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第184話 ロザリオを取り返せ!

◾隆臣


 ――ドーンッ!

 

 次元孔ディメンションホールから青白い雷が放たれ、凛に向かって一直線で落下した。この青白い稲妻は四谷と同化したタケミカヅチが先ほど魔剣の蔵とイオに放ったものだ。イオはタケミカヅチの雷を次元孔ディメンションホールで四次元世界に捉え、その雷を三次元世界に放出したのだ。

 凛は倒れ、屋根から滑り落ちる。俺はすぐに駆け寄り、凛を受け止めた。

 美しかった白い肌は丸焦げになり、服も一部炭化している。雷に打たれる直前に流していた涙もすっかり蒸発しており、頭からは血が流れている。


「……」


 凛は死んだ。呼吸や脈拍を一切感じられない。普段なら抱っこしてるだけで感じられるのに。


「いぇーい! ヒット〜っ! 味方の攻撃で死んじゃうなんてー、ザッコ〜っ!」


「よくやったイオ」


 イオはお腹を抱えてケラケラ笑い、魔剣の蔵は炎の剣レーヴァテインを次元孔の中に収納している。


「じょ、ジョーカー……早く、時間を……」


 そう、時間さえ戻せば、凛は死ななかったことになる。時間さえ……時間さえ戻せれば!


 浮遊したジョーカーは親指から滴る血をロザリオに垂らそうとする。

 しかし、


 ――バーン!


 銃声とともにロザリオは遠くに吹っ飛んでいった。


「あらら、干渉はしないお約束じゃなかったか?」


 魔剣の蔵はそう言いながら地面に落ちたロザリオを拾い上げた。


「や、やめろ! 返せ! 今すぐそれを返せ!」


「俺が持ってても意味ないけど、返すわけにはいかないなぁ」


 このままじゃ凛は本当に死んでしまう! けどまだ間に合う。今なら間に合うんだ!

 早く取り返さなくては! このままではジョーカーまで消えてしまう! ジョーカーが消えればシュヴァルツの大魔法は誰にも扱えない。つまり時間を逆行させることができず、凛の死亡が確定してしまう。

 ガイストは契約した使い手が死亡すると、実体化していたとしても体内由来の魔力粒子が生成されなくなり、すぐに霊魂に戻ってしまう。


「それならすぐに破壊しちゃおっか」


 イオは楽しそうに言った。


「名案だな」


 そう言ってイオは小さな次元孔ディメンションホールを形成し、魔剣の蔵はその中にロザリオの一部分だけを突っ込んだ。

 このまま次元孔ディメンションホールを閉じられればロザリオは破壊される!


「やめておけ魔剣の蔵」


「この声は……。貴様! どうしてにここいる!」


 魔剣の蔵が見つめる先――目白邸の塀の上には、白い髪の毛の小さな男の子が立っていた。



 To be continued!⇒

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