第135話 実行犯の名は月島恭平
今日は短めです……すみません
◾隆臣
事件が発生したのは渋谷区千駄ヶ谷2丁目の賃貸アパートだった。
俺とエースは翌日の朝、代々木小隊長率いる第一小隊の面々と装甲車に乗り千駄ヶ谷へ向かった。
この日は休日で、凛は前からピクニックに行きたいと言っていたのだが、事件が発生したため延期になった。凛だけでなく、ジョーカーも俺もエースもすごく楽しみにしていたので、非常に残念だ。
もし俺があの夜、MMAからの依頼をきっぱりと断っていれば、きっとピクニックは実行できていただろう。見知らぬ誰かの尊い命が失われる代わりに。
俺たちは関係ないと思って日々を過ごすことは簡単だ。しかし、もし凛がぐちゃぐちゃにされて殺されたらどうだ? 仕事や遊びで東京に来た緋鞠がミンチにされたらどうだ?
犯人は老若男女誰彼構わずミンチにしている。そういう可能性だってあるんだ。
それなら立ち上がらないわけにはいかないだろ。本当は恐ろしいよ。エースもすごく怖がっている。
でもエースが犯人を見つけ出すことができれば、犠牲者も悲しむ人もいなくなる。
だからもう少し待っててくれ凛。事件が解決したらみんなでピクニック行こうな。
そしてエースは千駄ヶ谷の事件現場で残滓粒子解析を行った。前の現場よりも残滓粒子濃度が高く、確実に解析成功し、記憶も問題なくできたという。
今回は無理して最大分割数を使うことはなく、低分割数でも解析が可能だったので、前回のようにエースが失神することも失禁することもおかしくなることもなかった。安心した。
解析結果を捜査員に提供し、さらに1日が経った。
結果は前回の解析で浮上した少年と変わらなかった。
つまり、20年以上も前に死んだとされる少年は何らかの方法で今も生きているということだ。
そして犯人と思しき人物の名前は月島恭平。生きていれば現在32歳。相当強力なガイストの宿主であることはほぼ明確だろう。
こうしてMMAと警視庁は月島恭平を実行犯とし、本格的な捜査を開始した。
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