第277話 決着
どんどん更新時刻が遅くなっているような……
■ウタハ
今日は色んな人がジョーカーさんとチャリオットさんの決闘を見に来ている。
魔剣騎士団の主要幹部たちやCIRCUSのメンバー、LOL商会やゲーム配信者であり覇王のペララさんが率いるGWクランの人たち、ジョーカーさんが通う東京魔術学園からも友だちとかがたくさん見に来てるらしい。それから観客席最上階のVIP席にはユグドラシルファクターに存在する10個の国の王様や大統領といったお偉いさんたちも来てるみたい。
■ジョーカー
決闘開始から10分が経過。お互いにかなりのダメージを受けている上にスタミナやMPの底が見えてきた。
チャリオットは今まで戦ってきたどんなモンスターよりも強い。オーディンやロキ、フェンリルやヨルムンガンドよりも。
とにもかくにもそろそろ決着を付けなければ。MPが少ないから大技は撃てない。ここからは単純な剣技と剣術の勝負だわ。
激しい剣の打ち合いが起こる。剣が衝突する度に腕がしびれるような衝撃が走る。握力ももう限界に近いわ。
でもがんばらなきゃ! この決闘でわたしが勝って魔剣の蔵に妖刀村正を諦めさせなきゃ! それが爺さん目白を守るためなのよ!
わたしは迫り来るチャリオットの大剣を左腕を犠牲に受けとめ、チャリオットの胸を貫こうと巨龍の鎧に右手で握るレイピアを突き立てた。
だが巨龍の頑丈な鱗で作られた鎧はなかなか貫けない。だから力を込める。
わたしのピエロ装備(ロキの装備を加工して作られた)でさえ左腕はもう持たない。斬り落とされる。
わたしがチャリオットの鎧を貫くのが先か。チャリオットがわたしの左腕を斬り落とすのが先か。まったく分からない状況だわ。
でもここで、打ち合いを続けたり鍔迫り合いをしなかった判断が正しかったとわたしは確信した。
わたしはあえて左腕の力を抜いてチャリオットのバランスを前方に崩す。チャリオットの体重がレイピアに加わり、レイピアは巨龍の鎧を破壊してチャリオットの胸を穿いた。
その瞬間、HUDにVICTORYの文字が表示された。
To be continued!⇒
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