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第22章 同調

あきらが働くようになって女性のお客さんが増えたようだった。

やはり若い男性がいるといないのとでは違った。


あきらはトイレ掃除をかってでた。

それがあきらには好都合だったのだが、お店もトイレ掃除を率先してやってくれる

人がいることは嬉しいことだった。


もちろんあきらには目的があったのだが。


この間妊婦の女性の後をつけた。

そのうち自分でもなにをしているのかわからなくなってしまった。


気がついたら家にいた。

手が真っ赤になっていた。


舐めると血の味がした。

ナプキンについた血くらいでこんなに両手につくはずもない。


なぜだか自分ではわからなかった。


時折、最近は自分が自分じゃないような気がすることもあった。

そんなに頻繁ではなかったのだが、そういう気分になる日も出てきていた。


自分ではなんだかわからない。

それが謎だった。


坂田先生に気の同調が起こるという話を聞いた。

気とはなんなのかわからなかったが、簡単にいうと脳波に近いものが人にはあって

その脳波が同じ周波数になると同調現象が起きるといわれた。


同調とはラジオのチューニングを同じことだ。

みんな微妙にその脳波みたいな気の周波数は違うのだ。


それが同じになるとき、気の同調がおきるという説明だった。


あきらはカウンターの中でぼんやり考えていた。


あきら!水割り作ってってさっき言ったじゃん!


常連の年配の女性のお客が言った。


はい!すいません、今持って行きます!


今日はあまり若い人がいなかった。

この年配の方が10名以上で貸しきっているからだった。


さっきから水割りを何杯作ったことか・・・


そう思っているとまた気が遠くなってきた。

誰かの意識がはいってきてるようだった。


頭の中にホテルの映像が見えた。

あきらはそのホテルで清掃をしているようだった・・



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