Ep.1 接触
第一話
「xxx、xxxで変死体が発見されました」
「またか」
僕は思わず呟いた。
連続変死事件。ここ最近、連続で変死体が三人も見つかるという不気味な事件だ。ニュースを見るたびに思うんだけど、第一発見者はどんな気持ちなんだろう。……僕は絶対にみたくない。
「それはともかく、学校に行かなくちゃな」
僕はテレビの電源を切ってから外に出た。
一人でいつもの通学路を歩く。友達はいない。友達なんて勝手にできるだろうと、自分から話し掛けることをしなかったら、いつの間にか孤立していた。
「……はあ」
学校は嫌いだ。行きたくない。
…………まずい。かなりネガティブになっている気がする。朝から変なニュースす見たからかもしれない。
学校に着いた。僕は早歩きでクラスへ向かった。
……休み時間は辛い。改めて僕がボッチってことを認識してしまう。
「あはははは」
みんなの笑い声が聞こえる。楽しそうだな。
……そういえば、今日は新作ゲームの発売日だ。帰りにお店によろう。
学校も終わり、僕は早速お店に行った。目当てのものを真っ先に取って、レジに向かう。
「5250円になります」
僕はお金を渡した。
「丁度お預かりします……ありがとうございました」
折角だから、中古コーナーを見てから帰ろう……。
僕がお店を出る頃には、あたりはすっかり暗くなっていた。
「早く帰ってゲームやるぞ! 」
僕は急いで道を歩く。しばらく歩いていると、ふと思った。
ここ、こんな雰囲気だっけ……?
辺りを見渡してみても、普段と変わらない景色が広がっている。なのに、どうして、こんなにも違和感を感じるんだ……?
「…………静かだ」
人の声、車の音、そして風の音さえも聴こえない。異様だ。
「っ――」
臭い。
「……な、なんだ? 」
何がどうなって――
ジュルリ。
「っ今……何かの音が聞こえたような……? 」
音は右側から聞こえてきた。右には丁度細い道がある。
――変死体が発見されました。
朝聞いた、ニュースキャスターの言葉が蘇る。考えすぎだ。そんなことあるわけがない。だから、後は真っ直ぐ歩いて変えればいい。それなのに、どうして、僕は右を向いている?
「――あ、」
僕は、ソレを見た。