第四話 現状把握
【メアリーside】
堅物頑固眼鏡の視線がなんか鋭い気がします。
私、何かしましたか?
取り敢えず言われた通りに自分のステータスを確認してみましょう。
ステータスオープンと。
ブオンと目の前に何か出てきました。
何々。
名前 メアリー
職業 ラルク=フォン=ビスマルクの専属メイド
ギフト 収納(どんなに重たい物でも異空間に収納でき、食料は時間が止まり腐ることがない。但し、容量に限りのある場合がある)
生い立ち バックパッカーをしてた時にシャルロッテンブルク宮殿で、資金が尽き行き倒れていたところをラルク=フォン=ビスマルクに拾われる。尚、本人は拾われたとは思っていない。普段は、完璧なのだがラルク=フォン=ビスマルクが絡まるとポンコツになる時がある。趣味は、ラルク=フォン=ビスマルクの匂いを嗅ぎ妄想すること。
断じて、拾われたわけじゃありません!
ちょうど仕事探してましたし、優しくて金持ちな坊ちゃまなら、私のこと面倒見てくれるかなって転がり込んだだけです!
普段は完璧だけど坊ちゃまが絡むとポンコツになるですって余計なお世話です!
それよりも、何故私の趣味が周知の事実にぃ!?
私がショタコンだということもバレてるのですか!?
匂いフェチの犬だから、ペットとして拾われたってことか!
違うもん!
それよりもこの豊満な胸と安産型の尻とかもっと他に特筆すべきところあるでしょうが!
あれっ?
堅物頑固眼鏡が言ってたみたいにギフトがあるみたいですね。
私のギフトは、収納?
便利そうで、良いじゃないですか。
私がいれば、坊ちゃまに重たいものは持たせませんよ。
というか、さっきから突き刺さる視線が痛いです!
頑固眼鏡め。
さては、私がお姉ちゃんと言われたことに嫉妬してるのですか。
良いじゃないですかお母さん。
ププッ。
【ラルクside】
神から与えられし力、ギフト。
何、それ!
めちゃくちゃ楽しみなんだけど。
「ステータスオープン」
うおっ!?
目の前に液晶画面が現れた!
何々。
名前 ラルク=フォン=ビスマルク
職業 次期ビスマルク公爵
ギフト 吸収(手で相手に触れ『吸収』と言葉に出す又は心の中で唱えることで、相手のギフトを奪え、自身が認めた相手にギフトを付与することができる)
生い立ち シエル=フォン=ビスマルクとアン=フォン=ビスマルクの1人息子として、生を受ける。産まれた時から両親が仕事で忙しく、専属執事のローザに育てられた。そのため、ローザのことを母親のように慕っている。本人は、そのことを口に出すと実の両親が可哀想だと言わないようにしている。
赤裸々過ぎん!
いや、確かにローザのことを母さんと呼びたい衝動にはいつも駆られてるし、さっきどさくさに紛れて母さんって呼んだけども。
まぁ、嫌そうな顔してなかったから安心したけども。
でも心の中では、嫌がってるかもしれないから言わないように気をつけないと。
というか生い立ちとか居る?
要らなくない?
こっちの世界では特に重要だと思えないんだけど。
というかギフトの下にある生い立ちの方に先に目がいっちゃうよ!
何々、僕のギフトは吸収?
ギフトを奪って、他の人に付与できるとかチートやん!
みんながよく言うリセマラを繰り返してるガチャでいうところのURみたいなスキルでしょ?
最強やん!
【ローザside】
「坊ちゃまもメアリーも確認できたようですね。私のギフトは鑑定です。坊ちゃまのこともメアリーのことも何から何まで、全て丸っとお見通しですよ。坊ちゃま、こっちの世界では、お気になさらず好きなように私とメアリーのことをお呼び下さい。誰に咎められる心配もありませんから」
これで良いのよ。
一瞬、自分のギフトのことを偽ろうかと思ったけど坊ちゃまとメアリーに隠し事をするなんて、失礼だもの。
「どうやら、本当みたいだね。ごめんね。ローザ母さん、メアリーお姉ちゃん。ずっと向こうでもそう呼びたかった。でも、産んでくれた母さんと父さんに失礼だと思って、言えなかったんだ」
「もう、メアリーは坊ちゃまの専属メイドで専属お姉ちゃんですから、これからは遠慮せずにお姉ちゃんと呼んで良いのですよ」
「メアリーの言う通りですよ」
「うん。じゃあ、2人も僕のこと坊ちゃまじゃなくて、名前で呼んで欲しいな。ダメ?」
坊ちゃまのことを名前呼びするなどできるはずが。
でも、坊ちゃまには好きに呼んで良いと言っておきながら坊ちゃま呼びでは。
「ほら、おいで〜ラルク」
「メアリーお姉ちゃん」
チッこの乳デカ牛女!
こっち見ながら羨ましいでしょみたいに誇るな!
「ゴホン。ラルク、ほらお母さんに甘えて良いのよ」
「ローザ母さん」
フン。
いつだって姉よりも母の愛が勝つことを見せつけてあげます。
【ラルクside】
好きに呼んで良いなんて、そんなこと許されるわけ。
なら、これなら向こうも諦めるはず。
「うん。じゃあ、2人も僕のこと坊ちゃまじゃなくて、名前で呼んで欲しいな。ダメ?」
どうだ!
流石に、仕える人を名前呼びは。
「ほら、おいで〜ラルク」
えっ?
良いの本当に?
じゃあ、僕も遠慮なく。
「メアリーお姉ちゃん」
まぁ、ローザはそういうところ硬いもんね。
きっと無理だろうな。
「ゴホン。ラルク、ほらお母さんに甘えても良いのよ」
声色まで優しくしてくれるなんて。
「ローザ母さん」
家族ってあったかいな。
もう、別に向こうに帰れなくても2人が居てくれたら良いや。
「ホプキンスたちも無事だと良いのですが」
えっ?
ホプキンスさんもこっちに来てるの!?
「あ、そうですね。屋敷にいた私が巻き込まれちゃってますから屋敷にいた他のみんなも巻き込まれてるかもしれないですね」
何ですと!?
「じゃあ、父さんと母さんも?」
「あ、それは残念ながら。坊ちゃまが起きる少し前に2人で屋敷を出ていく姿を見たので、流石に大使館まで巻き込まれてるとは思えないので」
「そっか」
「大丈夫よラルク。お母さんが付いてますからね」
「むぅ。お姉ちゃんもいますよラルク」
なんか2人とも喜んでない?
まぁ、良いけど。
取り敢えず、現状把握はできたし。
ホプキンスさんたちが巻き込まれてる可能性があるなら助けてあげないとね。
僕同様にこんな世界に飛ばされてあたふたしてるだろうし。
ここまで、お読みくださりありがとうございます。
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それでは、次回もお楽しみに〜




