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第227話 大罪魔法

はぁ……きのうはごめんなさい。

■ジョーカー


 大罪魔法。それはキリスト教七つの罪源になぞられて作られた禁忌級魔法に分類される大魔法で、傲慢、強欲、嫉妬、憤怒、色欲、暴食、怠惰の7つがある。

 現在はそれぞれを別々の7人が司っているが、かつてはリンネ・フォン・シュヴァルツブルク=ルードシュタットっていうとってもかわいい魔女が7つすべての罪源魔法を支配していた。結果的に法院元院長現監視役兼テスティーモ序列1位であり、リンネの曽祖父にあたる真祖ブラドとかいう頭のおかしいジジイに殺されてすべての大罪魔法を奪われ、ブラドも含めた7人に再分配されたのは紛れもない事実。

 それによってすべての罪源を1人で支配したことによる神からの全人類に向けた制裁を受けずに済んだのはいいことだったが、自分のひ孫を殺さないもっといい方法があっただろうに。クソジジイめ!

 大罪魔法のうちレオは真祖ブラドクソジジイから傲慢の大魔術を継承している。魔術は自身の子孫に継承させるのが一般的だが、適切な後継者が見つからなかったのか探すのがめんどくさかったのか、真祖ブラドクソジジイは弟子であるレオに大魔法を引き継いだ。相変わらずいい加減だわ。

 しばらくしてコンテナ船に追いつく。


「さあ行くわよ」


「待ってレディー。その前に斥力場を張ってから行くべきだよ。最強の大魔法を持つ君がS-012-M――透明野郎ごときに何度も殺された理由……それはおそらく君がガイスト能力で斥力場を張る前からそのテリトリーに入られていたから。しかも特殊個体なのかはわからないけど、気配まで小さくすることができる。だから察知されることなくS-012-Mは君に触れることができたんだ」


 レオの説明を聞いてわたしはようやく合点がいった。そうだったのね。ヤツは甲板に降りたときからわたしのすぐそばにいて、ずっと様子をうかがってたんだ。

 わたしはレオまで範囲に入れて斥力場を展開する。これで安全ね。


「僕には斥力場は必要ないよ」


 そう言ってレオは1冊の本を取り出す。大罪魔法はロザリオなどの専用の魔導具ではなく魔導書そのもので魔術を展開し、声で魔法を行使する珍しいタイプの魔法だ。


「僕には傲慢魔術があるからね。レディーの斥力場とは少し違うけど、この魔術を発動している限り誰も僕に触れられないのさ」


 わたしは大罪魔法のうち傲慢魔法と怠惰魔法だけ見たことがない。一体どんな魔法なのかしら。楽しみだわ。

 わたしは斥力場を一旦解除してからわたしの周りにだけに張り直した。

 わたしとレオは甲板に降り立つ。ウッズチーム! 次こそは絶対にボッコボコのけちょんけちょんにしてやるんだから!



 To be continued!

ご閲覧ありがとうございます!

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