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再会は"正義のヒーロー" 2

 しまった、と思ったのは駅についてからだった。

 いつもは避けてるラッシュに重なってしまったのだ。





 う゛~・・・・でも今から学校戻ってもあれだし・・・・





 美波留は意を決して人ごみの中に身を投じた。












 き・・・・きもちわるい・・・・






 異変に気付いたのは1つ目の駅を通り過ぎた時だった。

 やたら狭いな、とは思ったが満員電車だし仕方ないか、と壁際によった。

 すると後ろに立っていた背広の男が近づいてきたのだ。

 危機感を持った時にはもう遅くて逃げられなかった。

 不届き者の無礼な手がスカートの上に添えられ、背筋がぞわっとした。

 ゆるりゆるりと撫で回す手が気持ち悪い。




「・・・やだぁ」




 涙が込み上げてきて、声にもならない悲鳴がこぼれた。

 2つ目の駅につき、人が少し減った事に安堵したのもつかの間。

 痴漢はますます体を密着させてきた。



「―――――――っ!」










「・・・・っに、してんだよ!!」









 狭い車内に怒号が響いた。

 美波留に不快を与えていた手が引きはがされ代わりに無骨な手が美波留の手首を掴んだ。

「降りるよ、いいね?」

 一応訊ねてはいるけれど有無を言わさぬ口調だった。

 けれど美波留は何も反応できなかった。

 微動だにしない美波留に苛立ったかのように痴漢から美波留を助けてくれた主は舌打ちをすると歩き出した。

 引きずられるようにして美波留も電車を降りるとドアが閉まった。

「おい!何だよ貴様!!電車行ってしまったじゃないか!!」

 痴漢野郎が掴まれた手首を荒々しく振っている。


「何で、だと?」


 地を這うような低い声に美波留は体を強ばらせた。

 美波留の反応に気付いた声の主が気遣うようにこちらを一瞥する。

 



 どうして・・・・・











 助けてくれたのはアヤナミ君だった。



王道です

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