第7話
「とりあえず刺さらなかった鉄筋は回収しておくか。」
俺はやつから離れているものだけ回収した。
(それにしてもこいつどうするかな。スキルで収納とかできんもんかね。)
とリストウィンドウを操作してるとふいに後ろ気配を感じた。
「ん?」
そこには豚野郎と変わらない大きさのゼリーみたいな透明物体がいた。
「なんじゃおぬしは?我の獲物を倒したのか?」
「うわぁぁぁぁ!!!」
俺はまた腰を抜かして倒れてしまった。
「そんなに驚かんでもなんもせんわ!」
「ぁぁ、そうなんですか?ではさようなら…」
「まあ待て、このオークを倒したのはおぬしじゃ。我はこいつを追ってきたんじゃが要らんのか?」
「いえ!私は襲われそうになったので正当防衛をしたまでです。要りませんご自由にどうぞ!」
(そうかこの豚野郎はこいつから逃げていたのか。つまり目の前のこいつは豚野郎を狩れる強者ってことだ。絶対に起こらせてはいけない。誠心誠意低姿勢で切り抜けて見逃してもらうんだ!)
「ではもらっておくかのー。」
そういうとやつは豚野郎を包み込んで一瞬で消化?した。
「それでおぬしはなんでこの森におるんじゃ?人間なんてめったに見ないぞ?」
「気がついたらこの森にいました!」
「そんなわけあるか!この森の魔獣の森といって人間は入ってこん。1人で森のど真ん中にいるわけないじゃろ!」
「ひぇっ…実は女神様の計らいでこの世界に転生させていただきました!そのさいになぜかこの森スタートになっていまして女神様はどこかに消えてしまいました!」
俺は隠しておこうと思った秘密を早くも漏らしてしまった。
「そ、そうか…まあ仕方ないの。まあオークを倒していたし女神様もおぬしの力を信用したんじゃろ。」
(あのクソ女神がそんなこと思うわけがない。)
「そうだといいんですがねー、ははは」
俺は女神ビンタを往復ビンタにすることに決めた。