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異世界転移に巻き込まれた坊ちゃま好きたちによる坊ちゃまを最強に育てる異世界開拓  作者: 揚惇命
第一章 リーツェン王国

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第九話 クラスメイトのギフト確認

【渡会円視点】


 この少し後に起こる未来のことも私のギフト『予知』で、確認済みだ。

 特別待遇で連れて行かれたラルク君のことは心配だけど。

 今は大丈夫だと信じるしか無い。

 というかラルク君が信頼できる大人の女性が2人も付いてるのだから私たちよりもだいぶ状況はマシだと思う。


「では、勇者の皆々様よ。説明を始めたい。勇者召喚で呼び出された勇者の皆々様には、神様より特別な『ギフト』を頂けるのだ。先ずは、それを確認したいと思う。我が王国に伝わる秘宝と言えればカッコよかったのだが各国に伝わるこの勇者の羽根ペンを用いることにする。これは、その者に与えられたギフトと内容を紙面に書き込んでくれるのだ。では、1列に並んでもらい、前の人から順番に」


 ギフトの確認と言えば聞こえはいいけど、これは魔王討伐のための選定でもある。

 そして、無能と判断されたクラスメイトの待ち受ける運命は、国内での飼い殺し。

 例え王が無能だと判断しても各国にとっては有能かもしれないギフトがあるかもしれないから囲い込んで、国外に出られないようにするのよ。

 安全なところに居られるのだから得だと思えたら良いけど。

 無能な私たちにこの国の王がまともな支援をしてくれると思う?

 えぇ。

 私のスキルは無能扱いされる。

 予知なんて聞いたら一見有能だと思うかもしれないけど私の予知は、せいぜい数分後に起こるであろう未来が提示されるだけ。

 この世界は、現実世界じゃなくて異世界。

 未知の生物の生きる世界において、数分後の未来がわかったとして、何も変えられない。

 そのまま捕食されて、命が終わる。

 そういう判断をされるだけまともな感覚なのだけれど。

 逆らえば、不動君と同じような最期が待ってる。

 要は、勇者召喚なんて聞こえはいいが、私たちは勝手にこの異世界に召喚されたこの国の奴隷でしか無いのだ。

 そのことがわからない園山君は、今楽しそうにあの1番に机の前に行ったわ。


「この羽根ペンを持てばいいんだなも?」


「うむ」


 園山君が羽根ペンを持つとまるで、生き物みたいに勝手に羽根ペンが動き出し、紙に書き込んでいく。


「ほほぉ。賢者とは早速当たりを引いたわい」


「やったんだなも」


 そう園山君は、可哀想な犠牲者1号なのだ。

 この国の奴隷となる未来が決定付けられた、ね。


「キモデブオタクが賢者ぁ?おいおい、オメェが賢者ならあーしは聖女ってか?ホントに勝手に動いてやがるぜ」


 うん。

 大丈夫よ桐島さんはこちら側だから。


「調合か。まぁまぁだな(チッ!聖女などと期待させよって、まぁ一生、勇者たちへの回復薬を供給するためという理由で、飼い殺し決定で良かろう)」


「頭悪いあーしに何を調合させようってんだよ!媚薬か?媚薬なのか?それでラルクをあーしにメロメロにさせろってか?」


「依子ちゃん、心の声が出ちゃってるよ。うんうん。でも媚薬良いよね。ラルク君もきっと依子ちゃんにメロメロだよ」


「だろ?あーしには当たりってこった。次、純子の番だろ?行ってこいよな」


「うん」


 次は、清瀬さんか。

 先の予知で起こる未来のことを見た時、彼女は殺されていたからそのスキルについては分かってないのよね。


「この羽根ペンを持って。うわぁぁぁぁ。び、びっくりしたぁ。本当に手に持ったら勝手に動くんだね」


「な、な、なんと!?聖女じゃと!?(賢者に続き大当たりではないか!しっかりとこの国で養育して、この国に染め上げて、ゆくゆくはこの世界を統べるための力となってもらわねばな)」


 嘘でしょ。

 なら、あの王様は聖女のギフトを持ってた人を躊躇なく殺したってこと?

 いや、違う。

 あの時は、確か。

 何処の馬の骨ともわからない人が何か言葉を紡ごうとしていたのを躊躇なく殺したことに対して、彼女の正義感が爆発『理由もなく殺すなんて間違ってます』とか正論を並べ立て、突然現れた真っ黒な何かに貫かれたのよね。


「エヘヘ。私が聖女だなんて、依子ちゃんが怪我をしても私が治してあげるね」


「おぅ。その時は頼むぜ純子」


「うん。次は、渡会さんの番だよ」


「えぇ、行ってくるわね」


 でも、私の結果は分かってる。

 机の前まで行き羽根ペンを手に持つ。


「予知か。まぁまぁだな(数分後の未来が見えたぐらいで、戦場の結果を大きく打開することなどできん。はずれじゃな)」


 貴方の言うまぁまぁって言葉、好きじゃ無いわ。 だって、無能という言葉を包み込んでるだけなんだもの。

 この後もクラスメイトたちがギフトとスキルを書き、読み上げられる。


 滝道牙音たきどうがおん、勇者。

 阿部澪あべみお、式神使い。

 猫宮袮夢ねこみやねむ、テイマー。

 西方寺綺さいほうじあや、ドレスメイカー。

 道満萌子どうまんもえこ、呪術師。

 走屋渉はしりやわたる、ランニングマン。

 電気流翔でんきながしかける、電気使い。

 丸美屋早苗まるみやさなえ、ガーデナー。

 爆弾魔芳雄ばくだんまよしお、バーニングマン。

 浄瑠璃綾子じょうるりあやこ、人形使い。

 塊団かたまりだん、ルービックキューブ。

 侍道龍之介さむらいどうりゅうのすけ、サムライ。

 伝通佑でんつうたすく、配達人。

 明石焼蛸丸あかしやきたこまる、墨師。

 機械仕掛時雄きかいじかけときお、マシンメイカー。

 物語読子ものがたりよみこ、ザッピング。

 多段晴人ただんはると、拳闘師。

 根暗葬ねくらそう、ネクロマンサー。

 騎士道司きしどうつかさ、ナイトランサー。

 不思議菜乃花ふしぎなのか、テレパシー。

 土台卓郎どだいたくろう、クラフター。

 以上。

 これに私たち3人と死んだ不動君を入れて25人クラスに留学生として来ているラルク君を合わせて26人だ。

 ここまで、お読みくださりありがとうございます。

 少しでも続きが気になると思っていただけましたら評価・良いねしてくださいますと執筆活動の励みとなりますので、宜しくお願いします。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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