第133話 決意したミレイ
今日は重大なお知らせがございます。
◾隆臣
励ますべきなのに励まされた俺は、その後ラナを少しきつめに叱った。
かなり反発してきたが、ラナは人間社会の常識が欠落しているので、今後しっかり教えてやることにした。
そして俺たち4人で203号室で一緒にご飯を食べ、しばらくしてナディアとラナは103号室に戻り、この日は終わった。
◾隆臣
翌日。今日は土曜日だが、魔術学園には土曜講習というものがあり、その日はわざわざ学校に行かなくてはならない。新宿のMMAビルに行き、エースが記憶したミンチ事件の犯人の残滓粒子の構成を報告しに行くことになっている。
これにてミンチ事件の犯人が特定され、あとはMMAと警視庁が犯人を捕まえてくれれば、東京を騒がしていた猟奇殺人事件は一件落着だ。
さて、そんわけで俺とエースは歩いて三鷹家に行き、いつものように朝ごはんを作り、凛とジョーカーを起こして朝食を食べて諸々して、満員電車に揺られながら魔術学園に向かった。
初等部中等部高等部共通の豪華な装飾が施された校門を抜けると、それぞれの玄関までのアプローチが伸びている。
庭師がキレイに整備した芝生や花壇、低木があり、ヨーロッパ風の庭園のような雰囲気だ。
そこを抜けると、外装は中世ヨーロッパ風だが内装は近未来的な校舎がある。
魔術学園には初等部中等部高等部それぞれ1つずつ校舎があり、校舎には3つの棟がある。教室棟、特別教室棟、部室棟だ。そして各校舎には体育館が2つずつ、食堂が1つずつ隣接している。
東京魔術学園は東京魔術大学の付属学校なので、魔術大学もほど近いところにある。
都内の学校にしてはかなり広い敷地面積を誇る魔術大学及び魔術学園は、上野魔法研究学園都市の中心で、近所には様々な魔法などの研究施設がある。
そんな魔術学園の校門前で、衆目を集める小学生くらいの少女が1人でぽつんと立っていた。黒いぴちっとしたライダースーツを着た灰色短髪の女の子で、非常に整った顔のかわいい女の子だ。
「ミレイ? どうしてここに」
「……」
俺が尋ねると、ミレイは下唇を噛んで俺の顔を見上げ、意を決したように、
「(ごめん……なさいっ!)」
小さな声でそう言った。ミレイは震えていて、目の端に涙を貯めている。
きっとがんばって俺たちに謝ってきたんだ。きのうのことで。まったくかわいいなぁ。
俺はミレイの頭をなでなでしながら、
「ああ、俺たちはいいよ。でもなミレイ。お前が一番謝らなきゃいけないのは詩葉だ。今日はアレだから……明日、一緒に詩葉に謝りに行ってやる。いいか?」
「うん」
ミレイは小さく頷いた。てかよく今日土曜講習があるって知ってたな。土曜講習は不定期に設けられているのに。
To be continued!⇒
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本日は読者の皆さまに重大なお知らせがございます。なんとこの度わたくし矢田あいは、猫兎(Twitter→@neu3333nekota みてみん→33261)さまに挿絵を描いていただけることになりましたっ!わぁい\(*ˊᗜˋ*)/ 第1話をもう一度ご覧下さい。ねうさまのかわいくて素敵なイラストがございます。これからこれまでの話の挿絵を描いていただき、随時挿入させていただきます。その際はぜひ、その話に戻ってねうさまの素敵なイラストをご覧ください!
というわけで! 読者の皆さま、ねうさま、これからも末永くよろしくお願いいたします!




