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第200話 登場! 謎の人物

祝第200話!

■詩葉


 ミッドガルド中央には首都エムブラがあり、エムブラの中心には世界樹ユグドラシルがある。

 首都エムブラは多民族国家で人口はおよそ100万人。白人黒人黄色人だけでなく、エルフやダークエルフ、ドワーフや巨人が共存している。

 エムブラには中世ヨーロッパ風の建造物が目立つが、エムブラの遥か東側にはヤンと呼ばれる中国っぽい地方があったり、エムブラの南東側にはプタハというは砂漠の地方があるんだとか。行ってみたい! 私たちはまだ行ったことないので。

 先ほどの儀式で無数の世界樹の種はユグドラシル世界各地へ飛散した。今日から一週間、世界樹の種を求めて多くのプレイヤーが旅に向かう。

 私とユーもその一部で、空偵団の仕事という名目でエムブラ近郊の城下町カインへ行こうと思っている。

 エムブラはカインとアベルという2つの城下町に挟まれる位置にあり、カインはエムブラの東に、アベルはエムブラの西に存在する。エムブラ―カイン間(カイン街道)及びエムブラ―アベル間(アベル街道)は歩いて30分くらいだ。

 カインとアベルもエムブラに匹敵する賑わいがあり、人口も80万人ほどいて、3つの都市でエムブラ首都圏を形成している。カインは農耕が、アベルは羊の放牧が盛んに行われており、首都圏260万の人口の支えている。

 交通面では馬車や獣車が定期的にエムブラ経由でカイン―アベル間を行き来しているが、PCはテレポートできるしお金も必要なので普段は使わない。NPCはよく使っているけど。

 世界樹ユグドラシルからカインの世界樹の若木まで到着した私とユーは、カインの森にやってきた。

 街中に落ちた世界樹の種はだいたいプレイヤーに取られてしまっているので、森やダンジョンでなければ世界樹の種を入手することはできない。

 森には野生の動物やモンスターがいるけど、今は繁殖期じゃないから向こうからは攻撃してこないはず。だから安心して世界樹の種探索ができる。


「見つけたよ! 2つもある!」


 ユーはさっそく2つの世界樹の種を見つけてきた。世界樹の種は直径3センチくらいの大きさで、表面のシワがルーン文字のように見えるのが特徴だ。


「えーいいな! あ、私もみーっけ!」


 私も足元に転がる世界樹の種を発見した。意外に見つかるもんだね。

 カインの森の深部へ進みながら探索を続けていると、何体かの野生の動物やモンスターを目撃したが、攻撃をされることはなかった。

 太陽が西に沈み始め、カインに帰還しようとしたちょうどそのとき、


 ――グルルル

 ――ガルルル

 ――ギルルル


 私たちは巨大なクマ型のモンスター――に囲まれてしまっていた。


「ど、どうして! 繁殖期じゃないのに!」


「こうなったらもう戦うしかないよ!」


 私が驚いて叫ぶと、ユーは空偵団の片手剣を鞘から抜いて答えた。


「でも……レベルが高すぎる」


 私たちは31レベ。だけどこのモンスターは78レベ。私たちが勝てる相手じゃない。テレポートは世界樹の若木でしかできないので、逃げ場はない。

 デスペナルティは世界樹の種1つか10万A。できれば死なずに帰還したいものだ。

 しかし得策を考える間もなく、


 ――グオオオ

 ――ガオオオ

 ――ギオオオ


 3体のモンスターが襲いかかってきた。


「あらら、大丈夫かい? 嬢ちゃん方」


 見知らぬ声が背後から聞こえた瞬間、モンスターの動きがピタリと止まった、そして背後の人物を目で捉えると、一目散に去っていった。



 To be continued!

ご閲覧ありがとうございます!

本当にいつもありがとうございます! そしてこれからも末永くよろしくお願いします!

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