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異世界転移に巻き込まれた坊ちゃま好きたちによる坊ちゃまを最強に育てる異世界開拓  作者: 揚惇命
第一章 リーツェン王国

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第十三話 滅びゆく国

【フリードリヒ視点】


 何故、城内にまで既にゾンビとスケルトンが溢れておる。

 ええい!

 聖女を呼びに行った兵は何をしておる!


「陛下!早くお逃げください!」


 この状況で?

 逃げれるのならとっくに逃げておるわ!


「聖女はどうしたのだ!」


「それが何処にも見当たりません。勇者様方は、全て年端も行かない子供達でした。このスケルトンとゾンビの群れを前に既に生き絶えたかと」


 何処にもいない?

 そんなわけなかろうが!

 まさか、このこと自体が奴らの仕業なのではないか?

 ガキだと油断しておったわ!


「馬鹿な!?ならば、また勇者召喚じゃ!勇者召喚の準備を致せ!司祭は?司祭は何処じゃ?」


「既にゾンビの仲間入りとなっております」


 司祭がゾンビに?

 あり得ん、聖職者はゾンビにならぬ!

 腐敗しない魔法がかけられているのだ!


「ええい!では、お前たちがこの現状を何とかせよ!」


「無理です。陛下、早くお逃げください!」


 フリードリヒ王の眼前には、もう階下を埋め尽くさんほどのゾンビが溢れていた。


【渡会円視点】


「助かったわ伝通君」


「委員長、気にすんな。にしても勝手に召喚された国がいきなり滅びの危機を迎えるなんてなぁ。それも根暗のせいで」


「それだけじゃないのよ。何人かの男子は、徒党を組んで、この混乱に乗じて略奪を働いてるわ。もはや制御不能なのは、召喚された私たちの方かもしれない。向こうでの常識が欠落し始めてるのよ」


「そんな思い詰めんなよ委員長。それに町の人達もこんなに救えたんだ。委員長が予知で説得に向かえば死ぬって判断したんなら逃げるのが得策だと思うぜ」


「ありがとう」


 私の言葉に伝通君がニカッと笑う。

 まさか、普段は真摯な騎士道君まで略奪に勤しむとは思わなかった。

 男子でそういうことに参加しなかったのは、伝通君だけだし。

 女子たちは怯えて、説得して乗せるのがやっとだった。

 説得に渋るのは、もう強引にでも桐島さんが伝通君の運転する郵便トラックの中へと放り込んだ。

 だってその場にいたら死ぬって、物語さんが。

 私なんかよりよっぽど有用なスキルよねザッピングって。

 その人に起こったことが追体験できるらしいのよ。

 ザッピングってチャンネルをコロコロと切り替えるって事だけど。

 まさか、その人自身に成り代わって追体験できるとは思わなかった。


【物語読子視点】


 ハァ。

 普通、教室に入ってさ目の前に魔法陣があったら怪しまないかな?

 まぁ、十中八九召喚される世界は、異世界転生系じゃなくて、クラス転移系の世界だと思うけど。

 となると、神から与えられるスキルが重要になってくるなぁ。

 こんな事なら異世界小説愛好会のロザリーさんともっとネットで意見交換しておくんだったよ。

 今度、初めてのオフ会の約束もしてたのにぃ。


「うーん」


 ここは、どこかの宮殿?

 あー、成程理解。

 勇者召喚系の世界だったわけね。

 先ずは、ステータスオープン!っと。


「きゃっ!?」


 ブォンって目の前にいきなりステータス画面が現れて驚いちゃったじゃない。

 えーっと何々。


 名前 物語読子

 職業 小学生

 ギフト ザッピング(死者に成り替わり起こった物語を追体験できる)

 生い立ち ありとあらゆる小説を読み漁る文学オタク。読み物にしか興味がなく、授業中も読み耽っている。ある日、留学生のラルク=フォン=ビスマルクに、それローザも読んでるんだ。面白いの?と話しかけられたことをきっかけに交流を持つようになる。ラルクに勧めた小説の話を1週間後にするのを楽しみに待つようになる。尚、本人はこれを恋心と認めていない。


 フン、余計なお世話ね。

 それにしても、私ととても相性のいいスキルね。

 追体験できるのならその人に本当は何が起こっていたかを詳しく知ることができるもの。


「きゃぁぁぁぁぁぁ」


 えっ?

 突然、どうしたの?

 嘘、不動君?

 死んでるの?

 うぷっ。

 ダメよ。

 私まで、取り乱しちゃダメ!

 冷静に不動君に何があったのかを調べられるのは、私しかいないんだから。

 ザッピング!

 王様を脅すとか正気?

 プライドが高い人なら不敬罪とか言われて殺されてるよ。

 えっ、嘘?

 この王様、右手でどこかに向かって合図してる。

 私ならその方向を俯瞰的に見れるはず。

 顔を隠した動きやすい服装の人とその上に張り付いてるのは、忍者?

 何で、中世っぽい世界観に似つかわしくない忍者がいるの?

 意味がわからない。

 あっ、顔を隠した動きやすい服装をしてる方が手に持ってる何かを投げた。

 不動君に何かが刺さる。

 イタッくない。

 でも何かが刺さった不動君は、まるで王様を守るかのように覆い被さるように倒れる。

 成程、理解。

 この王様、クズだ。

 この後、弁解に現れた隠れてた忍者さんも躊躇なく槍に貫かれた。

 この世界では、簡単に人が死ぬ。

 私ができることは限られる。

 でも、ぼっちの私の話を聞いてくれる人なんていない。

 ううん1人いる。

 そのラルク君は、どっかに連れてかれちゃったし。

 どうしたらいいの。

 助けて、ネット上の友達ロザリーさん。


【根暗葬視点】


 ふひっ。

 ハァ、よーく燃えるねぇ。

 あっちでは、押入り強盗。

 向こうでは、火事場泥棒。

 僕好みの混沌となってきたねぇ。

 そろそろ、この国のクズも死ぬだろうし。

 滅びゆく国をつまみに酒でも引っ掛けたい気分だよ。

 勿論、飲める歳じゃないけどねぇ。

 ふひっ。

 ひゃーはっはっはっはっ。

 ここまで、お読みくださりありがとうございます。

 少しでも続きが気になると思っていただけましたら評価・良いねしてくださいますと執筆活動の励みとなりますので、宜しくお願いします。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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