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異世界転移に巻き込まれた坊ちゃま好きたちによる坊ちゃまを最強に育てる異世界開拓  作者: 揚惇命
第二章 フランク王国

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第十九話 ダンジョン革命

【ホプキンス視点】


 未だに信じられねぇぜ。

 このダンジョン全体が坊ちゃんだなんてよ。

 とんでもねぇスキルだなこりゃ。

 だが、魔物を何度もダンジョン内に引き入れるのはどうかと。

 まぁ、処理してるのは坊ちゃんが作ったスライムやモグラやミミズと猫宮って嬢ちゃんの猫なんだが。

 あれは、猫で良いんだよな?

 猫って、3つも顔があったっか?

 いや、俺が知らないだけかも知れねぇ。

 疑うのは良くないよな。

 魔物を引き入れている理由だがよ。

 何でも、ダンジョンの運営にはダンジョン魔力が必要とやらで、一番手っ取り早いのは人殺しだそうだが。

 お優しい坊ちゃんにそんな真似できるわけもねぇ。

 妥協したのが人類に害を及ぼす魔物の間引きだったとのことだ。

 そのお陰で、俺たちの暮らしは快適さを増している。

 寝るだけの小さな部屋は、椅子に机に収納棚まで置かれ、寝袋からベッドへと進化した。

 いつの間にか俺たちが働けるぐらいのダイニングキッチンが完備され、従業員と住人の清潔さのためにシャワーにトイレや風呂まで完備された。

 ダンジョンの中なのに快適だ。

 だがこの快適な暮らしのためには、ダンジョンコアの死守が大事なのだそうだ。

 俺には、侵入者を嬉々として倒しまくるあの番猫が居れば、何の問題もない気がするのだが。

 番猫じゃなくてスコッティだったか。

 すまない、それ以上近付かないでくれ、俺は猫アレルギーなんだ。

 反応するってことは、お前猫なんだろ?

 そんなに鳴いても無理なものは無理だ。

 猫宮の嬢ちゃんが来てくれたか助かった。

 スラッチだったな。

 俺を包んでくれてありがとう。

 あぁ、身体中に染み付いた猫の匂いが取れたよ。

 もう反応しない。

 大丈夫だ。

 報酬は?

 まかないが欲しいのか?

 わかった、いつもより多めに準備しておく。

 俺は、家庭菜園の畑の管理も任されている。

 モググ、そこは耕すところじゃない。

 この区画だ。

 あぁ、変なところを耕したら坊ちゃんに怒られるかも知れないからな。

 しょげるな誰にだって間違いはある。

 教えてくれてありがとうだって、気にするな俺たちはチームだろ?

 モググの頭は気持ちいいな。

 しまった目を離すと。

 ミッチー、その下の土壌を綺麗にするんだ。

 そっちじゃないこっちだ!

 お前は本当に全体の土を綺麗にしたいんだな。

 悪くはない悪くはないが坊ちゃんにも何か考えがあってのことだ。

 悲しそうにしょげるな。

 仕事がしたいか……すまない坊ちゃんに伝えておく。

 あぁ、俺は別にこの子達が何を言ってるか分かってはいない。

 ただ、ニュアンスがそう伝えているように感じるだけだ。


【ラルク視点】


 ここまで来れば安心かな?


「ここは人里からも離れていますし、移動モードを解除しても問題はないと思うのですよマイマスター!」


 僕の分身であるキャロットも問題ないと言っているし、良いかな。

 僕は内線電話を取る。


『当ダンジョンにお済みの皆様にお知らせ致します。当ダンジョンは、人里を離れ安全な場所に着きましたので、移動モードを解除し、地上へと浮上します。その際、揺れる場合もございますので、その場から決して動かず掴まれる物に掴まってお待ちいただきますようお願い申し上げます』


 一回やってみたかったんだよね機内アナウンス。

 まぁ、機内じゃなくてダンジョンなんだけど。


「マイマスター、お疲れ様なのです!」


「ありがとうキャロット。定期的に魔物を間引いたお陰で、ダンジョン魔力もギリギリなんとかなってるけど……このままだと皆んなを助けても養えないなぁ。何か良い方法はない?殺し以外で、ね」


「方法が無いことは無いのです。冒険者には魔力が流れているのです。そんな冒険者を長く滞在させることができれば、殺すよりも多くのダンジョン魔力を集めることができるかもなのです。まぁ、あくまで仮説の話なのです」


 成程、要は冒険者が立ち寄って、少しダンジョン内に留まりたいと思うような何かがあれば、殺さずにダンジョン魔力を集めることができる可能性があるってことか。

 そうなると……僕のダンジョンで提供できるのは。


「それで俺たちのところに来たんですか坊ちゃん」


「うん。ホプキンスたちの力が必要な話でしょ?」


 悩むホプキンスにソルトが何やら耳打ちしている。


「旦那、ここは坊ちゃんに乗るのが良いでやしょう。坊ちゃんもアッシらも快適な暮らしのためにダンジョン魔力を稼ぐ必要があるでやしょう。そのためにダンジョンコアも守る必要がありやす。アッシらが入り口で目を光らせることで、危ないやつを奥に行かせる危険がありやせんぜ」


「だがなソルト。俺たちはフランク王国から出るときに王様から、この世界のことについて、聞かされただろう。その中にダンジョンは小さい物から大きい物まで、魔の者の物であるという認識と聞いただろう。そもそも、飯だけ食べて帰ると思うか?」


「旦那の懸念は最もでやすがね。そこは、アッシらがダンジョンじゃなくて、洞窟で料理屋を開いてると思い込ませるしか無いでやすよ」


 尚も考え込むホプキンスさんだったが。


「わかりました。ですが、俺たちはフランク王国の王様からダンジョンは人々に魔の者の物であると広く認識されていると聞いています。そこで、提案なのですが、ダンジョンではなく洞窟に見せるようにするのは如何でしょう?」


「それ良い!隠れた名店みたいな感じで良いよね!」


 こうして、ダンジョンを洞窟に見せかけた冒険者の胃袋ホイホイ作戦という名のダンジョン革命が始まろうとしていた。

 ここまで、お読みくださりありがとうございます。

 少しでも続きが気になると思っていただけましたら評価・良いねしてくださいますと執筆活動の励みとなりますので、宜しくお願いします。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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