表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
186/363

第179話 闇討ち! 魔剣の蔵

遅くなりましたが、0:20はまだ13日です!

◾隆臣


「待ていお主ら」


 鈴ののようなか弱くもかわいらしい声が横から聞こえてきた。

 すると爺さん目白は立ち止まり、


「これはこれは稲荷様。お久しぶりです。どうかされましたか?」


 と。

 放課後、巣鴨の爺さん目白の自宅に向かうべく防衛隊のみんなとアプローチを歩いていると、狐耳狐尻尾幼女から呼び止められた。

 この幼女、どこかで見たような……。あ、体育祭前夜祭の第5回学食の仙人と学食の番人によるフードファイト対決のときにいたあの子だ。初等部の制服を着ていないし、爺さん目白に稲荷様と呼ばれて敬語を使われていたけど、一体何者なんだ?


「報告がある。今日の10時頃、魔剣の蔵がこの学園にやって来た」


『――ッ!?』


 その言葉に防衛隊全員が驚愕した。


「そ、それはまことでございますか?」


「真じゃ。この学園の守り神たる妾が立ちはだかったのじゃが、あやつガイストを英国に置いてきて戦えないからって帰ってったわい」


 学園の守り神……? この子は人間ではなく、神様だったのか。爺さん目白が敬語を使う理由もわかった。


「アホなところはあいかわらずですな、あいつは」


 爺さん目白は髭を触りながら言う。

 そして魔剣の蔵がアホだということもよくわかった。

 世界的大剣豪の爺さん目白から妖刀を奪うために日本に来たのに、ガイストをイギリスに置いてくるなんてこと普通するか? たしかにガイストは地球の裏側にいても意思疎通は可能だし、連れて来なかったってことは魔剣の蔵のガイストは能力効果範囲に関係なく能力を行使できるんだろうが、時差があるんだから連れて来なきゃだめだろ。そんなわけわからんやつでもフォルコメン3位なんだからさらに驚きだ。


「とにかく、さっきは追い払えたが、やつは本気だ。今夜再びやって来る。闇討ちには注意せよ、幸隆。これは妾の直感だ」


「わかりました。忠告ありがとうございます、稲荷様」


 あいかわらず似合わないブレザーを着た爺さん目白は、稲荷様に深々と頭を下げた。


◾隆臣


 目白邸に着き、俺たちは作戦会議を開始した。ちなみにガイアは朝からどっかほっつき歩いているので、この場にはいない。

 稲荷様こと稲荷神の直感はほぼ確実に当たるらしい。魔剣の蔵が今夜闇討ちしてくるというのも間違いないという。

 なので今夜は防衛隊全員が目白邸に宿泊することになった。MMAの魔剣の蔵担当の方々も出動してくれるとのことなので、非常に心強い。


◾魔剣の蔵


 さて、妖刀をいただきますか。

 翌日の午前1時、俺はイオを引き連れてユキタカメジロの自宅まで訪れた。立派な日本家屋だ。京都に行ったらこんなところに泊まりたい。

 屋外灯はついているが、窓から漏れる光はない。どうやら寝ているようだ。


「イオ、頼んだ」


「りょーかーい」


 イオは次元孔ディメンションホールを作り出す。

 俺とイオはその中に入り、俺はついでに貯蔵する魔剣の中でも特に巨大な龍滅剣・グラムを手に取ってユキタカメジロの寝室まで次元移動した。

 布団な仰向けでぐっすり眠っているな。

 俺はグラムを大きく振りがぶり、


「さよなら大剣豪!」


 やつの首に思い切り振り下ろした。

 肉を切り骨を断ち切る感覚が手に伝わってくる。大量の血が吹き出している。確実にユキタカメジロは死んだ。


「これで、妖刀も俺の手に……」


 そう思っていた俺だったが、


 ――ガキンッ!


 金属と金属の衝突音が響いた。

 第六感で咄嗟にグラムを構えたから、なんとかこの攻撃を防ぐことができた。やつの防衛隊の攻撃か? いや、違う!

 月光に反射する鋼の煌めき。湾曲した刀身。そしてこのとんでもない殺気!


「ユキタカ……メジロ!?」



 To be continued!⇒

ご閲覧ありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ