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第177話 魔剣の蔵とイオ

00:20はまだ11日です!

この話てこずってました!

◾魔剣の蔵


「正直、イナリちゃんとは戦いなくなかったよ。イナリちゃんは強いからねぇ」


「……」


 イナリちゃんは尚も無言で俺を睨みつけてくる。怖いねぇ。


「でもねぇ、俺は一度決めたことは何がなんでもやり遂げないと気が済まない性格なんだよぉ」


 さて、どの剣でいこっかな。よし、アレでいこう!


「おーい、イオ。頼んだ」


 ――……


「イオ? おーいイオー!」


 ――……


 返事がない。

 ここで俺は重大なミスに気がついた。そう、時差である。

 俺はイギリスと日本に時差があることをすっかり忘れていた。向こうは今、夜中の2時くらいか。


「あのー、イナリちゃん? うちのイオ寝てるみたいなんだけど……」


 イオとは俺のガイストだ。イオのガイスト能力は四次元空間への干渉で、三次元空間に四次元空間を表出させることができる。

 俺はすべての魔剣を四次元空間に収蔵しているんだが、イオが次元孔じげんこう(ディメンションホール)をつくってくれなければ俺は魔剣を取り出すことができない。

 やっぱり無理やりにでも連れて来るべきだった。イオ、日本に行くのをすげー嫌がってたんだよね。なんか、日本はロリコン変態不審者さんの巣窟だから行きたくないっ! って言ってた。

 ロリコンは変態不審者じゃないのに。ロリコンは紳士なのに。

 ディメンションホールさえ作ってくれれば戦うのは俺だし、イオはイギリスに置いてきたんだけど、まさかこんなところで俺の詰めの甘さが出るとはな。


「お主はアホか?」


「俺はアホだ」


 いや我ながらアホすぎて驚いている。


「また来るわ」


「二度と来るな。はよ英国に帰れ」



◾魔剣の蔵


 午後6時。俺はイオに国際電話をかける。


「あ、もしもしイオ?」


『なんだあんたか。こっちのニュースでもやってたけど、散々だったね』


 アニメみたいなかわいい声が応答する。


「心配してくれてたの?」


『ぜんっぜん! お守り渡したんだし、アンタはそんくらいじゃ死なないでしょ』


「イオちゃんの薄情〜! ホントはすっごく心配してくれてたんでしょ?」


『し、してないもん!』


 イオは慌てたように言った。


「アッハハ」


 イオをからかうのはやっぱりおもしろいなぁ。けどからかうのもほどほどにして、


「ところでイオ。日本に来い」


『はぁ〜!? そんなのイヤだ! ロリコン変態不審者に着せ替え人形にさせられちゃう!』


「何を言ってるんだ。東京はいい街だぞ。特にアキハバラは」


『そうなの? イオは着せ替え人形にさせられない?』


 イオの声が少し高くなった。


「もちろん」


『じゃあじゃあ! イオは道を歩いてても連れ去られないない?』


「もちろん」


『現地で確認したアンタが言うなら信憑性は高いな。よかった、これでイオも安心してとーきょーを歩ける。今から行くねっ!』


 イオが言った瞬間、ホテルのベッドに座る俺の隣にディメンションホールが現れた。

 そしてその中から、


「来たぞ!」


 行くねと言ってからわずか1秒ほどでイオが東京に現れた。



 To be continued!⇒

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