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異世界転移に巻き込まれた坊ちゃま好きたちによる坊ちゃまを最強に育てる異世界開拓  作者: 揚惇命
第二章 フランク王国

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第十四話 部屋の作成

【メアリー視点】


 何なのですこの二足歩行の兎は、次から次へと侵入者が入り込むなんて!


「メアリー?どうかな僕の新しい姿」


 な、何ですと!?

 何故、この目の前の二足歩行のどこからどう見ても兎から坊ちゃまの声が!?

 新手の呪いですか!

 呪いにかけられちゃったのですか!?


「呪いじゃないから。どうもダンジョン内では、僕はこのコクピットみたいな部屋から動けないみたいでね。僕の目となり耳となり声となってくれるのが僕が作成したキャロットなんだ」


 私としたことが驚きのあまり声に出していたようです。

 な、成程。

 目の前の二足歩行の兎の名前はキャロットと言い坊ちゃまの分身と……まぁ兎のぬいぐるみに坊ちゃまの声帯を入れたと思えば良いのでしょうか?


「これから宜しくお願いしますね。えーっとメアリーさん?」


 何で、この二足歩行の兎から坊ちゃま以外の声が!?


「あ!メアリー。言い忘れてたけどキャロットは自我のある分身だからね」


「ほわっ!?」


 また目の前の二足歩行の兎から坊ちゃまの声が!?

 な、成程自我のある分身……それと坊ちゃまが同居……殺しましょう今すぐにこの兎殺しましょう。


「メアリー、目が怖いですよ。キャロットで宜しかったでしょうか?私はローザ。坊ちゃま。ゴホン。ラルク=フォン=ビスマルク様の専属執事を務めております」


 この堅物眼鏡、アンタはこの得体の知れない生物と坊ちゃまの同居を許すっちゅうんか?


「御丁寧な挨拶、ありがとうございます。ダンジョンマスターラルク様に作成していただきましたダンジョン内での分身及び補佐を務めさせていただきますキャロットです」


 しれっと挨拶してるんやないで!

 あたしゃ、認めないよ。

 絶対に認めないよ。


「推しと同居は許せないのにゃ〜!」


「坊ちゃまの中から出ていけ、この女兎がぁぁぁぁぁぁ!!!!」


 女猫と同じタイミングなのは許せないけど同じタイミングでの攻撃、これで壊れてしまいなさい女兎〜!

 な!?

 四足歩行やなんて、やるやないかい。

 今回はアンタの勝ちや。ガクリ


【ラルク視点】


 いや、メアリーも猫宮さんも怖いって!

 これじゃ、せっかく可愛く作ったのに、壊されちゃう。


『御安心くださいマイマスター。このキャロット、不埒な輩に遅れを取りません』


 メアリーも猫宮さんも不埒な輩じゃないんだけどね。

 おー凄い。

 迫り来る2人を四足歩行で躱わして、同士討ちさせちゃったよ。


【ローザ視点】


 猫宮様、推しを奪われてしまうという焦りは理解できますが。

 目の前の女兎は、坊ちゃまの分身を名乗っておられます。

 壊すことによる影響を考えますと何もしないのが良い選択ですよ。


「キャロット様、うちの馬鹿メイドが御迷惑をおかけしました」


「いえいえ、この身体を壊すと楽しんで作成してくださいましたマイマスターが悲しんでしまいますので」


 専属執事たるもの主である坊ちゃまを悲しませるわけにはいきません。

 馬鹿メイドに乗らず良かった。

『鑑定』


 名前 キャロット

 職業 ダンジョンマスターラルクの分身及び補佐

 ギフト 無し

 生い立ち ラルク=フォン=ビスマルクが可愛いモンスターとして生み出した。横暴そうな不動勇にこき使われるのかと気が気でなかったところ新しい主がお優しい性格で、大変満足している。


「ローザ様?その値踏みしたような目をするのはやめた方が宜しいかと。特に人に対してですとギフトを使用しているのがバレバレとなります」


 はっ!?

 私としたことが坊ちゃまが作り出した存在に懐疑的な目を向けてしまっていたようです。


「大変失礼致しました」


「いえいえ。マイマスターの側に心強い執事様がいらっしゃって、嬉しい限りです。マイマスターに忍び寄る輩の中にはロクでもないやつも含まれていることでしょうから」


「えぇ」


 ぐっ。

 兎如きにマウントを取られてしまうなんて……気を付けないといつのまにか坊ちゃまの専属執事としての立場まで脅かされるやもしれません。

 御披露目を終えて、帰っていく兎の後ろ姿を見ながら身を引き締めるのでした。


【ラルク視点】


「おかえりキャロット〜」


「マイマスター、そんな優しく抱きしめられると勘違いしてしまいます」


 ん?

 新たな家族を抱きしめてるだけなのに……キャロットは何を勘違いするんだろう?


「ゴホン。マイマスター、先ずは皆様の生活環境を整えることをお勧めします」


 そのことは僕も考えてたんだけど……。


「でも、それってたくさんのダンジョン魔力を消耗するでしょ?」


「いえ、部屋なんて壁を四つ重ねるだけです。それを3つ、合計で12ほどの消費です」


 キャロットの言うそれって……独房じゃないだろうか?

 家族を独房に入れるなんて無理なんだけど……。


「僕は皆んなには、快適な暮らしをして欲しいからそれは嫌かな」


「成程。でしたら、マイマスターの考えるお部屋を思い浮かべてみてください。可能な範囲でしたら新しい項目が追加されるのがダンジョンの良さなのですよ」


 へぇ〜。

 えーっと、部屋の中にベッドにトイレとお風呂が完備されてるのは、絶対外せないでしょ。

 ローザは、あぁ見えて読書が趣味だから本棚とリラックスできる空間。

 メアリーは、昔はバックパッカーをやってたぐらいのアウトドアだから、部屋にいて外を感じられるような空間かな。

 猫宮さんは、とにかく猫好きだから将来テイムに成功した猫がゆったりできるような感じかな。


「ダンジョン魔力が足りません」


「えっ?」


 キャロットが何で反応したの?


「あ、驚かせてしまい申し訳ありませんマイマスター。マイマスターの分身である私には、補佐としての機能もございまして、そのような豪華な部屋を作ろうとしたらダンジョン魔力がかなり必要となります。それでしたら皆様、女性ですので、3人部屋を作って、川の字で寝てもらうのが良いかも知れません」


「そうなんだ」


 うーん、ビスマルク家の当主として皆んなには良い部屋に住まわせたいんだけどなぁ。

 じゃあ、ベッドが3つと少し大きめの部屋を生成と。


「かしこまりました」


 あれっキャロットは僕の心が読めるの?


「あ、マイマスター。御安心ください。私は、ダンジョンに関しての心の声=イメージしか受け取れませんので」


「へぇ〜」


 まぁ、何はともあれこれでふかふかのベットでしっかりと3人とも休んでくれるよね。


「残念ながらふかふかでは無いです」


「あ、そうなんだぁ」


 まぁ、そこは我慢してもらうしか無いかな今は。

 ここまで、お読みくださりありがとうございます。

 少しでも続きが気になると思っていただけましたら評価・良いねしてくださいますと執筆活動の励みとなりますので、宜しくお願いします。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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