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異世界転移に巻き込まれた坊ちゃま好きたちによる坊ちゃまを最強に育てる異世界開拓  作者: 揚惇命
第一章 リーツェン王国

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第十四話 悪に手を染める

【爆弾魔視点】


 俺の名前は爆弾魔芳雄だ。

 爆弾魔なんて珍しい苗字もさることながら、この名前を名乗ると警察から職質を受ける。

 幼気な小学生に何ができると思ってんだか。

 俺の親父は花火師で、お袋はおにぎり専門の店をやってる。

 爆弾おにぎりって聞いたことないか?

 大きなおにぎりの周りを海苔で固めたやつだ。

 うちのお袋はそれを専門に作る。

 うちの親父の方が婿養子でよ。

 お袋の実家の名前が爆弾魔ってんだよ。

 親父の方にお袋が嫁いでくれりゃ、名前で職質受けるなんてことなかったのによ。

 まぁ、ガキの頃から爆弾魔って弄られてくるとよストレスが溜まるわけ。

 その発散方法が。

 カチッカチッ。

 今日もよーく燃えてやがる。

 まぁ、こういうわけだ。

 か、勘違いすんなよ。

 燃やしてるのは焼き芋だ。

 火を見てると落ち着くんだよ悪りぃか。

 そんな俺が勇者召喚に巻き込まれた。

 与えられたギフトは『バーニングマン』。

 けっ、こっちの世界では好きな時に火を見られるってか。

 俺に対する当てつけかよ。

 元の世界に戻れる方法は?

 元の世界に帰って、何をする?

 こっちの世界なら好きな時に好きなだけ火を眺められるのに?

 親父とお袋に会えないこと以外は、別に不便はねぇか。

 不動の奴が死んだ。

 クラスメイトからみかじめ料を巻き上げるクソだったが、その腕っぷしには小学生かってぐらいの場慣れを感じさせるものだった。

 不動が一撃で。

 そうか、この世界では不動ぐらい強くてもすぐに殺される。

 なら、やられる前にやるまでだ。

 俺は大人しくこの国の王とやらの話を聞いて、3人1組の客間とやらで、身体を休めていた。


「なぁ芳雄、もう寝たか?」


「司か」


 この声は、同室の騎士道司の声だ。

 コイツ、女にモテたい一心で普段は紳士なフリをしてるが内面は女を虐げたいと思ってるクズだ。

 まぁ、お互いの名で呼び合う間柄、腐れ縁って奴だ。


「芳雄、不動のことどう思った?あの時はパニックで俺も呑まれたけど。思い返せば、アレ暗殺だよな?」


「だろうな。その後に出てきた戦国時代かよって感じの忍装束の男の仕業だろうな。この国の王もそう言ってたしな」


「マジかよ。眠って起きたらさ。夢だったとかねぇかな?」


「ねぇだろ。どうやってこの世界で生き残るか考えるしかねぇよ。俺たちはガキだ。良い保護者に出会えるならまだしも。勇者召喚なんて、もてはやされてるが、要はこの国の所有物ってことだろ。このままだと自由はねぇだろうよ」


「芳雄、お前本当に頭回るよな。俺、お前と親友で良かったわ」


「俺はお前と親友になった覚えはねぇけどな」


「なら、悪友だな。話は変わるけどよ。菜乃花のおっぱい、デカいよな。あのおっぱい、揉みしだきたいぜ」


 何が悪友だなニカッだよ。

 で、案の定話を変えたかと思ったら、今狙ってる女の話だ。

 ほらな。

 俺と2人の時のコイツはこんな感じの変態だ。

 黛先生ならまだしも同学年の女に興味を持つとか見る目無さすぎだろ。

 まぁ、適当にあしらっておくか。


「そうだな。この世界ならセクハラもし放題だし、いっそのこと拉致ればいいんじゃね」


「いや。芳雄、それはぶっ飛び過ぎだろ」


「向こうの常識なんて、こっちの世界では通用しないのが不動のことで証明されたばっかだろ。そんなに好きなら拉致って、監禁でもすればいいだろ。他の奴に取られても良いのか?特にあの女子人気高いことを知らない留学生とかによ」


「菜乃花は、桐島みたいに尻軽じゃねぇ!」


 いや、桐島だってあの留学生と寝てはねぇだろ。

 それを尻軽呼ばわりって。

 だから、コイツの相手は疲れる。


「はいはい、俺が悪かったよ。でも、向こうの常識に縛られてると次に不動みたいに命を落とすのは、司になるかもな」


「それは洒落にならねぇよ」


 バタンと扉が勢いよく開けられ、入ってきた電気流がドアの取手のところにかんぬきのように長い木の板を挟んだ。


「ハァ。ハァ。ハァ。何で!何で!ゾンビが!ゾンビが!いるんだよぉぉぉぉぉぉぉぉ」


 電気流の奴、とうとう頭がイカれたか?

 ゾンビなんて空想上の生物がいるわけ。

 あぁ、いけねぇ。

 俺としたことがまだ向こうの価値観に縛られてた。

 あの王も魔物とか言ってたじゃねぇか。

 要は、この世界ではゾンビなどの不死系の魔物も存在してるってことだろ。


「翔、ゾンビならお前と同室の根暗の奴に何とかしてもらったら良かったんじゃ無いか?」


「居ないんだよ!あのオタク野郎、肝心な時にいねぇんだよ!俺はホラーが苦手だってのに。ヒィッ」


 扉を開け放とうとゾンビの群れが扉を叩いてる音に怯えた電気流の奴は、奥で縮こまってやがる。

 チッ、仕方ねぇ。

 俺だってまだ死にたくねぇからな。

 火の息か。

 口から火を吹く曲芸師じゃねぇんだからよ。

 あぁ、もう扉を開けて入ってきやがった。


「ファイアーブレス!」


 入ってきたゾンビと一緒に鎧を着た兵士っぽいのも巻き込まれたみたいだけど、まぁ自業自得って事で、許してくれ。


「爆弾魔、お前がこんなに役に立つなんて。その勢いで、全部のゾンビを燃やしてくれ!」


 馬鹿かコイツ?

 何で、俺にコイツを助ける義理があるんだよ。

 俺は電気流の言葉を無視して、スタスタと歩く。

 道中でこちらに群がってくるゾンビどもは燃やして、城下町へと出た。


「綺麗だなぁ」


 俺は目の前で立ち昇る火を見て、そう思った。

 そして、この機に民家を回って火事場泥棒に手を染めることにした。

 先立つものは金だ。

 異世界に召喚された俺たちには金がない。

 城があんな状態になった以上、この国の王から補助金なんて見込めねぇだろうし、ガキの俺に稼ぐ方法なんてない。

 なら、簡単だ奪って仕舞えば良い。

 ここまで、お読みくださりありがとうございます。

 少しでも続きが気になると思っていただけましたら評価・良いねしてくださいますと執筆活動の励みとなりますので、宜しくお願いします。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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