表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
199/363

第192話 アリスと朱雀の思い

◾アリス


 翌日、ようやく……とはいってもたった数日で玄武に切断された四肢は元通りになった。これも朱雀の不死鳥としてのことわりのおかげだ。

 前回の敗因は玄武の力を見誤っていたことにある。そう、すーちゃんは不完全体かつ第八感で私に同化した存在に対し、玄武は完全体かつ人を依代よりしろにせず顕現している。その差で理の強さの差が生まれ、前回は大敗したのだ。

 その差は何度戦おうとも埋められない。ならば別の手段を使えばいいだけだ。

 玄武の件についてはここまでにして、今私は懸念していることがある。それはきのうの亮二との出来事についてである。

 篝と奏が帰った瞬間、私は肉体の支配権をすーちゃんに奪われた。

 そして本音を全部吐露させられ、本当は嫌なのに亮二にあれこれされてしまった。

 口を動かしたのは私の意思ではなくすーちゃんだが、それは私にとっては屈辱的なことで、こうやって亮二の前に立っているだけで死ぬほど恥ずかしい。

 亮二が帰った後、私はすーちゃんを問い質したんだけど、そしたらすーちゃん、「私、亮二君のことが好き」と告白してきた。沈黙不可避な発言だった。

 神獣が人間を好きになることは決して間違いではない。もし私も亮二のことが好きなら、一緒に考えて亮二にアピールするかもしれない。けど私が好きなのは亮二ではない。

 だからダメなんだ。見た目が1人の2人が別々の人を好きになるのは。


「ってアリっち! 聞いてる?」


「あ、ごめん篝。もう1回いってくれる?」


 ぼーっとしてて聞いてなかった。やばいやばい。


「だからー、最近国内での魔力石アダマンタイトの密売がヤバイんだってさ。しかも密売には赤の剣が関わってるらしいんよう」


 篝はもう一度説明してくれた。


「ありがと篝。密売……やっぱり魔力濃度が高くなって魔力石アダマンタイトの生成量が増えたことが原因ね。それに赤の剣が関与してるとなると、早急に手を打たないとダメね」


「よーし、そうと決まればアリっち、署名よろしくぅ!」


 篝はクルクル回転しながら近づいてきて、書類を手渡してきた。なんなんだこいつのテンション。よくわからん。

 私は書類にサインをし、それを提出しに行った。



 To be continued!⇒

ご閲覧ありがとうございます!

第2部第2章は200話までに終了し、第3章マリーン・エデン編がスタートします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ