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異世界転移に巻き込まれた坊ちゃま好きたちによる坊ちゃまを最強に育てる異世界開拓  作者: 揚惇命
第二章 フランク王国

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第二十一話 見慣れぬ料理の数々

【とある女性冒険者視点】


 16歳で冒険者試験に合格して、プロイセン王国所属の冒険者になり10年は経つけど、この数週間は驚かされることばかりね。

 魔王軍16神将が1人リザードマンのアイデクセム、アイツの率いるリザードマンに苦しめられ、お討伐に向かったお世話になっていた先輩も殺された。

 そんなリザードマンを手懐けてしまえる女性が居るのだから。

 その女性から話を聞くとフランク王国の馬鹿王子として有名なクロータルによる勇者召喚で異世界から呼び出されたらしい。

 でも、今回ばかりは、馬鹿王子が英断だった。

 同じ人間とは思えないほどの力を持つ勇者が現れるなら魔物の群れに追い込まれて頼りたくなるのも無理はないと私は思うから。

 まぁ、急に異世界から呼び出されて戦えるこの女性もおかしいとは思うけど。

 推し?と言う言葉はわからないけれど彼女曰く『推しのために死ねないので、がむしゃらに自分にできることをした』と……話の流れから考えて、推しとは異世界の言葉でいう恋人のようなものなのだろうか?

 そんな女性との数日の旅も驚かされることばかりだった。

 その麻痺は、触れたものを動かなくさせその隙に一気に丸呑みするパラライズスネーク、魅了の魔法を使い同士討ちさせてくる厄介なチャームスネーク、この辺りの魔物の中ではワンランクもツーランクも上の強敵ファイヤーリザード、これらを恐れることなく可愛いと近付いていき、次々と味方にしていくの……その度に一々身構えてた私たちは、要らないエネルギーを消費して、誰も彼もがお腹を空かせていたわ。

 その時よ。

 その女性に懐いているようにしか見えないファイヤーリザードから話を聞いた女性がこの先の洞窟から良い匂いがすると言ったのよ。

 あり得ない、だってこの先の洞窟はフランク王国に救援に行く時も立ち寄ったけど雨宿りにちょうど良いぐらいの何もない洞窟だったもの。

 だからリーダーが初めにタンジョンの存在を疑ったのも理解できる。

 洞窟の中にしては内装がきちんとしてあって、ウェイトレスさんが3人……違和感があるとしたら統一感のない服装って事ぐらいかしら。

 私たちの旅に着いてきた女性はスーツ姿のウェイトレスさんと親しげに話しているし、私たちの注文を聞いてくれるのはメイド服のウェイトレスさんと執事服を着たウェイトレスさんだ。

 何処かの貴族がこの洞窟を買い取って、お遊びで始めたのだろうなんて考えも浮かんだわ。


「メニュー表をご覧になり、注文がお決まりましたら、こちらのベルで私どもをお呼びください」


 執事服を着た女性が簡潔に述べたので、席に座ってメニュー表とやらを見る。

 ソーセージ?ラーメン?寿司?バウムクーヘン?

 どれも聞いたことのない料理ね。

 私は近くにあったベルでウェイトレスさんを呼ぶことにした。


「注文は決まりでしょうかお客様?」


「すみません。このソーセージとはどのような料理なのでしょう?」


「ソーセージとは、鳥獣類の腸詰です。パリッとした食感に溢れ出す肉汁を楽しめる一品となります」


 お肉の外がパリッとしてて中はジュワッてことよね。

 ジュルリ、やっぱりお肉は食べたいよね。


「では、このラーメンは?」


 私と同じ席に座る仲間の1人が尋ねると奥からデブじゃなくてかなり体格の良いコック服を着た男性が走ってくる。


「ラーメンでごわすか!おいどんの作るラーメンは絶品でごわすよ!頼むでごわすよな?頼むでごわすよな?」


 かなり圧が強いけどラーメンの説明は全くしてくれない。


「おい、ヌードゥル!何、お客様に絡んでんだ!とっとと厨房に戻ってきやがれ!」


 奥からドスの効いた声で言われて渋々と戻っていく、デブじゃなくて、かなり体格の良い男性。


「うちの料理人が失礼しました。ラーメンとは、中華麺を豚骨や鶏ガラ、魚節等の出汁に醤油、塩、味噌などで味付けしたスープで味合う料理です」


 へぇ〜色々な味があるんだ。

 これも食べてみたいな。


「だったらこの寿司ってのは何だ?」


 また同じ席に座る別の仲間が尋ねる。


「寿司とは、刺身にした色々な生魚を酢飯に乗せて醤油とお好みでわさびを少量付けて食べる料理です」


 生の魚なんて食べて大丈夫なのかな?

 でもメニュー表に乗っているし、安全だよね?


「このバウムクーヘンとは、どう言った食べ物なのでしょうか?」


 私よりも6歳ほど若く、まだ冒険者になりたてで同じ女性なので私が面倒を見ている新人冒険者が尋ねる。


「バウムクーヘンですか……よく聞いてくださいました!こちらのバウムクーヘン、女性には大変人気の商品となっております!中心に穴があり樹木の断片の年輪のような同心円状の模様が浮き出たケーキです!」


 け、け、ケーキですって!?

 これは絶対頼まなきゃ!


「興奮してしまいすみませんお客様。こちらの説明不足で、悩ませてしまい大変申し訳ございません。今の説明で注文はお決まりになりましたでしょうか?」


「はい!ソーセージと醤油ラーメンとマグロ巻きとバウムクーヘンをください!」


 こんなの全部食べなきゃ損だよね!


「俺はソーセージと味噌ラーメンとマグロ寿司で」


「俺はソーセージと豚骨ラーメンとサーモン寿司を」


「えーっと私は、少食なので。ソーセージと河童巻きとバウムクーヘンをください」


「かしこまりました。今からお作りしますので、お席で今暫くお待ちくださいませ」


 できた料理から順番に私たちの前に並べられた。

 そのどれもが全く見たこともない料理だった。

 ここまで、お読みくださりありがとうございます。

 少しでも続きが気になると思っていただけましたら評価・良いねしてくださいますと執筆活動の励みとなりますので、宜しくお願いします。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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