第5話
世界生活2日目
時刻は朝5時。スマホの社畜アラームが鳴る。
「うーん…うるさい…ピッ」
(ああ…コー⚪ンだわ…まだだ!外に出れば日本かもしれない!)
(ああ…見渡す限りの森だわ。店に帰るか。)
店内で朝食を済ました俺はふたたび外に出た。
今日の目標は最高で街到着、最低でも現在地の確認をすることに決めた。
「よし、リストウィンドウも外で使えるな」
スキルの確認をした俺は試しに鉄筋を出した。
(取り出すこともできたし最悪これをぶっ刺したら魔獣とやらも倒せるやろ。スコップなんか持って山登りとか無理なんよ。)
ヘルメットを装備した俺は歩き出すのであった。
歩き出して半日、見晴らしのよさそうなところまできた俺は双眼鏡を取り出し周辺の確認をした。
(東と南は海が見えるな。北と西は森が切れており建物っぽいものも見える。でも2つとも1日ぐらいじゃたどり着けないな…)
少し悩んだ俺は北の方が近そうに見えたのでそっちに行くことにした。
昼休憩を入れることにしたのだがそこで問題があった。
「なんだこれ?獣の足跡か?」
明らかに人間サイズではない大きさと先が尖ったひづめっぽい形を発見した俺は店内に逃げた。
「よし、腹も膨れたし慎重に行きますか。」
北に向かう道中は下り坂になり余裕もあることからスコップを装備していくことにした。
(まああの足跡の大きさじゃスコップなんて役に立たないだろうな。出たらスコップを投げる→鉄筋を差すこれでいこう。)
志水は気づいていなかった。魔獣と呼ばれるものが獣系だけではないということを。