りした教会で復活するシステムになっている。わたしはこの教会以外でお祈りしたことがないので、ほとんど誰も復活してこない始まり教会で復活した。

 そして神官の言葉的にはチャリオットもここで復活したみたいだわ。


「とはいえ大変恐縮なのですが、教会の決まりゆえに10万Aアスクを寄付していただきたく思います」


 さすがは金のことになると目の色が変わる世界樹教会ね。教会で復活したらレベル100未満なら1万A、レベル100以上なら10万Aを要求してくる。足りなければ借金を背負わされるのよ。

 10万Aは現実世界の10万円と同価値なので復活するごとに毎回10万Aを教会に寄付するのはぼったくりだと思う。でもデスペナで復活の価値を高めないと無駄死にが横行しちゃうから仕方がないよね。

 とりあえず10万Aを支払って教会を後にする。

 太陽は既に西の空に沈みかけていて、世界樹はエムブラからカインにかけて巨大な影を落としている。

 チャリオットは教会前のカフェのテラス席に座りながらミルクティーを啜っていた。


「あらチャリオット、待っててくれたのね」


「2分前に来たばかりだ」


 わたしも席に着いてブラックコーヒーを注文する。


「お見事だった。まさかこの俺が負けるとは思わなかった」


「約束通り、これで妖刀はあきらめてくれるのかしら?」


「ああ、あきらめる」


「そっか、よかった。ほんとうに……」


 これで一安心だわ。爺さん目白や防衛隊のみんなを魔剣の蔵から守ることができた。アクシスの協力がなければきっとダメだった。明日高等部に行ってアクシスを探してお礼をしなきゃ。

 コーヒーが来た。コーヒーを啜る。勝利の一杯……とってもおいしいわ。一気に不安から解放されて、なんだかどっと疲れてきた。

 ここ最近ずっと戦い詰めだわ。魔剣の蔵&イオ戦、赤の剣ウッズチーム戦、そしてチャリオット戦。こんな連戦は生前以来よ。

 それにまだ脅威が完全に去ったわけじゃない。アトラスキラーとかいうわたしや凛のようなアトランティスの末裔を根絶しようとする集団がまだ日本にいる。わたしは死なないけど、そいつらから凛を守らないといけない。一体いつになったら安心して日常生活を送れるのかしら。

 せめて夏休みまでに全部終わらせて、夏休みには法院に行きたい。法院でエリオットに会いたい。

 チャリオットはミルクティーをまた一口飲み、


「アトラスキラーは俺がなんとかしてやる」


 と。


「え?」


「アトラスキラーのリーダーは鳥の仮面を被った女で法院幹部だ。俺が緊急会議を開けば法院にトンボ返りせざるを得ない」


「あんたにそんなことできるの?」


「俺は幹部は幹部でも最高幹部だからな。緊急会議の1つや2つは朝飯前ってやつだ。そこで鳥仮面の女に緊急性の高い任務を与えれば、寄せ集めで大して団結力がないアトラスキラーは動けなくなる」


「あんたが人のために動くなんて、明日は雪かしら?」


 そう言ってわたしはコーヒーをごくごく。

 チャリオットは自由気ままで自分勝手な男。それなのにどうして?


「まあなんだ。俺はこれから日本で聖地巡礼をする。そのときに大事な聖地で暴れられたら困るんだよ」


「そっか。ありがとうチャリオット……いや、魔剣の蔵」



 To be continued!⇒

ご閲覧ありがとうございます!

そろそろ第2部も完結です!

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